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春海暗
春海暗
春海暗
春海暗
春海暗
春海暗
春海暗
ガチャ…
静まり返った部屋
ベットには体が 冷えきっていたないこが 寝ている
いふ
息が荒い 寝ていても苦しそうだ
雨の中ただ突っ立っていたないこ
いふ
思えば少し前からおかしかった
前までは 俺と話してる時間が多かったのに 最近は全くだった
それに、楽しそうだった
以前よりも 俺といる時よりも
ガチャ…
悠佑
いふ
薬やら飲み物やら 持ってきたあにき
俺とあにきは一緒に暮らしていたから、ないこを連れてきた時 あにきも動揺していた
悠佑
いふ
ないこ
少しうなされている。
こんなに弱ってるのは初めて見た だからこそ、心配だった
ないこ
いふ
ないこ
いふ
いふ
ないこ
下を向くないこの頭を 撫でようとした
でも、その手は弾かれてしまった
いふ
ないこ
いふ
酷く辛そうな顔 それほどしんどいのだろうか
プルルルルルルッ
いふ
いふ
ないこ
ないこ
いふ
ないこが何か言った気がしたが 電話のこともあって 部屋をでる
電話が終わり部屋に戻ろうとする
部屋の前に焦った様子の あにきがいた
いふ
悠佑
いふ
悠佑
いなくなった…!
外はまだ雨が降っていた
頭がぐらつく中 とにかく走る
きっと早歩きくらいにしか なっていないが
ないこ
2人が一緒に住んでいるのは 知っていた
でも、実際に現実を 目の当たりにすると 息苦しくなった
きっとまろは追いかけてくる まろは優しいから
ないこ
ないこ
そのまま、ただ必死に 家に向かって走った
翌日…
いふ
結局ないこは見つからなくて 帰った
ないこは学校に 来てた
正直驚いた 40度近く熱があったのに
今も黙々と生徒会の仕事を している
いふ
ないこ
無視…じゃない
恐らく聞こえていない
ないこは魂が抜けたような顔で 作業していた
いふ
あのとき 電話を優先してしまったのを 酷く後悔した
ほとけ
初兎
楽しそうに話している ほとけっちと初兎ちゃん
もう何も感じなくなってしまった
ないこ
正直言うと、しんどい
まだ熱は下がりきっていなかった
りうら
ないこ
りうら
りうら
ないこ
半ば無理やり連れていかれる
一瞬だけ まろと目があった気がした
ないこ
校舎裏に来たところで 立ち止まる
くるっと振り返ったりうらは すぐさま俺を抱きしめた
ないこ
りうら
顔は見えないが 声が震えている
抱きしめる力も強かった
りうら
りうら
りうら
りうらは何か察してくれたように 言った
その言葉は 俺の心に深く染みた
ないこ
自然と涙が零れてくる
そのまま…りうらに抱きついた
りうら
ないこ
放課後。
まろを空き教室に呼び出した
理由はもちろん…
ガララッ…
いふ
ないこ
ないこ
いふ
スーッと深く呼吸をする
まろに向き合って 笑顔を作った
ないこ
いふ
まろの驚いた顔 ちょっとレアな顔に笑いそうになってしまった
ないこ
ないこ
ないこ
いふ
立ち尽くすまろを背に 教室を出る
もう俺の心に 曇りはなかった
りうら
教室の外で待っていたりうらが 頭を撫でる
ないこ
りうら
ないこ
ないこ
りうら
ないこ
りうら
りうら
ないこ
りうら
ないこ
言いたいことを言うって 凄く難しいけど
伝えないと伝わらないから
俺は 忘れたいことより
伝えたいことを 考えて生きたい
ないこが教室から出ていく
ないこと…りうらの 楽しそうな声が聞こえた
ずっと、好きだったよ
その言葉が頭から離れなかった
いふ
今までずっと 寂しそうにしてたのも 辛そうにしていたのも
いふ
気づけなかったこと 傷つけてしまったこと
俺はまた 酷く後悔した