たっつん
その晩、家に着くとポストに手紙が入ってた。 差出人なし。封筒の中には写真。
会社から出て、スマホをいじっている自分。 コンビニに寄る自分。電車に乗る自分。
たっつん
震える指で裏返すと、全部に書かれていた。
じゃぱぱ
たっつん
なんでこうなってしまったのだろう
気持ち悪くなり、その反面 悲しくなった
次の日、職場のビルを抜けると、 じゃぱぱがいた
じゃぱぱ
たっつん
じゃぱぱ
まっすぐすぎる目。どこも揺れていなかった。
じゃぱぱ
たっつん
じゃぱぱ
彼は笑って、手の中のスマホをこちらに見せてきた。
そこには、俺が家で寝ている写真。
──寝顔。暗い部屋。カーテン越し。
たっつん
じゃぱぱ
笑顔が歪んで見えた。いや、最初からずっと歪んでたのかもしれない。
じゃぱぱ
その晩、家のドアにはチェーンをかけた。
けど、夜中──
じゃぱぱ
たっつん
じゃぱぱ
外から、ノックじゃない──ゆっくりとドアをなぞる“指”の音。
じゃぱぱ
たっつん
じゃぱぱの声は優しかった。 ずっと優しくて、どこまでも狂っていた。
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