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「惚れた弱みかぁ?あんなんで済ますなんて」
「うっせぇよ」
永月を含めた全員を追い出すように帰してから、右京は蜂谷の拘束を取りながら、笑っている彼の顔を睨んだ。
「せめて俺にしたくらいはやりなさいよ。変態どもにレイプされかけて、身体だって好きなようにされたってのに。
上顎骨にヒビくらい入ってもサッカーは出来るだろ」
言うと、右京は最後の手錠を取って床に投げつけた。
「どこから聞いてた?」
蜂谷が赤くなった手首を摩りながら言う。
「―――酒屋の話をしてるとこらへんから……」
右京の言葉に蜂谷が記憶を手繰り寄せる。
「あっそ。じゃあ、教えてやるけど。ミナコちゃんたちを仕組んだのも、あいつだぞ」
「わかってるよ、そんなの」
「あ、あと、ミナコちゃんたちにお前が襲われてるときの写真も撮ってる。しかも加工して挿入されて見えるように。全校生徒にばら蒔くって言ってたけど」
「…………」
「あとは―――。お前と永月のセックスも盗撮されてた。今後何かに使ってくるかも」
「そうかよ」
右京は立ち上がると、まだ摩っている蜂谷の手首を引き寄せた。
「痛みは?」
「ああ?まあ、ちょっとは……」
蜂谷が言うと、右京は手を握ったまま蜂谷の前にしゃがんだ。
「……お前のこと、一方的に疑って悪かった」
思わぬ謝罪に蜂谷は瞬きを繰り返した。
「あ、いや……。俺がもともとは、きな臭いことをしてたのが悪いんだし」
「―――出納帳のことか?」
右京が視線を上げると、そこには、ズボンの中に収められてなお、張り裂けそうに膨れ上がった下半身があった。
「―――あ。これは違くて、その……」
蜂谷が慌てて続ける。
「なんかよくわからん薬飲まされて」
「薬?」
「なんか勃起不全薬?とかって。だからーー」
「―――へえ」
右京は呆れたようにズボンの上からそれに軽く触れた。
「あ、触んな、馬鹿!!」
「すんごい熱持ってる……」
「だから……!!」
蜂谷が右京をとんと押す。
「一人になったら抜くからほっとけ!!」
「――じゃあ、今ここで抜けよ」
その手が、蜂谷のベルトを触る。
「はぁ!?お前何考えて……」
カチャカチャと外しながら右京は蜂谷を睨み上げた。
「俺はまだ、お前に聞きたいことがある」
「……お前、シャレにならねぇことをすんなよ…!」
蜂谷が必死で右京の肩を押そうとするが、彼は構わずにズボンのボタンを外し、チャックを下ろした。
「おいって!……う…!」
屈んで力を入れたことで肋骨に激痛が走る。
右京はその腹バンドをちらりと見ると、
「こらこら。安静にしてろよ」
勝手なことを言いながら、パンツの上からソレを触りだした。
「―――おい……!」
自由になった足で軽く細い脇腹を蹴るが、体重のわりにビクともしない右京は、その硬くなったモノの形を確かめるように手を上下させていく。
「―――何だお前。勃起したのを見て興奮でもしたのかよ。エロい触り方しやがって。こんな短期間でそんなとこまであいつに調教されたのか?」
無理に笑うと、
「俺はただ、お前と話がしたいだけだ」
言いながら右京は蜂谷のパンツのゴムを掴むと、一気にそれを引き下ろした。
「言ってることとやってることが合ってないんだけど…!」
困惑する蜂谷をしり目に、右京は蜂谷のモノに少し驚いたような顔をして見つめると、今度は直接それを掴み、上下に動かし始めた。
「……右京……!」
右京の白い手の中でますます大きくなっていく自分のモノを見ていたら、思考回路がドロドロと溶けていくような気怠さに包まれていく。
ーーーもう、いいや。どうでも………。
蜂谷は右京のサラサラな黒髪を撫でながら目を瞑った。
「……ッ、……は、……んッ」
先端から溢れ出してきた粘液で、体育倉庫にはいやらしい音が響き出した。
それと共に、自分の息も、早く、熱くなっていく。
―――俺、何してんだろう。
手触りのいい右京の髪の毛を撫でながら、一生懸命手でそれを擦り続ける右京の頭の小ささを感じる。
「―――話って……何」
息の間に声を発し、膝をついて一心不乱に自分の股間を見つめている右京を見下ろす。
「話しながら出せるのか?」
