魅津希)ぁ、え…?
目の前にいるのは紛れもない翠桜さんだ、シェドも良く懐いていたあの翠桜さんだ
翠桜)いやぁごめんねぇ〜そろそろお前をあさこから連れ出さなきゃま黒沢隼組が崩壊しちまうからさぁ〜…ね?分かるよな?
目の前にいるのは翠桜さんに似た「何か」としか思えない…翠桜さんはこんな喋り方じゃない…いや、正確に言えば「皆さん」の前では本当にこんな喋り方じゃない
龍城さんと呑んでいる時はこういう喋り方だった…気がする
魅津希)…それで私をあそこから連れ出したのですか…
翠桜)そーだよー?別に起きるまで待ってそのまま「はいお逃げ〜」ってやりたかったけど〜…そうなるとまたあの人達君のこと探すじゃん?それに俺も魅津希の事好きだったんだよ〜?魅津希のだーい好きなお菓子とか沢山作ったし〜魅津希が害になるような物ぜーんぶ消したし〜…ね?俺にしよーよ、那木とか雅魅とかじゃなくてさ
魅津希)あ…ぇ……(この人…本当に翠桜さんか…?瞳の中が凄いぐるぐるって渦巻いてる…)
翠桜さん…いや、翠桜は檻の中に入って来て私を押し倒した
魅津希)い、いや!離して!
翠桜)安心してよ魅津希〜、シェドの鼻は潰してきたしなんなら殺してきたからさぁ…たっくさん楽しもうね〜
魅津希)え…(シェド…シェドが?死んだ?)
翠桜は汚い笑顔を浮かべながら「あの犬っころもあいつらには必要ねぇんだよねぇ〜分かる?組みが弱くなるからだよーそれに人の尊さってもんも覚えちまう、そりゃァ大変だ!ってわけ、今の君なら色々と勘は鋭いでしょ」とあまりにも意味のわからない事を並べる
魅津希)…今の私には…貴方が歪んだようにしか思えません…それにあなたが本当の翠桜さんかも分かりません、今の私はそれぐらい警戒心が高いです
魅津希)悪いですけどこのままあなたに抱かれてもあなたに溺れることはありません、逆に復讐心が増すだけです
強く…強く睨み付けると彼は物凄く喜んだ「あんな女にうつつを抜かすような奴らには絶対に見せないその目つき!あぁ…ほんっと、君は俺を喜ばせてさらに君に溺れさせてくれるなぁ…」と…
今の彼は狂っているどころの話では無い
犯罪者の気持ちはわからない…って事か
魅津希)あなたに悦を与えてしまったとは…このまま私のことを押し倒して身体をまさぐっても私のストレスは溜まる一方ですとっととここから出て行ってください
翠桜)一体何が出来るって言うんだ?いーじゃないかあんな奴ら…それに、「実験」が無事に成功して何よりだ
実験…その言葉を聞いた途端「こいつだ…こいつが私の人生を可笑しくしたんだ」とすぐに分かった
魅津希)……あなたでしたか…
翠桜)あぁ、そうだよ?君をこんっなにも可愛くしたのは俺、君が気持ちよさそうにお昼寝してた時にお注射をしてその可愛いのを生やしたんだ、どうだい?気に入っただろう?
ブチッ
魅津希)……ふざっけんなよクソ野郎
翠桜)え?
相手がマヌケでよかった…
欲情した男は勃ったモノを擦り付けるだとかなんとかって聞いた事があったから…ね、察しのいい人ならわかるでしょ
翠桜)ヒュッ…
魅津希)てめぇみてぇなクソ野郎が一番嫌いだわ
耳を劈くような鋭い悲鳴が一体に広がった
魅津希)勝手に悶えてろよ、どうせお前の事だ手錠の鍵の一つや二つは有るだろ
股間を抑えのたうち回る翠桜の腕を踏んで「鍵を出せ、さもなくばもう一度蹴る」と脅せば簡単に鍵を出した
魅津希)服は?
翠桜)ぬっ、ぬがせて……すてまし…た……
魅津希)ふーん…じゃ、いっぺん寝てろ!
ガスッ…
魅津希)よし、気絶は出来たしこいつ引き摺って通ったヤツ全員を片っ端から脅すか
今までの自分とは全く違う感覚だ…暴言…は、多分吐いたことがないが暴力なんて振るったことない…はずだ多分(?)
まぁ、そんな自分がまさかここまで大暴するとは一つも思って無かった
魅津希)…暴力的になったなぁ…まぁいいか
顔面を下にして引き摺るのはさすがに可哀想だから背中面を下にして片足をズルズルと引き摺りながら私は檻から出た
(良い子も悪い子のみんなはこんな危ないことしたらダメだからね!あとお酒は20歳になってからね!未成年飲酒禁止!)
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