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立つ鳥跡を濁さず

立つ鳥跡を濁さず

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1

立つ鳥跡を濁さず

♥

1,200

2024年04月28日

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注意事項

・この作品はwrwrd様の二次創作です。

・本人様とは関係ありません。

・検索避けに協力してください。

・タヒネタが含まれます。

ワンクッション





























─────────────

言うことも、悲しむことも、俺は許されない。

ごめんなさい、なんて。

人々の悲鳴が周りをざわつかせる。


それでいい。

いや多分、それは気まぐれな行動だった。

もしかしたら、本当はその場の空気に苦しくなったのかもしれない。

突然思ったから。

「アイツらの空気は綺麗だ。」

ひとつ、クシャミをして遠くの地面に俯く。

色んな場所を行き来しているが、あんなに綺麗な空気の場所はアイツらのいる所しか知らない。

俺はあそこしか知らない。

俺がアイツらを好んでいるから、綺麗に感じるだけなのかもしれないが。

いつも、思うはアイツらのいる場所だった。

ひゅうっ、風が吹き服が中に冷たい風を入れた。

髪の毛が目に重なり、うんざりと思う。

もう遅いのだろうか。

遠くに見えるアイツらに、胸が苦しくなった。

綺麗な空気にはもう届かない。

俺は何を思ったか、屋上のフェンスの先にいた。

やけに風が強いのに、納得する。

なんだか、嫌になった。

気持ちが悪くなった。

ただ、自分の体が生にしがみついているだけかもしれない。

俺は1歩足を動かした。

フェンスをよじ登り、屋上の丈夫な床に着地する。

風が少しだけ弱くなり、目を細める。

ドアノブに手を伸ばし、がちゃり、と開く。

長い長い階段だって、今は余裕だった。


















────────────

「おう、ut。」

「kn??」

喫煙所の扉を開く。

タバコの煙に包まれ、はふ、と息を着く。

「ありがとう。」

「んー。」

タバコを手に持てば、utはライターをこちらに投げてくれた。

自分の足を眺めるように俯く。

「吸わないんやね。」

「うん、ちょっとな。」

「なんか悩んでそーやね。」

「…バレた??」

utはタバコを灰皿に押し付けた。

こちらをちらりと見た。

じっと見ることはなかった。

「…どう言ってもお前は話さないんやろーな。」

「はは、そうかも。」

「話した方が楽やけどな。まあ、人によってちゃうか。」

utはタバコを2本取りだし、1本を俺に投げた。

「…せやなあ。」

「悩んでるんやったらタバコ吸えよ。」

「はは、ほんまタバコ好きやね。」

タバコをガジガジと噛んでいたせいだ。

utのタバコが折れて地面に落ちた。

「あ、やってもた。」

「あーあ。」

複雑そうな顔でつん、と唇を突き出した。

俺はutのタバコを見つめていた。

「…てか、knってタバコの匂い体巻き付けて平気なん??」

「お前の空気は綺麗やからな。」

「タバコやん。」

「ははっ、ええ匂いではないな。」

「タバコの空気は汚いやろ。」

「落ち着くんやで、お前の空気はな。」

「…ほーか、??」

照れたようにutは頭を搔いた。

「俺、お前の隣が好きなんやで。」

最初で最後、気持ちを伝えるのは意外と緊張するもので。

隣でタバコを吸うutを見て、ゆっくりと口を開いた。

時計の針は、未だに見れないまま。



















──────────────

「どうかしたのか」

相手を助ける裏腹に、相手を責める言葉。

相手に追い討ちを掛けることも可能。

心配の言葉、慰めの言葉、どれほど聞いてきたのか。

呆れるほど、いやもしくは意外と少ない。

「話を聞いて」

ひとつの言葉が出ない。

ひとつの行動が出来ない。

言葉は、人を救うことがある。

言葉は、人を傷つけることがある。

行動は、人を愛することができる。

行動は、人を突き落とすことができる。

難しい世界だと、つくづく思う。

思うだけ。

特に、変わったことはしない。

変わることって難しいし、怖いだろう。

自分の思うことをすればいいのだ。

相手に操作されることも、また、合って良い。

とにかく、俺はアイツらがいればそれでよかった。

