本当はわかってた
私いつか
この人を好きになる
気づいた時には遅くて
離れるのがどんどん難しくなって
泥沼にハマった頃には
もう抜け出せない
あー、私この人の事好きなんだって
後で気づいて後悔するんじゃなくて、
この人の事好きになっちゃダメ
って言い聞かせてた
それでも、
この人から離れることを拒んだのは私
全て、私のせいです。
黄頓『はじめまして、黄頓深夜です。』
黄頓『親の転勤で、東京から越してきました、お願いします。』
ありきたりな転校生への恋
ここから普通は初めて見た瞬間恋に落ちて
目が離せなくて、恋に落ちてる
でも私はその時はっきり思った、
あ、好きになっちゃダメなタイプの人だ、って
恋愛ドラマの主人公的な人
少し茶色の髪の毛でふわふわの犬みたいな、
大型犬っぽく身長は高くて綺麗な瞳に、
今にも吸い込まれそうなほど魅力的な唇、
鼻は凛としていて、
本当に高嶺の花、そんな人。
当たり前にみんなそんな人狙わないはずもなく
転校初日から彼は学校の人気者になった。
小野『ねえ、黄頓くんって、東京出身なんやろ?やっぱり人多いん?』
黄頓『そうだね、でも場所によるけどね、』
立花『ねえ、私立花香瑠!みんなから、かおるんとかって呼ばれてるから、深夜くんもそう呼んで?』
黄頓『うん、わかった、頑張ってみる』
クラスの人気者はクラスの人気者に気に入られるそう決まってる。
私は端っこの席で本を読むことが似合う人
彼とは1ミリも似ても似つかない、
てか釣り合わない、
近づいちゃいけない
小林『黄頓ー!一緒に帰ろや!』
黄頓『ごめん、俺今日学校案内、』
立花『え、誰にしてもらうの?』
小野『良かったら私たちがするよ!』
黄頓『えっとね、、』
黄頓『あの子』
黄頓『え、?佐倉さん、??』
佐倉『え、わ、わたし、!?』
黄頓『先生が、彼女が適任だって』
小野『いや、ええよ!私たちでするから』
黄頓『遊び行くんでしょ、俺のことは構わないでいいから』
立花『えー、じゃあ明日は来てよー?』
黄頓『気が向いたら行くよー、じゃあね』
佐倉『で、ここは図書館です』
黄頓『人少ないね』
佐倉『この学校は、勉強メインじゃない人が多いんで、あまり立ち寄る人はいないと思います』
黄頓『佐倉さんは?本、好き?』
佐倉『本が好きというか、図書館が好きです』
黄頓『どうして?』
佐倉『簡潔に言うと、落ち着くからです』
黄頓『てか、全然関西弁じゃない、ね?』
佐倉『私も転校してきたんで、東京から、』
黄頓『え、!東京のどこ!』
佐倉『私のところはホント田舎なんで、知らないかと。』
黄頓『あー、確かに、俺あんま東京つっても詳しくないや、』
佐倉『ですよね』
黄頓『ね、図書館寄ってもいい?』
佐倉『いい、ですけど』
黄頓『どこの席がお気に入り?』
佐倉『えっと、こことかですかね』
黄頓『なんで?』
佐倉『学校終わりの夕方は、この席に夕日が必ず当たるんです、それに人も必ずいないので』
黄頓『そう、なんだ、じゃあ学校終わりはいつもここに?』
佐倉『んー、まぁ基本的には』
黄頓『俺もたまに来てもいい?』
佐倉『あ、まぁ別に、』
黄頓『あ、人いない方がいいんだっけ』
佐倉『いや、大丈夫ですけど、学校終わりは皆さんと遊ぶんじゃないんですか?』
黄頓『いやー、実はあーゆうノリ苦手で、今日もなんならたすかった』
佐倉『なるほど、いいですよ来てください』
佐倉『あ、あの』
黄頓『ん?』
佐倉『あれから2週間ずっとここいますけど、大丈夫ですか?』
黄頓『なにが?』
佐倉『いや、一言も喋らずにただ黙々と寝てるんで、』
黄頓『んー、確かに落ち着くなーって』
佐倉『本、読まないのに来て楽しいですか?皆さんと遊んでた方が楽しいんじゃ』
黄頓『佐倉は嫌?』
佐倉『え、いや、私は別に』
黄頓『佐倉が嫌じゃないなら、俺はここにいる』
佐倉『あの、』
黄頓『ん?』
佐倉『私みたいな人といたら、ハブられますよ』
黄頓『え、なんで?』
佐倉『私地味でさえないし、私みたいな人黄頓さんの近くにいたら品がないと言うか、印象ただ落ちですよ』
黄頓『あのさ、私みたいなとかさ、印象落ちるとか、そーゆうのいらないんだけど』
佐倉『、』
黄頓『確かに、俺は見た目こんなだからさ、決めつけられがちかもしれないけど、俺言ったよね、騒ぐノリ得意じゃないの、どうしてそんなにあそこのグループのところに行かせようとすんの?』
あ、私だ、
人のこと決めつけて言ってるのは私だった、
その時、きっと彼を好きになった
黄頓『ちょ、ちょっと待ってなんで泣いてんの、』
佐倉『いや、あの、、、』
黄頓『ごめんね、言い過ぎたよね、ごめんね、泣かないで。』
佐倉『いや、ちがくて、、』
黄頓『俺、たまに言い過ぎちゃうんだよね、ほんと、ごめんね、嫌だったらもう二度と来ないから』
佐倉『違います!』
佐倉『私、人のこと決めつけて、それなのに私は私のことを決め付けられたらイライラして、こうやって思われてるんだろうとか、人にそれをして最低だなって、』
黄頓『うん、』
佐倉『ほんと、謝るのは私の方です、』
黄頓『落ち着いて、俺謝って欲しいとか思ってないから、』
佐倉『いやほんとごめんなさい。。』
黄頓『俺は、ただ、ここで静かに佐倉といる時間が好きなだけであって、それ以外は求めない、ただ、ずっとそばに居てくれだけでいいから』
佐倉『なんで、そんなに私なんですか、私である必要は無い、じゃないですか、』
黄頓『そうだね、俺、佐倉さんのこと好きみたい』
佐倉『え、?』
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!