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主可愛い…!!!(((このイラストも描いちゃお(…続き楽しみです!!!
静寂が満ちた船内を、主の足音だけが響く。
彼の腕には、重厚な鎧に包まれた バルドの死体 が抱えられていた。
戦場に倒れた巨躯。
あれほどの剛力を誇った男が、今はただの “物” のように沈黙している。
「……重いな。」
主は小さく呟きながら、バルドの亡骸を引きずる。
血に濡れた鎧が軋み、床に鉄の擦れる音が響く。
かつての戦友の身体は、まるで沈没船のように 動かぬ塊 となっていた。
「お前は……本当に死んだのか?」
主は問いかける。
だが、バルドは何も答えない。
静寂が続く。
――それが 死 というものなのかもしれない。
戦場でどれほど吠えた者も、
どれほど強靭だった者も、
最後はただの “重り” となり、誰かに運ばれる。
「くだらねぇ。」
主はそう吐き捨てながらも、歩みを止めない。
バルドの死体は、彼の肩の上で まるで生きているかのように 軋んだ。