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ウォンビン
友達はシフトの都合で先に上がって 僕は先輩を手伝って少し残業
ウンソクさんはあのまま戻らなかった 服は返してもらえたけど 借りた服は返せないまま
ウォンビン
思わずつぶやく、名前 ヒョンなんて呼んだことないけど
近付きたくて 近づけない
今あの人と一緒にいるの? もう服は返したから 僕に用はないかな
ポケットのスマホが鳴動して我にかえる
名前とメッセージを見て ため息をつく
こんなの送れるってことは ……そういうことは、してない、はず
今出るところです、と返信した
ああ、そうか 電話でもなくメッセージなのは
まだ、彼女といるから
ウォンビン
メッセージを送りながら 涙が出そうになる
僕は友達 ただの友達、知ってるよそんなの
わかってるのに
つらいんだ、あなたが 他の誰かに笑顔を、向けるのが
家に帰り着く シャワーを浴びて
あなたへの期待を、妄想を、気持ちを 洗い流す
きっとあなたは誰にでも優しい
割り切ったつもりの遊び相手も きっとあなたを好きだと、思う
あなたが気づかないだけ あなたは、残酷だ
別れようとしたら本気ですがられて 逃げられなく、なる
ウォンビン
僕だって同じ 無理なことだとわかっているのに
叶わないと知っているのに
ウォンビン
声に出してみるとますます 想いが募る また今度はいつになるだろう そもそも連絡なんかくるのかな
髪を乾かし終えて部屋に戻る途中 スマホを見たら
ウンソク
不在着信
着信が入ってた すぐに電話しようとして、やめた
もう12時になる こんな時間にかけたら迷惑だろう
でも、声が聞きたくて
電話を、かけた
ウォンビン
ウンソク
ウォンビン
ウンソク
ウォンビン
ウンソク
眠たげな、掠れた声 好きだ、すごく
ウンソク
ウォンビン
ウンソク
ウォンビン
嘘は言っていない でもそんなの聞きたくない なんでわざわざ言うんだ
気にしたくないのに あの人の影がチラついて離れない
ウォンビン
ウンソク
ウォンビン
深夜のテンションは 上がったり下がったり忙しい
冗談のつもりで言えば
ウンソク
ウォンビン
ウォンビン
電話の向こうで笑ってる その声もまた、いとおしい
目の前で笑って欲しい、僕はまだ
あなたの本当の笑顔を 想像できるほど親しくはないから
ウンソク
ふざけたニュアンスの返事
ウォンビン
ウンソク
ウォンビン
ウンソク
ウォンビン
ひとしきり笑ったあと 軽いため息が聞こえる
眠る前に聞く最後の声が 僕の声でいいのかな
ウンソク
ウンソク
ウォンビン
ウンソク
ウォンビン
くだらない会話でも僕にとっては すごく幸せな時間
あなたにとっても そうならいいのに
ウォンビン
ウンソク
ウォンビン
ウンソク
ウォンビン
びっくりしている間に、電話が切れて
僕はため息をつく あなたに返そうとした服を 抱きしめて