「だぁれ?あなた。」
目覚めると、そこは知らない部屋で、見知らぬ少女に話しかけられている。
貴方は、此処が何処か検討もつかない。
ただ、貴方は此処は居ない方がいいところ、と、直感で感じられただろう。
「…あら、私から名乗れ、と言う事?まぁそうね、無礼だったわ」
貴方がおろおろとしている間に目の前の少女は勝手にそう解釈をして
「私はサクラ。サクラと呼んで頂戴、あなたは?」
どうやら、目の前の少女はサクラと言うらしい、
此処で黙っていると怒られそうな予感がした為、貴方は名乗った
「…そう、あなたの名前はそういうのね、いい名前だわ。」
名を聞くと目の前の少女は満足そうに笑う、にこり、と微笑んだ後
「それで、あなたはここがどこかわかる?」
と、貴方に問いてくるだろう、そこで貴方は少し考えた後、素直に首を振る
実際、貴方はここの情報を全く知らないし、このよく分からない気味の悪さを
伝えたとて、どうにもならないだろう。
「そう、私もわからないのよ、まぁ、取り敢えず飢えだけは凌ぎたいわよね…」
残念そうに眉を下げ、そういった後、辺りをきょろきょろと見回す
「…あ」
サクラと貴方は同時に声を上げる、食料は無いが、水が見つかった 。
詳しい時間は覚えてないが、貴方は水だけで一週間程度生きられると
聞いた事があるだろう 。
「一週間…ねぇ」
そう聞いて、サクラは神妙そうに俯く
「どうするか、考えましょうか、何とかして外に出ないと…よね」
また辺りを見回す…が、そこにはポツリと置かれた水、そして何か書かれた紙
食器、本、そして開きそうに無いドアが二つ。
「物はあっても…鍵みたいなのが無いと外に出れないわよね」
確かに、と貴方は頷く。
さて、貴方とサクラは、此処から脱出出来ますか_?