コメント
3件
『目の前にいる君は紛れもない俺の__』
今回はharuさんのサムネを使わせていただきます♪
注意
桃赤
赤女体化
若干タヒネタ
ご本人様には関係ありません
地雷さんback
通報NG
物語の世界をどうぞご堪能あれ__。
桃「……」
赤母「ッ…ないこくん、最近ずっと元気ないけど大丈夫…?」
桃「…はい、大丈夫です」
桃「今日も手を合わせていきますね」
赤母「えぇ、ありがとう」
俺の名前はないこ。
1ヶ月前、俺は彼女であるりうらを失ってしまった。
りうらは飲酒運転の車に追突されて、そのまま帰らぬ人となった。
丁度その日は俺の誕生日で、俺の家に来てパーティするはずだったのに。
突然来た病院からの電話は、まるで幻聴のようだった。
桃 パンッパンッ((手を合わせる
桃(…りうら、君がいなくなってしまった今、俺は生きる意味を失ってるよ)
桃(どうしたらいいと思う…?)
って、心の中で問いかけても返事が返ってくるはずがない。
もう、太陽のような笑顔は見れないんだね。
オシャレして楽しんでる姿も、照れてる姿も、なにもかも、見れないんだね。
こんな事になるなら、もっと、もっと1日1日を大切に過ごしたかった。
桃 …スッ…((立つ
なんて、下を向いて後悔する毎日。
赤母「ないこくん、最近痩せてない?よかったらお昼ご飯食べていかない?」
桃「……お気づかいありがとうございます。…だけど…お腹…空かなくて」
赤母「最近ご飯食べてる?」
桃「……食べてない、です」
赤母「そんな不健康だと、りうらも心配しちゃうわよ。少しだけでも食べていって?」
桃「…わかりました」
赤母「はい、どうぞ…♪」
桃「ありがとうございます」
桃「…いただきます」パクッ
桃「…」
…あぁ…俺はどんだけりうらのことが好きだったんだろう。
りうらが俺の前からいなくなった瞬間、俺の心は変わってしまったよ。
ずっと美味しかったりうらのお母さんのご飯も味がしなくて、食欲も消えて、不健康そのもの。
俺、りうらがいないと生きていけないみたい。
桃(……もうタヒのう)
俺は限界だった。
桃「…ごちそうさまでした」
赤母「お粗末様でした」
桃「ご飯、美味しかったです」
赤母「そう、よかったわ♪」
桃「大分長居してしまったので、そろそろ帰りますね」
赤母「わかったわ」
桃「…それでは、お邪魔しました」
赤母「気をつけて帰ってね♪」
バタン
桃「……よし」
俺は扉を閉めたあと、家と真逆の方向に向かった。
俺が向かった場所は、目の前に海が広がる崖。
桃「…やっぱり、いつ見ても綺麗だな…」
この場所はりうらと何回が来たことがある、俺らのお気に入りスポット。
崖なんて危ないだろ、と思う人もいるかもしれないが、ちゃんと安全な場所から見てるから安心してね?
デートの帰り道は必ずここに来て海を見ていた。
桃「……ごめんねりうら。俺、もう耐えられないや」
お気に入りのこの場所で、俺は人生を終えたい。
りうらの元へ行きたい。
桃 ……ジャポンッ
俺は崖から飛び降りた。
桃(…太陽の光が、眩しいな…)
桃(………苦しく…なってきた……)
俺は意識を失った。
桃「……あれ、ここは…」
目が覚めた。と思ったが、ここは天国だろうか。
桃「ッ…りうらッ……」
俺はあたりを見回した。だけど、人影なんて見当たらない。
ここは、本当に天国なんだろうか。
?『…あれ、お客さん?』
桃「えっ…」
聞いたことのある声が聞こえて、俺は反射的に声の聞こえる方へ振り向いた。
目の前にいたのは__
桃「…りう、ら…?」
赤『……ないくん…来ちゃったんだね』
紛れもない、俺の1番大切な人だった。
桃「…やっと…やっと会えた…ポロポロ」
赤『…ないくん、どうして…ここに来たの?』
桃「それは…」
少し躊躇したが、正直に答えた。
桃「…りうらに、会いたかったから」
赤『…そっか』
赤『…じゃあ、出会えた記念にハグでもする?』ニコッ
桃「!」
桃「するッ…」ギュッ
俺はあまりの嬉しさに、りうらに抱きついた。
赤『…』ドンッ
桃「…ぇ…」
俺が感動を噛みしてめいた時、りうらに思いっきり突き飛ばされた。
桃「な、なんでッ…りうらッ…!!」
赤『…ごめんね、ないくん』
赤『……そんな簡単に命を落としちゃダメだよ』
桃 パチッ
また目が覚めた。視界が白い。
桃母「…!ないこ…?」
桃「…おかあさん…、?」
桃母「よかった…目を覚ましたのね…!ポロポロ」
桃「……誰が、俺の事見つけたの…?」
なんて、こんなに喜んでくれてる人に、聞くことじゃないと思うけど、俺は気になって仕方がなかった。
桃母「グスッ……あの日、波が高かったらしくて、砂浜に流れ着いたのをそこにいた人が見つけたのよ」
桃母「あなたはギリギリ助かったの」
桃「…」
ギリギリ、か。
別に助けなくてもよかったのに、って言ったら流石に助けてくれた方に失礼だな。
……夢のような、夢じゃないようなあれはなんだったのか。
きっと、またタヒのうと思ってもりうらが突き飛ばすんだろうな。
桃「……まだ、タヒんじゃダメなのか((ボソッ」
これは俺にとってりうらからの試練なのかもしれない。
俺は、おじいちゃんになるまで生きて、たくさんの思い出を背負ってりうらに会いに行く。
桃「………待っててね……♪」
いつか君が飽きるくらい、たくさんの思い出をつくってそっちに行くよ。