この作品はいかがでしたか?
102
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4日目。
※前回のつづき。
※捏造要素あり(いちゃいちゃ)
※お互い名前呼びあり(蛍、忠)
______
キーンコーンカーンコーン♪
たった今、チャイムが鳴り響く。
俺は山口忠。
4限が終わったとこだ。
次は昼休み。
俺がいちばん楽しみな時間。
なんでそう思うかは…
ツッキーと…蛍と一緒にいられるから。
「ツッキー!ごはん食べよ?」
「わかった」
いつも通りに見えるけど
お泊まりしたあの日から
成長して、心が
前より通じ合った気がする。
「山口、部活のあと空いてる?」
「空いてるけどーどうしたの?」
「見せたいものがあって、教室に戻ってきたいんだけど、いい?」
「うん!」
俺が誘うのはよくあるけど
蛍の方から訊いてくるのは珍しい。
見せたいものってなんだろう?
〜〜〜〜〜〜
放課後(部活終わり)
「じゃあ行こうか」
約束通り俺たちは教室へ向かった。
暗くて蛍光灯もまめについていない
廊下を歩くのはちょっと恐かったけど
蛍となら安心して居ることができた。
「今出すから、ちょっと待ってて」
何が出てくるんだろう…!
ワクワクしながら待つ俺の背景には
夜空を照らす星空がキラキラ煌めいていた。
「用意できたよ」
その時、俺は思わず目を見開いた。
「これって…指輪?」
それは、丁寧に作られた手作りの指輪だった。
「本物はまだ高くて買えないから、今はこれで我慢して。」
「俺に、くれるの?」
「お前以外に誰がいるの。ほら手出して」
彼が求めたのは”左手の薬指”。
指輪は彼の方からつけてくれた。
体が熱くなるくらいにあたたかい。
ただの恋人なのに、これはまるで…………
「どう?」
「…なんか、恥ずかしい…」
「そう」
彼は少し微笑んだ。
そうすると
今度は彼が自分の左手の薬指を見せてきた。
「忠とおそろい。」
「えっ、ってことはこれって…」
「婚約指輪、のかわり」
そう言うと彼は俺と距離を寄せる。
「僕とずっと一緒にいてくれる?」
じーんときた。
鼻のあたりに刺激がはしる。
「もちろん…!ずっと一緒だよっ」
「じゃあ、誓いのキスしよっか」
「き、キス!?ここで、!?」
「冗談。忠を見てたらからかいたくなっちゃったの。」
「蛍ー!びっくりして声大きくなっちゃったじゃん!!」
「ハハッ、かわい」
「からかわないで!」
〜〜〜
「下校時間間に合って良かったね!」
あの後すぐにチャイムが鳴った。
僕たちは学校を出た。
「ありがとう!」
「ん、なに急に」
「一生大事にするねっ」
忠はにこやかに微笑むと
つぎに綺麗な左手を見せてきた。
薬指には指輪がぴったりはめられている。
田舎を歩く僕たちの背景には
満天な星空がキラキラと輝いていた。
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