「飯食おーぜ」

何の変哲もない、ただの会話に出てくる言葉。

俺を救うには十分だった。

なぜこうなったかが分からない。

俺は救われたはずだ。

救われるような、人に愛されるような、そんな事は特にしてないけれど。

仲間にはぴったりの気があった。

仲間になることは簡単にして難しい。

人生

少し湿ったコンクリート道を、古い靴はしっかりと歩む。

















─────────────

「ぶちょー??」

ツキ、とした声が耳に聞こえる。

俺はゆっくりと顔を上げた。

「どうしたんすか。」

バイクに跨ったまま、shpがきょとんと顔を横に倒す。

「ぶちょー!!」

後ろに乗っているciがわあわあと手を伸ばす。

俺は、そっと身体を動かした。

ぎゅ、と手を動かした。

「今日は寒いなあ。」

「ぶちょーの手、あったかいわ〜!!」

ciがへらへらと笑う。

「お出かけええなぁ。」

「久しぶりの休暇なので、今から山登りに行ってくるんすよ。」

「shpくんと山登りなんやで!!」

「楽しそうやね〜。」

親友こそ最強!と、2人が顔を見合せて言う。

「ええなあ、親友は最高やなあ。」

「へへ、親友といれば楽しいんやで、ぶちょー!!」

ciはshpの背中をバシバシと叩いた。

「生憎、utは用事あんねん。」

「あー、また女!?ぶちょーの相棒やのに!!」

「…せやなぁ。」

「ut兄さん呼ばんでええんすか。」

「俺は1人でも楽しめるで。」

俺は親指を立てて、2人に突き出した。

「ぶちょー、1人でええんすか??」

「えーよ。」

「俺らに着いてきます??」

わあわあと、ciが嬉しそうに俺の手を強く握る。

俺は、にぱ、と笑って見せた。

「おー。俺今あそこの店行く途中やってん。」

「ぶちょー!!遊びたかったぁ…。」

ciは、ふえーん、と猫を被ったように泣き顔を向けた。

「ciもshpも楽しんでそーやな!!」

俺は2人の肩をぽんと叩いた。

「ぶちょー!!」

ciの嬉しそうな声を聞き、うん!と頷く。

「やっぱりぶちょーやわ!!」

「え、!!」

久しぶりのことに、思わず照れてしまう。

shpとciは笑顔でこちらを見ていた。

「ぶちょー??」

ブオンブオン、とうるさいバイクの音に苦笑して、歩き出す。




















─────────────

今更、昔の幻覚を見てしまって、俺は目を擦るが、無駄だったらしい。

ぎゅ、と2人は手を繋ぐ。

「ごめんなさい、でも、愛してるのよ。」

いつかの母親が言う。

俺と、母親と父親の3人でお出かけをした、この道を今は1人で歩く。

「愛してるわ、ほんとうなのよ。」

「…。」

父親の離れた手を、必死に繋ごうとする母親。

そんな母親は、隣に立つ俺には目を向けず。

父親はこちらを見て、すぐに前を向いた。

「…じゃあ、ケーキ食べましょう。あなた、いちごの乗ったケーキ、好きでしょう?」

「…。」

「……、どうして、??どうしてなの??」

「…。」

「あなた、どうして私を嫌うの、??」

「しつこいんやって。気づけや。」

父親は母親を叩いた。

母親の足が俺にぶつかった。

「…ひどいわ、あなたぁ。」

母親は父親の手を取ろうと手を伸ばす。

伸ばしても伸ばしても、届くはずがない。

いつかの母親は俺を置いて父親に駆け寄った。






俺の手が、届くはずがなかった。




















なんかやらなきゃと思いましたが、全然ですね

これでも、1時間くらい格闘してたんですけど

気づいてくれましたかね

いや気づかないと思います

後ろから、読んでみてくださいね。

最初の注意書き、「タヒネタ」が、

あれ?ないな

って思った方もいるでしょう。

また、後ろから読み上がって見てくださいね

文にぐちゃぐちゃが起きないように、文を工夫してたら1時間かかってましたね

ちなみに、2000文字です

やばくないですか?短すぎる

ごめんなさい

この作品はいかがでしたか?

1,200

コメント

15

ユーザー

初コメ失礼します! いつも見てます!! リクエストなんですけど ひとらんとオスマンで何か書いて見て欲しいです 暇なときでいいのでお願いします🙇‍♀️

ユーザー

久々コメ失礼します!! 上から読んで、また下から読み上げるとまた新しい見え方になってめちゃめちゃおもしろかった、! 最高すぎたよ👍🏻👍🏻👍🏻

ユーザー

天才すぎるやろおま

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