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※タイトルからお察ししていただけているとは思いますが、今回でワイマールくんが消えてしまうのですよ。ただ、次回からはナチの視点で物語を進め、そこにワイマールくんの名前やら何やらも出す予定なので、今回だけでなく次回からのナチくんにもお付き合いいただけると嬉しい限りでございます。
いつまでこのシリーズが続くかというのは、ネタバレというか物語の展開をバラすことになるため、教えられません。3話くらいはナチくんになるんじゃないですかね?
……アメリカで恐慌が起きた。後に世界恐慌と呼ばれるそれは、震災後に必死に復興していた日本家や、頑張って借金返済している最中のワイマールにも大きな負担となってのしかかった。また、あちこちに植民地を持っていたイギリスやフランスは、ブロック経済という政策の影響でワイマールに会うことすら叶わなくなった。
「ワイマールぅ…。こっちも国民が立ち直れたらすぐに支援しに行くからね。どうか、それまで耐えていてくれたら…。 」
「政治の面では、私たち国という者でもどうにもできませんからね…。 また、ワイマールやフラカスと紅茶を飲める日が来ると良いのですが…。」
「おいブリカス!?
なんで僕も死ぬ前提なんだよ!?」
「特に意味はありませんよ?」
「ブリカスだけ関税高くしてやる!」
「それはやめてください。こっちが滅びてしまいます。」
「今回は煽ってないのですがね?」
ただ、イギリスとフランスは相も変わらず互いを煽ったりしていた。
(ワイマール回想記より)
……とうとう、僕は国の座から降ろされた。
彼らがこの国の政治・経済などを引き継ぐらしい。今の僕では、大切な弟を守りきることは難しいと思う。だから、僅かな望みとしてナチを彼らに預けるしかなかった。何せ、あの政党は僕が嫌いだ。きっと国民も政府も、もしかしたらナチも、僕を恨むのかもしれない。でも、しばらくは大丈夫だと信じている。僕が生きている間に、経済を立ち直すための策は全て打ったのだから。きっとナチが上手く使ってくれる。
そして1933年、ワイマール共和国は実質的に滅びたのであった。