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隣の部屋にウンソクがいる。いつも通りゲームしているんだろう。聞こえる物音は、少し前まで隣で聞いていたもの。時には一緒に遊んで、抱き合って。
始まっても終わってもいない。でも寂しくて、ウンソクを隔てる部屋の壁に音を立ててもたれる。少しして部屋のドアがノックされた。出る気にもならない。
この壁の向こうにいることを感じるだけでいい。お互い疲れてて、愛だの恋だの言ってられないことも十分知ってる。
だけど、欲しいんだ。それは僕だけだろうか。
灯りを消した部屋で、スマホが着信を知らせる。声が聞きたいのに手を伸ばせない。一度、二度、かかっては切れて三度目、手を伸ばしかけた瞬間、切れた。
かけ直そうとして、やめた。せめて僕をもう少しだけ思ってほしい。
仕事中は何でもないふり。プライベートの顔が見えそうになると、ほかのメンバーに逃げた。
アントンには時々煽られたりもしたけど、できる限りスルーした。今はそれどころじゃない。
「ウォンビン。ご飯行こうか」
タロヒョンの言葉に、ざわつく心が鎮まっていく。
いつものたわいない話。タロヒョンといると素の自分に戻れる気がする。それくらいとても優しくて頼れる人。
「仕事さえ分けて対応すればいい。あとはどんな道を選んでも、お前は間違ってないからね」
子供みたいに頭を撫でられる。ウンソクがタロヒョンになら甘えられるのがわかる気がした。