注意事項
・この作品はwrwrd様の二次創作です。
・本人様とは関係ありません。
・検索避けに協力してください。
・タヒネタが含まれます。
ワンクッション
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言うことも、悲しむことも、俺は許されない。
ごめんなさい、なんて。
人々の悲鳴が周りをざわつかせる。
それでいい。
いや多分、それは気まぐれな行動だった。
もしかしたら、本当はその場の空気に苦しくなったのかもしれない。
突然思ったから。
「アイツらの空気は綺麗だ。」
ひとつ、クシャミをして遠くの地面に俯く。
色んな場所を行き来しているが、あんなに綺麗な空気の場所はアイツらのいる所しか知らない。
俺はあそこしか知らない。
俺がアイツらを好んでいるから、綺麗に感じるだけなのかもしれないが。
いつも、思うはアイツらのいる場所だった。
ひゅうっ、風が吹き服が中に冷たい風を入れた。
髪の毛が目に重なり、うんざりと思う。
もう遅いのだろうか。
遠くに見えるアイツらに、胸が苦しくなった。
綺麗な空気にはもう届かない。
俺は何を思ったか、屋上のフェンスの先にいた。
やけに風が強いのに、納得する。
なんだか、嫌になった。
気持ちが悪くなった。
ただ、自分の体が生にしがみついているだけかもしれない。
俺は1歩足を動かした。
フェンスをよじ登り、屋上の丈夫な床に着地する。
風が少しだけ弱くなり、目を細める。
ドアノブに手を伸ばし、がちゃり、と開く。
長い長い階段だって、今は余裕だった。
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「おう、ut。」
「kn??」
喫煙所の扉を開く。
タバコの煙に包まれ、はふ、と息を着く。
「ありがとう。」
「んー。」
タバコを手に持てば、utはライターをこちらに投げてくれた。
自分の足を眺めるように俯く。
「吸わないんやね。」
「うん、ちょっとな。」
「なんか悩んでそーやね。」
「…バレた??」
utはタバコを灰皿に押し付けた。
こちらをちらりと見た。
じっと見ることはなかった。
「…どう言ってもお前は話さないんやろーな。」
「はは、そうかも。」
「話した方が楽やけどな。まあ、人によってちゃうか。」
utはタバコを2本取りだし、1本を俺に投げた。
「…せやなあ。」
「悩んでるんやったらタバコ吸えよ。」
「はは、ほんまタバコ好きやね。」
タバコをガジガジと噛んでいたせいだ。
utのタバコが折れて地面に落ちた。
「あ、やってもた。」
「あーあ。」
複雑そうな顔でつん、と唇を突き出した。
俺はutのタバコを見つめていた。
「…てか、knってタバコの匂い体巻き付けて平気なん??」
「お前の空気は綺麗やからな。」
「タバコやん。」
「ははっ、ええ匂いではないな。」
「タバコの空気は汚いやろ。」
「落ち着くんやで、お前の空気はな。」
「…ほーか、??」
照れたようにutは頭を搔いた。
「俺、お前の隣が好きなんやで。」
最初で最後、気持ちを伝えるのは意外と緊張するもので。
隣でタバコを吸うutを見て、ゆっくりと口を開いた。
時計の針は、未だに見れないまま。
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「どうかしたのか」
相手を助ける裏腹に、相手を責める言葉。
相手に追い討ちを掛けることも可能。
心配の言葉、慰めの言葉、どれほど聞いてきたのか。
呆れるほど、いやもしくは意外と少ない。
「話を聞いて」
ひとつの言葉が出ない。
ひとつの行動が出来ない。
言葉は、人を救うことがある。
言葉は、人を傷つけることがある。
行動は、人を愛することができる。
行動は、人を突き落とすことができる。
難しい世界だと、つくづく思う。
思うだけ。
特に、変わったことはしない。
変わることって難しいし、怖いだろう。
自分の思うことをすればいいのだ。
