注意書き→1話
👑side
桃乃くんは写真を撮ったあとすぐに帰ってしまった。
🍍「逃げ足はやぁ…(笑)」
🦈「まぁ付き合わせちゃった側だからいいけど〜… 」
お日様みたいに明るく、かぁ…
👑「桃乃くんの方が、お日様みたいな笑顔だったなぁ…」
🌸side
週明け、登校していると前にあの5人組がいた。
👑「ぁ、!桃乃くん!」
黄陽くんが後ろを振り向いて俺の方へ手を振る。
🌸「…おはようございます。」
気まずいぃ…。
ぶっちゃけ話しかけないで欲しい…。
🦈「朝から暗いよぉ?ほら、お日様みたいに笑ってー!」
🌸「…」
馬鹿にしてんのかこいつ…。
🌸「…俺先に行きますね。」
🍍「えぇ〜一緒行こーぜ?」
なんでこんな陽キャ集団に囲まれなきゃいけないんだよ…。
🦈「こないだからもう友達でしょ!」
🌸「へ、」
🍵「そうだよ〜🌸🌸!」
🌸「🌸🌸…、?」
写真なんか撮らなければ良かった。
「…はぁ、」
めんどくさい。
そもそも人と関わることに慣れていない。
先生に荷物を運んで欲しい、とお願いされた瞬間、暇間くんと阿古くんが逃げていったのでようやく1人になれた。
👑「ぁ、🌸🌸!」
🌸「あ…。」
最悪。終わった。帰りたい。
👑「荷物いっぱい…手伝うよ!」
🌸「いや、別に大丈夫です。」
無理やりにでも荷物を剥ぎ取ろうとしてくる黄陽くんを軽く向こうへ押す。
全く動きもしなかったけど。
👑「これどこまで?」
🌸「…理科室まで。」
乱闘の末、黄陽くんから荷物を取られてしまったので二人で一緒に理科室へ向かう。
第二理科室なのでよく使う理科室とは違って少し入るのが楽しみな気はする。
👑「俺はいったことないかも…🌸🌸はある?」
🌸「無いですね、」
今まで学校で話した記憶なんてほとんど無かったのに。
こうしていま、誰かと二人きりで何かをするなんて初めてのことだ。
🌸「…ほこりくさっ」
第二理科室は掃除もされていないのか、ほこりがたまっていてなんだか気持ち悪い。
👑「秘密の部屋みたいでわくわくするね!」
🌸「そうですか、?」
呑気に部屋中を見渡している黄陽くんを横目に荷物を指定された場所まで運ぶ。
その様子を見た黄陽くんもわたわたと俺の後ろを着いてきた。
👑「わ、水槽、?」
黄陽くんが見ていた方向を見ると綺麗とは言えない水槽にメダカが少し、ふわふわと泳いでいた。
🌸「…」
👑「お掃除してあげた方がええよな、」
🌸「え、」
優しいのか面倒くさいのかわからない。
🌸「生きてるってことは誰か手入れしてるでしょうから大丈夫ですよ。」
👑「んでも、俺がメダカやったら嫌やな… 」
何を言ってるんだこの人は。
👑「あとでみんなも連れてここ持っかい来よ!」
🌸「え」
今日の放課後も帰れそうにない。
👑「ここなんやけど、」
🦈「うぉー!!秘密基地感えぐい!!!(目輝)」
🍍「なんかおもろいもんないか探そうぜ(目輝)」
ほらこうなると思った。
📢「というか勝手に出入りしていい部屋なのか、ここ…」
🍵「たしかに、」
👑「先生来おへんし、鍵もずっと開けっぱやったから大丈夫と思う!」
📢「怖えわ(笑)」
問題は起こしたくないから、なるべくさっさと出たいんだけど…。
🌸「水槽、さっさと掃除して帰りましょう。」
👑「うん!」
🦈「おおー!だいぶ綺麗になった!!」
📢「こうみると最初汚すぎただろ」
使ったスポンジは緑色と茶色に染まっていて、初めが綺麗な白色だとは思えなくなっていた。
メダカも心なしか嬉しそう。
🌸「ふふ、(笑顔)」
👑side
🌸「ふふ、(笑顔)」
やっぱ🌸🌸の笑顔が好きだ。
お日様みたいに明るいのに、お日様みたいにぽかぽかしていて心地いい。
優しい笑顔。
👑「…」
🍍「てか俺ここ気に入ったし今日から住み着いてもいい?」
🍵「え?」
🌸🌸の笑顔に見惚れていると🍍っちゃんがすごいことを言い出していた。
🍍「なんか、🦈が言ってたみたいな秘密基地感がエモくていい感じっていうか…。」
🦈「わかる!俺らだけの場所!って感じ!」
📢くんと🍵くんの方を見るとやっぱ困惑した顔をしていて、
📢「…屋上でいいだろ。」
🍍「寒いし暑いんだもん」
🍵「先生にバレたら…」
🦈「来ないよー!」
🍍っちゃんたちが言ってることも分かるんだけど…。
🌸「…俺もう帰ってもいいですか?」
🌸🌸は呆れたような表情を浮かべてこちらを見ていた。
🍍「…お前さ、こないだからノリ悪くね?」
🌸「…。」
👑「🍍っちゃん、! 」
🍍っちゃんが言わない方が良さそうなことを言ってしまう。
🍍「…いや、別に無理に一緒にいろとは言わねぇけどさ。」
🦈「🦈たちもうお友達でしょ?」
こういう時、陽キャのノリは眩しすぎる。
🌸🌸も困った顔をしていて、
🌸「俺そういうのやってないんで、」
📢「…そう言わずにさ」
🌸「帰ります。」
🌸🌸は鞄を持って出ていってしまった。
🍵「釣れないねー…」
🍍「せっかくいいやつ見つけたと思ったのになー」
なんで友達を作ろうとしないんだろう。
🌸side
嫌だ。
死にたくない。
人に好きという感情を向けたくない。
好きになって欲しくない。
「…どうしてっ、」
なんでみんなはあんなに優しくしてくれるの、?
