半月の夜。
廊下で掃除をしていると、あるものが目に入った。
ky(…)
ky(このドア、よく見かけるんだけど入っていいのかな)
目の前にあるのは、黒くてさびている不衛生なドア。
ky(掃除してなくてもなんも言われてないし)
ky(館に来てから1回も入ってないんだよな)
ky「…」
周りをキョロキョロと見わたす。
ky(…入ってみようかな)
やはり男たるもの、気になるものは徹底的に調査しなければ…
掃除道具を置き、ドアノブに手を掛けた。
gt「…ん?」
ky「あ…」
ドアの向こう側には、煙草を口で加えたgtが休息していた。
思ったよりも壁が狭く、中には灰皿1つ。
どうやら、この部屋は喫煙所だったらしい。
よーく見てみると…
ドアの表面には、超薄く小さい文字で『喫煙所』と書かれていた。しかも黒い文字で。
ky(いやわかるか)
gtは、口から白い煙をそっと吹く。
gt「おつかれー」
ky「こ、こんばんわ」
gt「掃除すんなら勝手にやっていいよ」
ky「承知しました」
gtに構わず、俺はすぐさま掃除道具を手に持った。
ky(…灰皿ってどうやって掃除すんだ?)
部屋中は、霞のような白い煙で充満していた。
ky(煙草か…)
ky(母さんがよく吸ってたなぁ)
gtの方を見る。
じろじろ見ていると、gtは煙草を口から離す。
gt「kyも吸う?」
ky「…お、俺ですか?」
gtは、先程吸っていた煙草を口に加え、ポケットからカートンを取り出した。
gtから煙草とライターを受け取る。
ky(…一応20歳超えてるし)
ky「で、では…お言葉に甘えて」
煙草を口に加え、先端にライターの火を当てる。
ky「!?けほっ…けほっ!!」
そりゃあ当然だ、やり方なんて知らないから。
gt「あれ」
gt「メンソールの方が良かったかな」
何度チャレンジしても、咳や少量の煙が出るだけ。
gtは、灰皿に煙草を乗せる。
gt(…もう一本吸うか)
gt「ライター貸して」
ky「…あ、はい」
gt「下手くそ笑、まだ吸えてないの笑」
gtは、kyから受け取ったライターを煙草の先端に当てる。
gt「?」
gt(最悪、オイル入ってねぇじゃん)
gt(あいつ無駄遣いしやがって…)
gt(クソ野郎)
ky(…よし)
ky(これが、最後)
煙草を吸うのに夢中で、gtが激怒していたことに気がつかなかった。
なんでこんなに夢中になってたかと言うと、煙草が上手く吸えずイライラしていたからだ。
gt「おい」
ドスの効いた低くて大きい声が、俺の耳に恐怖感を添えた。
集中していて、オイルが無くなっていたことに気づいていなかった。
危機を感じ、俺は謝ろうとして煙草を口から離そうとした。
gt「こっちみろ」
ky「んぁ!?」
gtは、新品の煙草を口に加える。
火がついた俺の煙草の先端に、gtは新品の煙草の先端を付けた。
いわゆる、「シガレットキス」
視野がgtの顔でいっぱいに埋まっていた。
ky「へぁ…!?んぅ…」
カサカサと音を立てている。
gt「ひぃつけさせろ」
ky「まっ…まって!?」
俺の股の間にgtの肘が入る。
gtはわざとらしくニヤついて、 肘をグリグリさせている。
ky「ひぁっ!?…あぅ、、」
ky「やっ…!!ごめんな…さ…」
gt「…うるさい」
gt「黙ってろ」
ky「ん…ぁ…」
後ろは壁。
逃げ道なんてなかった。
ky「や…だぁ」
ky「たすけ…」
gt「…あ、火ついた」
gtは、煙草をそっと離した。
コメント
7件
まって神作品に出会ってしまった...
うへへ… またまた天才様 見つけちまった(*´ω`*)
待って天才すぎる続き楽しみすぎてやばい無理無理めっちゃ待ってるねえへへへへへへへへへ