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学校!? 等々rdさんもお母さんかぁ,,, なんか、いいね rdお母さん!!
rdの口調がもうお母さんやん笑 続き楽しみです!
俺達は初めて『ヒーロー』というものを見た。
散々小さな電子機器から流れ、謳われていたそれは、酷く傷ついた俺らを救ってはくれなかった。
何度も殴られ、蹴られた緑色の小さな体を優しく抱き上げる。
彼は気を失っていた。
「こんばんは。ここで一体、何を’’お探し’’で?」
目の前には大きな青色の背中がそびえ立つ。
長い脚の隙間からわずかに見える、相手のよろめく足。
話した時に感じた違和感の正体は、多分酒が入っていたことに生じたものだろう。
「お探し〜?別に俺ら探しものなんかしてn」
「では’’ここ’’には何用で?」
質問攻めならっだぁに相手が少しのけぞるのがわかる。
そこに畳み掛けるように、理不尽にも、再度らっだぁにターンが回ってくる。
「管轄区域で無いこの場所に目をつけ、挙句の果てには迷い込んだ子供にまで手をかける…と」
青い彼が今、どんな表情をしているのか、俺にはわからない。
けれど怖いことは確かなのだろう。声だけでわかる。
いつもの『穏やかさ』が消え失せ、そこにはただ冷淡な口調があるだけだった。
「さようなら」
彼が手を上げると、何かを弾く音が聞こえた。
音の消えた跡。
風で木々の葉が揺れ、ぶつかり合う音しか残らない一本道。
らっだぁの目の前にいた相手はいなくなっていた。
「…帰るよ」
緑色を抱えたまま館方面へと歩き出す彼。
その背中を追うのに精一杯で、アイツらがどうなったかなんてどうでも良かった。
ふと、アイツらが根城としていたであろう場所に視線を移す。
そこはただの芝生になっていた。
館に戻ると同時にらっだぁは緑色の治療をした。
数時間後、元気良く戻ってきた緑色に何度も何度もごめんと言った。
何度も蹴られている間、俺達は見るだけで何もできなかったから…
「で?なんで勝手に出たの?」
未だ冷淡な口調が続いている。
「…俺ら外で遊びたくて…それで…」
「別に俺がいる時にすれば良いじゃん」
なんで敢えて俺がいない時にしたくなったの?と暗くなった藍色の瞳がこちらを見る。
確かにその通りだと言葉が詰まる。
「…俺らにも出来るかなって、」
皆が口を紡ぐ中、口を開いたのは赤い少年ことレウさんだった。
彼の視線がレウさんへと向く。
「へぇ…」
沈黙が流れ、気まずい空気が漂う。
彼は今何を思って__
「じゃあ分かった‼︎」
ガタリと勢いよく立ち上がり手を打つ彼。
何が?と全員がらっだぁの方へ視線を向ける。
「お前ら、明日から『学校』に行きなさい‼︎」