大きな目で見つめられると、右京の手の中のモノがより一層膨らんだ気がした。
「いいから……。言えよ。気になんだろ……」
言うと右京は左手を右手に持ち帰ると、それを動かしながら目を伏せた。
「―――出納帳の話だけど」
「……あ、ごめん。やっぱりその話だったらイけないわ…」
「いいから聞けよ」
右京がギュッとソレを握る。
「いててて!何だよ……!」
蜂谷が睨むと、右京はまた目を伏せて、静かに手を上下させ始めた。
「――――」
「…………」
「……ああ!もういいから言えよ!出納帳がどうした!」
蜂谷が言うと、右京は少しだけ首を傾げてやっと話し出した。
「……どんな辞書を引いてもさ」
「は?」
「出納ってさ。読んで字のごとく、“出し入れ”なんだよな」
「―――は?なんかエロい話?」
明後日の方向から攻めてくる右京の話に、蜂谷はおどけた。
それとは関係なく股間への刺激はどんどん高まっていく。
「ピストン運動的な…?」
「お前、殺すぞ」
ふざけた蜂谷に右京が目を細める。
「金銭や物品の出し入れだよ!支出と収納。わかんだろ…!」
言いながら手を早くしていく。
「つまりはお前みたいに、金をもらうだけのやつがつけるのは、出納帳じゃなくて、収入簿なんだよ。わかるか?」
「……っ……、ん……、んん……」
薬のせいか、それとも自分のモノを扱いているのが!他の誰でもない右京の手だからか、蜂谷のソレは今まで感じたことのない重怠さを伴いながら、確実に限界に近づいてきていた。
「百歩譲ってお前が日本語もよくわからない馬鹿だったとして、この出納帳を付ける意味が分からない。だってこれ、立派な犯罪だろうが……!なんで自ら証拠を残しておくんだよ?」
言いながらも、右京の手はますます激しさを増していく。
「……ん……は……アッ……」
「何とか言え!」
「お前な……」
蜂谷は右京を睨んだ。
「イかせるか、吐かせるか、どっちかにしろよ……!」
「――――」
右京は自分の手の中ではち切れんばかりに膨らんだソレを睨んだ。
「じゃあ、とりあえずイかせる……!」
「あ、おい……待て!」
言うなり右京はその先端を咥えこんだ。
いつか蜂谷がそうやったように、右京は蜂谷の先端を咥えると手の動きを早く激しくしていった。
「もう……無理だ……。マジで出……るって……!」
蜂谷が力の出ない指先で右京の髪の毛を引っ張り引き離そうとするが、彼の頭はビクともしない。
蜂谷を咥えながら、あろうことかその先端をチロチロと嘗めだした。
「おい……!」
今度は深めに咥えて吸い込んでいる。
「――お前……後悔すんなよ……?」
「…………?」
蜂谷は引き離そうとしていた頭を両手で掴むと、一気に喉奥まで自分のモノを突っ込んだ。
「んぐ……ッ!!」
右京が驚いて身を離そうとするが、両手でしっかり頭を固定しながら腰を激しく打ち付ける。
「んんっ、ンぐッ、ンン、んんっ!」
苦しさに右京が喘ぐ。
少しでも身を離そうとその両手が蜂谷の腹を押す。
「は……イキそう……」
蜂谷は右京を見下ろし、手を離した。
「口、離せ……」
言うが右京は離れない。
「………おい…!」
「…………」
「………おいって!」
もう我慢の限界だった。
蜂谷は右京の頭を再び掴むと、その喉奥に欲望の限りを出し尽くした。
◇◇◇◇◇
「はあ……、はあ……、は……」
荒い息を繰り返しながら手を離すと、右京は蜂谷のものを咥えたまま喉仏を上下させた。
「おい!飲むな馬鹿!」
慌てて口に親指を突っ込むが、口内には何も残っていなかった。
「―――よし。イッたな……」
右京は後ろに座り込むと、床に手をつきながら、もう一つの手で口元を拭った。
「じゃあ俺が聞く番だ………」
言った言葉がどこかおぼつかない。
「―――?」
「お前―――。あの収納金……」
言いながら右京の身体がだんだん左へ傾いていく。
「いつ……支出するんだよ……」
バタン。
華奢な体からは想像もできないほど大きな音で右京は倒れた。
「おい……?どうした!」
蜂谷は駆け寄り、右京を起こそうとした。
腰を掴んだ自分の手に、何か液体が付着した。
「――――!?」
濡れた手を窓から落ちる光に翳してみる。
掌にベットリとついた液体は―――。
右京の血だった。