相手に操作されることも、また、合って良い。
とにかく、俺はアイツらがいればそれでよかった。
「飯食おーぜ」
何の変哲もない、ただの会話に出てくる言葉。
俺を救うには十分だった。
なぜこうなったかが分からない。
俺は救われたはずだ。
救われるような、人に愛されるような、そんな事は特にしてないけれど。
仲間にはぴったりの気があった。
仲間になることは簡単にして難しい。
人生
少し湿ったコンクリート道を、古い靴はしっかりと歩む。
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「ぶちょー??」
ツキ、とした声が耳に聞こえる。
俺はゆっくりと顔を上げた。
「どうしたんすか。」
バイクに跨ったまま、shpがきょとんと顔を横に倒す。
「ぶちょー!!」
後ろに乗っているciがわあわあと手を伸ばす。
俺は、そっと身体を動かした。
ぎゅ、と手を動かした。
「今日は寒いなあ。」
「ぶちょーの手、あったかいわ〜!!」
ciがへらへらと笑う。
「お出かけええなぁ。」
「久しぶりの休暇なので、今から山登りに行ってくるんすよ。」
「shpくんと山登りなんやで!!」
「楽しそうやね〜。」
親友こそ最強!と、2人が顔を見合せて言う。
「ええなあ、親友は最高やなあ。」
「へへ、親友といれば楽しいんやで、ぶちょー!!」
ciはshpの背中をバシバシと叩いた。
「生憎、utは用事あんねん。」
「あー、また女!?ぶちょーの相棒やのに!!」
「…せやなぁ。」
「ut兄さん呼ばんでええんすか。」
「俺は1人でも楽しめるで。」
俺は親指を立てて、2人に突き出した。
「ぶちょー、1人でええんすか??」
「えーよ。」
「俺らに着いてきます??」
わあわあと、ciが嬉しそうに俺の手を強く握る。
俺は、にぱ、と笑って見せた。
「おー。俺今あそこの店行く途中やってん。」
「ぶちょー!!遊びたかったぁ…。」
ciは、ふえーん、と猫を被ったように泣き顔を向けた。
「ciもshpも楽しんでそーやな!!」
俺は2人の肩をぽんと叩いた。
「ぶちょー!!」
ciの嬉しそうな声を聞き、うん!と頷く。
「やっぱりぶちょーやわ!!」
「え、!!」
久しぶりのことに、思わず照れてしまう。
shpとciは笑顔でこちらを見ていた。
「ぶちょー??」
ブオンブオン、とうるさいバイクの音に苦笑して、歩き出す。
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今更、昔の幻覚を見てしまって、俺は目を擦るが、無駄だったらしい。
ぎゅ、と2人は手を繋ぐ。
「ごめんなさい、でも、愛してるのよ。」
いつかの母親が言う。
俺と、母親と父親の3人でお出かけをした、この道を今は1人で歩く。
「愛してるわ、ほんとうなのよ。」
「…。」
父親の離れた手を、必死に繋ごうとする母親。
そんな母親は、隣に立つ俺には目を向けず。
父親はこちらを見て、すぐに前を向いた。
「…じゃあ、ケーキ食べましょう。あなた、いちごの乗ったケーキ、好きでしょう?」
「…。」
「……、どうして、??どうしてなの??」
「…。」
「あなた、どうして私を嫌うの、??」
「しつこいんやって。気づけや。」
父親は母親を叩いた。
母親の足が俺にぶつかった。
「…ひどいわ、あなたぁ。」
母親は父親の手を取ろうと手を伸ばす。
伸ばしても伸ばしても、届くはずがない。
いつかの母親は俺を置いて父親に駆け寄った。
俺の手が、届くはずがなかった。
なんかやらなきゃと思いましたが、全然ですね
これでも、1時間くらい格闘してたんですけど
気づいてくれましたかね
いや気づかないと思います
後ろから、読んでみてくださいね。
最初の注意書き、「タヒネタ」が、
あれ?ないな
って思った方もいるでしょう。
また、後ろから読み上がって見てくださいね
文にぐちゃぐちゃが起きないように、文を工夫してたら1時間かかってましたね
ちなみに、2000文字です
やばくないですか?短すぎる
ごめんなさい