テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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馬鹿になりなさい

第2話 - 第一章　お前馬鹿だな

2025年01月27日

#SUBくん

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#哲学

#馬鹿になりなさい

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SUB（フォロバ）

「お前、馬鹿だな。」

この一言が、あの日、全てを変えた。無駄に真面目に生きていたあなたの世界に、火花が散った。その言葉が飛び出した瞬間、まるで大音量でドンッと音が鳴ったような衝撃を受けた。何だって？俺が？馬鹿だって？

誰が言ったかって？もちろん、それは上司でも先生でもない。そんな固い人たちではないんだ。言ったのは、あなたの友達――しかも、酒をちょっと飲みすぎた後で、ちょっとだけ頭がおかしくなっているその友達。

「お前、馬鹿だな。」その言葉の後に続いたのは、笑いとともに軽く肩を叩かれるという、ある意味、解放感さえ感じるシーン。最初は反射的に「はぁ？」と聞き返したくなったが、その時、なぜか急に自分がほんの少しだけ馬鹿になってみたくなった。

この瞬間、何かが変わったのだ。

真面目なあなたが「絶対に間違っていない」と信じてきたそのルール、計画、成功。みんなが当たり前だと思っていること。そろそろそれを全てぶち壊してやろうじゃないか、と思ってしまった。だって、言われたんだ。馬鹿だって。

馬鹿って、悪い意味だけじゃないんだ。むしろ、馬鹿になることで見えてくるものがあるんじゃないか？いや、むしろ見えなかったことが見えるんじゃないか？それこそ、今まで気づかなかった自分がどんなに楽しいことを忘れてたか、が。

さて、どんな「馬鹿」になってみるべきか。それは簡単だ。まず、手始めに、何も計画せずに一日を過ごすことにした。気まぐれで、アポも全部キャンセル。予定？何それ、美味しいの？今日は適当に歩き回る。そして、フラフラ歩いてる途中で突然立ち止まり、「あ、コンビニ行こう！」と叫びながら無駄にアイスを買って食べる。

「これが馬鹿になるってことだ！」と思い込んでみる。迷惑をかけず、ただ「思いつき」で動いてみるだけ。すると、びっくりしたことに、世界が面白くなった気がした。あれ？こんなに楽しいこと、ずっと忘れてたんじゃないか？と、顔をほころばせながら思う自分に気づく。

その後は、気の向くままに新しいことをやってみる。次に試したのは、全く予測していなかったこと。友達に電話をかけ、「今から温泉行こうぜ！」と、特に理由もなく提案。普通なら「え？今？」と答えが返ってきそうなところ、驚くことに友達も「いいね！」と即答。

こんな風に、何もかも計画しないで「バカみたいに」動くことで、何かが変わる気がしてならなかった。やっぱり、ちょっと馬鹿になった方が、世界が広がるのかもしれない。