👑side
「🌸🌸~!(笑顔)」
「黄陽くん…、!?」
家の場所はなんとなく知っていたので朝から表札を見て回ってやっと見つけた。
「なんで、家知って…(驚)」
「ふふん、頑張ったの!(笑顔)」
みんなとの待ち合わせ場所からは少し遠い。
「ほら、急がないとみんなに置いてかれちゃう!」
「…いや俺は別にっ、」
「ほらっ!(手 向)」
🌸side
「🌸🌸と2人きりで登校って初めてやなぁ!(笑顔)」
「そうですね、」
黄陽くんの押しに負けてしまった。
俺は何がしたいんだろう。
「…🌸🌸、?(顔覗)」
「っ、?なんですか、!」
そんな至近距離で見ないで欲しい。
無意識なんだろうけど。
「俺と一緒、楽しくない?」
「…え?」
黄陽くんは首をこてんと傾けて不安そうにこちらを見る。
「急に家に行くの、迷惑だった…、?」
「え、いや、」
なんでこんな急に面倒くさいモードに…
「笑って、お日様みたいに、!」
「…またからかって、」
「違う!俺は🌸🌸の本当にお日様みたいな笑顔が見たい!」
「なにいって、」
「俺、🌸🌸の笑顔が大好き!なんか元気になる!」
「…!」
「母さん、!父さん!(笑顔)」
「あら、🌸。そんなはしゃいでたらこけちゃうわよ?(🌸頭撫)」
「いいんだよたまには、な、🌸?(微笑)」
「えへへ〜!うん!いいの!(笑顔)」
珍しく2人とも仕事がお休みの日。
少し遠い公園に連れてきてもらった。
「みて!お花綺麗〜!(目輝)」
すぐそこに咲いていた、なんてことない普通の桃色の花。
そんな花でも幼い俺には、とんでもなく美しいものに見えて。
「このお花、おれすき!(笑顔)」
父さんと母さんにも見てもらいたくて、花に指をさしてはしゃいでいた。
「ほんと、綺麗ね(微笑)」
「🌸の瞳の色そっくりだ(笑顔)」
2人は花を少し見てから、すぐ俺の方を見て、
「お母さん、🌸の笑顔が好きだなぁ(笑顔)」
「🌸の笑顔にはお日様みたいに明るくて、人を元気にしてくれる魔法がかかってるんだよ。(笑顔)」
「…ありがとう(微笑)」
「🌸🌸っ!(目輝)」
きっと、おれの笑顔なんかよりも黄陽くんの笑顔の方が眩しいくらいに明るくて綺麗。
だけど、黄陽くんに褒められたおれの笑顔も、きっと、ちゃんと綺麗。
🍍「遅ぇぞ👑〜って、桃乃!?(驚)」
🌸「黄陽くん…👑が迎えに来てくれました(笑顔)」
👑「🌸🌸のおうち探してきた!(ドヤ顔)」
🦈「えストーカー…?」
👑「違うよ!!」
この人たちの空気は暖かい。
📢「てか、今👑って…」
🌸「お友達になったんです。」
👑「おれ🌸🌸のお友達第1号!(笑顔)」
🦈「えーずる!ね!🦈2号にして!!」
🌸「ぜひ(笑顔)」
🍵「なら俺は3号(笑)」
🍍「え、俺4号、?」
📢「いや俺最後かよ。(笑)」
高校三年生、最後の青春。
命をかけて、楽しもうと思います。
🦈「んわ〜、やっと昼休憩だ〜!!!」
🍍「早く弁当食おうぜ 」
📢「なんかもう当たり前みたいに第二理科室使ってんな(笑)」
🍵「先生来ないしいいよぉ(弁当 食)」
🌸「須磨くんまでそっち側に…(笑)」
昼のはずなのに少し暗い第二理科室。
他の教室とは違う、黄色い光で照らされた机の上で6つのお弁当が広がる。
🍍「てか名字呼びやめね?」
🌸「ぇ、?」
🍵「うん…👑ちゃんだけずるい、」
👑「ふぇ?」
👑の間の抜けた返事で空気が一瞬緩まる。
別にそんな張り詰めた空気でも無かったのだが。
🦈「🦈も!阿古って名字好きじゃないんだよね〜、!🦈って呼んで!」
🍵「🍵です。」
🍍「俺🍍な。」
📢「…別になんでもいいけど📢。」
今まで俺には関係ないと思っていた人達のあだ名。
これからは毎日呼ぶことになる、と思うとなんだか不思議な感覚だ。
🌸「俺も、🌸ってよんで(笑顔)」
🦈「🌸くん!!」
🍵「🌸🌸〜」
📢「🌸。」
🍍「🌸、」
👑「🌸🌸っ!」
これから宜しく(ね)っ!!!!!
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コメント
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ほのぼの神( ´ ▽ ` ) ドロドロ見たあとのほのぼのは主様も言ってたけどサイコーですね(◜¬◝ )(最近気づいた) ちょっと仲良くなるのが怖い🌸🌸がまた神がかってますね( ´ཫ`) 次も楽しみにしてます!
続き楽しみにしてました ! 更新ありがとうございます !!🎶 桃くんが みんなと仲良くなれて 読んでる私まで 嬉しくなりました 笑 続きも楽しみです !📣゙