この作品はいかがでしたか?
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続き!
⚠️るきちゃんやばい かぶちゃんかわいそう⚠️
⚠️口調迷子すぎる⚠️
⚠️事務所捏造⚠️
「…」
(昔はそんなこともあったな……)
今も華太は俺が帰ってきたのが嬉しいのか少し顔が緩んでいる。
もちろんそんな仕草も可愛らしい、だが、何か足りない。そう、あの時、あの泣いていた時の表情がどの表情より可愛らしかったし、唆られるものがあった。
(またあの顔見てぇな……)
生憎にも華太は成長したし表情も凛々しいものとなっている。余程恐ろしいことがないとあの顔は見せてくれはしないだろう。
何か、またあの表情を、“俺だけ”が見れる日が来ないかと俺は考えた。
(あぁ……そうか…)
四国の抗争で殺生をしすぎた所為か、またはあの日からとっくのとうにおかしくなっていたのかなんてどうでもいいが。俺は一つ、案を思いついた。
“監禁してしまえばいい”、と。
「はっ…笑」
(流石にイカれてんな…笑)
「…?どうかしましたか兄貴?」
「!…あー、いや、なんでもねぇよ。」
(盗られる前に盗っといた方がいいか……)
「?、そうですか。」
「ん。じゃあ俺シマの見回りいってくるわ。」
「あっ、はい、行ってらっしゃいませ!」
コツ…コツ…コツ……
「……」
(華太はほぼ毎日徹夜で家に帰る日が少ない…となれば仕事がその日で終わる様に仕向ければ寝込みを襲えるか…?でもそうなってもかなり遅い時間だろうし俺は普段事務作業なんかしないしそもそもその時間帯まで残るのも怪しまれる可能性がある、大体仮に華太を家に連れ込めたとしても兄貴達の誰かが華太にGPSか何かをつけていたら?一部の組員の中には俺の家を知ってる奴もいる……これはかなりの確率…というか確定で誰かが付けている筈…和中の兄貴か小林の兄貴か…いやでも、香月だってそういうのには詳しい筈、バレにくい所に付けていてもおかしくない……華太は絶対気付いてないだろうし先ずはGPSを全て外すのが先か?…でもどうやって……)
「チッ…何も思いつかねぇ……」
(もしGPSを全て取り除けたとしたら…偶然狙うか…じっくり警戒解いてくか…だな。)
偶然華太が帰る時間帯がわかった場合はもちろん尾ければいい、めんどくさいやり方だと毎日遅くまで残って怪しまれず家に帰る日を知る。か……
最悪、華太の家を特定できなくとも帰る日に人気の無い道を通ってくれさえすればその場で襲える。
「この三択か……」
「まずGPSをどうにかしねぇとな…。」
そう思った俺は必死に案を考えながら足早に事務所へ戻った。
ガチャッ
「ただいま戻りましたぁ。」
……
(ぜんっぜん人居ねぇな……)
「…!」
俺が事務所の奥の方に目をやるとデスクに向かいながら今にも寝そうな華太の姿が写った。
「……」
「ちゃんかぶ。起きろー?(ユサユサ」
俺はコーヒーを持って華太の所へ行き、優しめに華太のことを揺さぶる。
「ん…ん゛ぅ……。」
「んぇ…あおやまのあにき…?」
(寝起きの華太も可愛……)
「ん゛ん゛ッ、寝てたぞ。コーヒーやるから飲め」
そう言って俺は華太にコーヒーを手渡す。
「あ…わざわざすみません……。(ゴクッ」
「資料…まとめ…ない…と……。(フラッ」
コーヒーを飲み込んだ数秒後。華太は俺の方へ倒れ込む
「っと…ごめんな華太。こうするしかねぇんだわ。」
華太に渡したコーヒーには大量の睡眠薬を入れていた。華太の身体には少々悪いかも知れないがそうも言っていられない。
俺は華太を持ち上げ仮眠室に連れていこうとした……が。
ガチャ
「!」
「ふぅ~…疲れた…。って、青山?何してんだ?」
「香月か、ちゃんかぶが寝ちまっててな。仮眠室に連れてくとこだよ。」
(香月で良かった…和中の兄貴とか小林の兄貴だったら説明する前に絶対〆られてたな)
「そうか、最近華太よく寝てるよな。追い込みすぎだ。」
「嗚呼。休ませてやんねぇと。」
ガチャ…バタン。
「…」
「寝ちまった。か……」
ドサッ、
「さてと…」
(あんまり長く戻らなくても怪しいな…さっさと外して戻るか……)
「見つかったらやべぇなこれ……笑」
そう言いながら俺は華太の上着を脱がす。
「GPSは…………あった。」
やっぱりだ。あちこちに仕掛けられてる。どうやって仕掛けたかはあまり知りたくないが…。
「…これで全部……と思いたいな。」
見つけたGPSは全部で13個。これで気付かない華太がいい加減心配になってくる。
「これで第一目標は終わったな…GPSが正しく反応しなくなったらすぐバレる…早めに捕まえねぇと……。」
「とりあえずしばらく寝てろよ華太ちゃん。」
俺は優しく華太の頬を撫で仮眠室を出た。
ガチャン
「ん。遅かったな。何かあったか?」
「仮眠室が思ったより暑くてな、申し訳ねぇけど上着脱がせてたんだよ。」
「ッ……そうか。確かに今日はあちぃしな…。」
「…」
(この反応…香月は華太にGPSを付けてたと見て間違いねぇか……)
「…はぁ……。」
俺は華太の上着を椅子にかけながら考える。問題は和中の兄貴と小林の兄貴。あの2人をどうするか…だな。
「香月。俺ちょっと裏庭出てくるわ。何かあったら言ってくれ。」
「あ、嗚呼。分かった。」
バタン……
(香月はどうするか…まずはGPSの確認…無かったと分かっても俺に聞ける訳がない…とりあえずは安泰か…。)
恋というものは改めて恐ろしいものだとよくよく身に染みた。俺も香月も……他の奴らも。みんな華太のことを物にする為に必死に頭巡らせてんだ。
「ははっ……」
「ここまでする俺はもうおかしくなってんだな…とっくに。」
ここまで来たならやりきるしかない。俺は後戻りできないところまで踏み込んでしまった。もう…“堕ちて”しまうしかない。
コメント
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続きみてぇー
歪んだ愛っていいよね