「アメリカさん…出張頑張ってください ね…」
「あぁ…行ってくるよ!!」
「……ッ」
「そう心配しないでくれ…」
「すぐ帰ってくるから…!!」
「…!!はい」
「…待っていますから」
「食材が無くなってきましたね。」
「スーパーに行って買いに行ってきましょう。」
「ふんふふーん♪」
「お肉が特売で売ってあったのは大きいですね…」
「そして…今日はついにアメリカさんが帰ってくる日…!!」
「今日はうんとご馳走に!!」
「…ッえ?」
「あれは…アメリカさん?」
アメリカさんは他の女性と深い口付けを交わしていた。
「ど、どういうことなのでしょうか…」
「アメリカさんは私の婚約者なのに……」
「……」
「ただいま〜」
「あれ……?日本?居ないのか?」
「…アメリカさん」
「どうしたんだい?日本」
「お話があって……とりあえずお座りになって…」
「あ……うん。」
怒っているのかな…せっかく帰ってきたのに。
「どうしたんだ?日本」
「怒っているんだったら……」
「これはなんですか?」
最愛の人に裏切られ、私はこの行き場のない怒りをぶつけるように思いっきり写真を机に置いた。
「それは…!!」
その写真を見た途端、彼は焦り始めた。
「私になにか足りないところがありましたか?」
「貴方の事を四六時中ずっと思い、尽くしてきました」
「どれだけこちらが不利な契約も全て受け入れてきました。」
「なのに……どうしてッ…!!」
「ッほんとにごめん…出来心でやってしまったんだ…」
「ッごめん……ごめん」
彼は頭を床に擦り付けながら言った。
「……」
「…少し取り乱してしまったようです」
「あ、あの離婚とか…」
「離婚なんてしません。」
「え……」
「だ、だけど俺はッ……!!」
「離婚なんてしてどうするのです?」
「ッ……」
「それに、私は貴方と離婚するつもりなどありませんから。」
「ッ…!!どうして…」
「貴方のことが好きだから…それに理由が要りますか?」
「ッぁ…」
「ふふふ…これからもよろしくお願いしますね。」