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小さな頃 、テレビで観た “ スーパーヒーロー “ に憧れた 。
どんな悪党にも立ち向か ッ て 、命をとして皆を守る 「 か ッ こいいヒーロー 」 。
俺もそんなヒーローになれたらな 。
『 ぅ “ぁ ” ~~ 、 疲れた ァ “ 。 』
任務が終わり、疲労が募 ッ た身体をソファーに身を投げる 。い ッ そこのまま寝てしまいたいとさえ思う 。
˹ なンや 、 テツぅ 随分お疲れやな ッ ˼
『 ぇ” 、マナクン ?! 何で いるの ぉ ッ 』
˹ テツクン の 怪我 手当てしに来て ン 。˼
疲れが吹き飛んでしまいそうなくらい、明るい笑顔が傷に沁みて胸が ズキ〃 と痛む 。
『 マナ クン … 、 』
˹ どや 、きゅん〃 した やろ ぉ ~~ ? ˼
悪戯に笑うと怪我をした手を優しく引くと 、手馴れた手つきで手当てを始める 。
俺が話を始めると 、マナは何かを察したように耳を傾けた 。
『 今日 、 怖い ッ て 言われた ン だ 。 』
˹ … うン 。 ˼
『 俺は 、憧れた ヒーロー には なれない ッ て 言われた みたい だ ッ た 。 』
我ながら残念なくらいにマイナス思考が酷い 。気にしなければいい 、と思えば思うほど頭に募る 。
˹ テツ の “ 憧れたヒーロー ” は なんなん ˼
『 どんな 悪党 にも 立ち向か ッ て 、笑顔 で みんな を 助けられる 、俺 が 居たら 安心 出来るような 』
˹ そ ッ か … 、よし ゃッ 手当て 完了 ~~ ! ˼
暗か ッ た空気を一蹴するように 、明るく振る舞う 。
˹ テツ は 、 「 憧れた ヒーロー に なれない 」 ッ て 言うたけど 、 周り を 見れば 案外 そ ン な事ないね ン で 。˼
「 ぇ ッ … 。 」
˹ 俺 は 、 テツ の 無邪気な笑顔 に 助けられとるし 、俺 だけやない Oriens も Dytica も そうや ˼
『 でも ッ 、 俺 は … ッ 』
何かを言い淀み下を向く俺の頬を包む 。何処か怒りの籠った怪訝な表情だ ッ た 。
˹ せやから 、 自分 を 卑下 せ ン といてや 。そ ン な テツ 見た無い 。俺ら ヒーロー は 笑顔 やないと 皆 不安 に なる 。˼
『 ありがとう 、マ ナクン … じ ャ 俺 パトロール 行 ッ てくるよ 』
˹ 手当てした ン やから 、 怪我せ ン といて ~~ ˼
少し心配を掛けてしま ッ たのかもしれない 。傷つけるのも傷つくのも怖い 。
マナに見送られながら 、逃げるように事務所を後にする 。
ꕀ
『 でも … 傷ついち ャッ たよね ェ 。 』
ポケットから残り1本しかない煙草に火を点ける 。煙草で埋まるはずない心の穴が埋まるような気がして 。
ただの現実逃避だ 。
˹ アレ ~~ 、テツじゃ ン 。 何してる ン です ? ˼
˹ るべ クン … 、 ぁ いや ~~ パトロール だよ 〃 !! ˼
ふーん 、と 疑 ッ たように目を細める 。彼が気を使えるのは知 ッ ているが 、何処か読めない 。いつも先を見ているようだ 。
˹ 聞いてくださいよ ~~ 、今日 触手怖い ッ て 逃げられてしま ッ て … 酷くないですか ? ˼
『 それ ッ て 、 傷つかないの … ? 助けた子に言われたら … 。 』
自分 は 傷つく 。立ち直るのに時間 が 、 必要なくらいには 。
˹ そり ゃ ~ 少し 悲しいですけど 、 仕方ないじ ゃ ないですか 。 ˼
˹ 実際 俺達 は 、 命を懸けて 痛い思いをして 、怖い思いをして 、自分と市民の命を守りながら戦いますけど 、最後 には 命を救えて良か ッ た それ だけです 。 ˼
『 るべ クン は 、 凄いな ァ “ 。 』
俺 には 無いものばかりで 、 こんな風に自信を持 ッ て 誇れる のは 素敵な事で ただ 〃 羨ましか ッ た 。
『 俺 には 無理だ ァ 、 そ ン な メンタル は 持ち合わせてないワ w 』
˹ そのまま … 、 ありのまま で いい ン じ ゃ ないですか ? ˼
それだけ を 残して 、 帰 ッ てしま ッ た 。ありのまま とは 、 俺 とは 何だろう 。
いつまで経 ッ ても 、 考えても無駄な事ばかり 。