ジジ…
『皆様。まもなくテオールさんによる演奏が始まります。』
『その間ごゆっくりと他の人との交流してくださいませ』
ニエ「……舞台に出るまで45秒」
テオ「パラ…」
ニエ「その本なんです?」
テオ「ソクラテスの弁明クリトン」
テオ「日本の友人からもらったんだ…ペラ」
この人はいつもそうだ
ニエ「また珍しい本ですね」
『テオール様。舞台裏まで来てください。もう一度繰り返します。_____』
何を考えているのかわからない
ニエ「では、」
でも…だからこそ彼はここまで上り詰めた
いわば
ニエ「天才故の孤独…か…ボソッ」
モブ「今回も楽しみですね~」
モブ2「テオールさんは素晴らしい音色をいつも奏でてくださるからのぅ、フォッフォッw」
gr「……」
em「随分と真剣やな」
gr「なんだ…エーミールか」
em「悪かったですね…私で」
gr「今回…あのテオールが演奏するんだ」
em「貴方を”死なす”なんてなかなかいませんよ…」
gr「あぁ、だからこそ知りたいんだ」
gr「あの日俺は全ての客の喝采を根こそぎ取っていかれた」
gr「気にならないか?」
gr「あの時の彼がまた見れる」
gr「お前も見ると良い」
em「……」
『では、これよりテオールさんによるショパン夜想曲第20番の演奏を行ってもらいます』
テオ「カツカツ」
モブ「パチパチ👏」
gr「パチパチ…」
テオ「……」
テオ「スッ…」
サー…
モブ「おォッ!✨」
em「なッ!」
それはなんとも非現実的な光景だろうか
たったの一音彼が弾いただけで深い夜とどこまでも続く水平線が現れた
gr「……」
そして…
テオ「~♫−🎶」
その水平線の真ん中でただ弾きつづける男
gr「……(俺が見たときとはまた違う風景だ…)」
gr「まるで…」
テオ「サラ…」
ニエ「……」
それは幻想的だった
彼の描く世界を私達はただ黙って見ているだけなのに…
ニエ「……チャプ…」
なんでこんなにもここにずっと居たいと感じるのだろう
ニエ「…貴方は何者なんですか……」
テオ「~🎶~♫」
モブ「いや~!やはり素晴らしかったな!彼の演奏は!」
モブ2「テオ様の演奏はいつも神秘的ですわ!」
テオ「merciニコ」
テオ「~~~、」
モブ2「−−−!」
モブ「ーー〜〜?」
gr「…私を殺した演奏…か…クルクル」
gr「どうだった?エーミール、」
em「恐ろしいですねッ…」
em「貴方が”殺された”理由も分かりますよッ…」
em「彼のあの表現力は観客全員を奮い立たせるでしょうッッ…ですがッ…」
gr「あぁ…」
gr「その通りだ」
gr「つまり彼は愛され選ばれたんだ」
em「何にッ?」
テオ「C’est déjà si long」
テオ「Donc…」
♫ぷち情報♫
今回、テオが使っていた言語はフランス語!
テオが生まれたのはフランスで幼い頃から小さな
コンサートにも出ることが多かったとか…
NEXT➟♡900
コメント
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神だ 夜に見るのは一段にいいですね 1日の疲れが吹っ飛ぶぜ