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ーもし、貴方が私だったら、
この困難に立ち向かう勇気は、ありますか?
私は…ー
(嗚呼、何でこんな事に…)
私、深月まどかは、人生最大のピンチに
陥ってます…!
ビッグスネークを前にして、魔法を幾ら
使っても、びくともしないなんて…!
私が今使えるのは風魔法だけ。
しかも私ただ1人…!誰か助けて…!
それは1週間前の事。
ここはエンジェル魔法学園。
国内外から色々な人種の人々が
魔法を学びにやってくる。
そして、私は数少ない日本人として、
魔法を学びにやってきたのだ。
それにしても、この学園は人が多い!
色々な肌の色、髪型、いろんな
言葉で喋る人達…。
(今日からここで学ぶんだ…!)
意気込んだ私は、この学園へ
足を踏み入れた。
「…え〜、今日からここを担当する、
ソフィアといいます。ソフィア先生と
呼ぶように。では授業を始めます…。」
学園内は静まり返り、皆真面目に
話を聞いている。
(凄いな、みんなソフィア先生の授業
真面目に受けてる…、私は何だか
寝そう…)
「まどかさん、この問題は解けますか?」
白目になって寝そうな所を、ソフィア先生が
現実へ引き戻す。
「…へ!?い、いや、わからないです…、
ごめんなさい…。」
「…はぁ、この問題もわからないとは…。
ひろきさん、この問題解けますよね?」
「火属性は、水属性に強い、ですか?」
「その通り。みなさんも、暗記して
おくように。」
(…はぁ、またやっちゃったよ….)
勉強は疎か、声も小さい私。
そんな私が、魔法使いなんて
なれる訳ない…。
そう思い、チャイムと共に席を立った。
と、ソフィア先生が、
「まどかさんは残っておくように。
大事な話があります。」
振り返って目を見開く。
「私…、ですか?」
「貴方しかいないでしょう。」
「は、はぁ…。」
何の話だろうと思いつつ、
(どうせ残って勉強だろうな〜、とほほ…。)
と、肩を落とした。
ソフィア先生に残るように言われた私。
言われた通りに残ってソフィア先生を
待っていた。
(ソフィア先生、遅いな〜…。)と
大きなあくびをしていると、
「何大きなあくびしているんです、
大事な話をしに来たというのに…。」
と、呆れているソフィア先生が
目の前にいた。
「ソ、ソフィア先生!すみません、
気がつきませんでした…。」
「それはそうでしょう、貴方が大きな
あくびをしている間に私が足音せずに
近寄ったのですから…。」
コホン、と1つ咳払いをして、
「貴方に重大なミッションを授けます。
でも、簡単な事ではありませんよ。
誰も成し遂げた事はありません。」
私は目を丸くして、「…え?」と
惚けてみせた。
「え?じゃないですよ、貴方にしか
出来ない事です。でももし、失敗に
終わったら…、1から出直して
もらいます。」
何を言っているのか分からず、
「…これ、夢ですよね?」と自分の頬を
つねってみた。「イタタタタ!」
「何を言っているんです、現実ですよ!
…たく、貴方らしいといえば貴方らしい
回答というか…。コホン、まぁそういう
事ですから、1週間後には何処に行くか
報告します。それまで勉強しておくように。
いいですか、勉強ですよ!?たく…。」
と言いながら、ソフィア先生は
教室を出ていった。
放課後。
私は、正直びっくりしていると共に、
自分にしか出来ない事が何なのか
考えていた。
(私にしか…、出来ない事?
それってなんだろう?
うぅ、勉強に集中できない…。
頑張れ、私!)
と、自分の身体に鞭打った。