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ただのモブ、魔法も使えないけど生きてます

第7話 - 月野瀬蓮side1

2024年10月13日

#初心者

#ファンタジー

#恋愛?

(●´∀｀●)なー

蓮side

月野瀬蓮

(多分僕は、「死ね」と言われたら死んでいる。)

月野瀬蓮

(でも、周りは僕が死ぬことを望んではいない、望んでくれない。)

月野瀬蓮

(本来なら、自分が生きるということを誰かに望まれているというのは、凄く嬉しいことなんだと思う。)

月野瀬蓮

(僕も、小さい頃は素直にそれを喜んでいた。)

月野瀬蓮

(自分に向けられた眼差しに、応えようと必死になってた。)

月野瀬蓮

(でも、成長して自分の自我をはっきりと持つようになってから、僕は段々気付いていってしまった。)

月野瀬蓮

(周りが僕が生きていることを求めている理由は、純粋なものではなかった。)

如月鈴

…。

月野瀬蓮

…。

月野瀬蓮

(普段誰も来ない屋上で時間を潰していると、今日は珍しく人が来た。)

月野瀬蓮

(白髪で、青い瞳の小柄な女の子。)

月野瀬蓮

(僕は、彼女を知っていた。ずっと昔から。)

如月鈴

…しにたい

月野瀬蓮

…

月野瀬蓮

(その少女は、フェンスを登り空に手を伸ばした。)

月野瀬蓮

(死にたいなら死なせてやりたいと思った。その小さな背中を、思いっきり押してやろうかとさえ思った。)

月野瀬蓮

(だけど、僕にそんなことできる権利はない。それに、僕は彼女を死なせるわけにはいかなかった。)

如月鈴

っ！

如月鈴

ー落ちるっ

月野瀬蓮

…止まれ

月野瀬蓮

(ついに彼女の足が陸から離れたとき、僕は彼女を止めた。)

月野瀬蓮

(闇属性の魔法だ。扱いは難しく魔力消費も激しいが、5分間対象を止めることが出来る。今の僕の力じゃ対象は3つまでだ。)

月野瀬蓮

…ごめん、君にはまだ、死んでもらうわけにはいかないんだ。

月野瀬蓮

(フェンスによじ登り、止まった彼女のお腹に両腕を回し、魔法を解除した時に再び彼女を襲う重力に備える。)

月野瀬蓮

…解除

月野瀬蓮

(魔法を解除した瞬間にやってきた彼女を襲う重力に耐え、彼女を抱えてフェンスの内側へ落ちる)

月野瀬蓮

…ごめん、死ぬの邪魔しちゃった。

如月鈴

っ別に、死のうとしてたわけじゃ…

月野瀬蓮

〜、〜〜～?

如月鈴

〜〜…〜〜～～。

月野瀬蓮

(軽く言い争い、見るからに不機嫌そうに去っていった彼女の後ろ姿を見て、少しやりすぎたかなと反省する…フリをする。)

月野瀬蓮

やっと見つけた…NO.23。

月野瀬蓮

…チェンジング

黒猫

…。

如月鈴

…はぁ。

黒猫

んにゃー。

黒猫

(ため息を吐きながら歩く彼女に近付く、いつものように。)

如月鈴

…あっ君、朝の…

黒猫

んにゃー?

如月鈴

…相変わらず、あざとい。

黒猫

(そう言って、彼女は僕を撫でる。)

黒猫

(きっと、僕が本物の猫だと信じているのだろう。)

黒猫

(ただ、時々変に核心を着くようなことを言ってくるので、侮れない。)

黒猫

にゃおん〜

如月鈴

…君は、家はあるの?

黒猫

んにゃ？

黒猫

(急に変なことを聞かれて、思わず間抜けな声が出る。)

黒猫

(…家、あるにはあるけど…あれは家と呼べるのだろうか。まぁ、一応アジト…だし、住処にしてるから家でいっか。)

如月鈴

…ねぇ、愚痴聞いてくれない?

黒猫

…にゃ

黒猫

(嫌な予感がするが、聞くしかないのだろう。)

如月鈴

今日さ、昼休み屋上に行ったら、凄い無神経な人にあったの。

黒猫

…

黒猫

(嫌な予感が当たってしまった。)

如月鈴

…ほんっと、初対面であの失礼さはやばいよ、君にも見てほしいぐらい。

黒猫

…にゃふぅ

黒猫

(聞きたくなかった。そんなに失礼だっただろうか。ただ思ったことを言っただけだったのだが。)

黒猫

(彼女は目の前にその無神経男がいるとは思っていないだろう。ずっと愚痴を言ってくる、これで逆に思ってたら怖い。)

如月鈴

…

黒猫

(ずっと自分に対する愚痴を聞かされ、考えることをやめていたら、途端にNo.23が固まってしまった。)

黒猫

(これ以上僕の愚痴を聞かされるといよいよ心が砕け散りそうなので、この隙にトンズラすることにしよう。)

黒猫

(またね、No.23。)

月野瀬蓮

はい、見つかりました。今後も監視を続けていきます。

月野瀬蓮

(任務の状況報告をして、1日を終える。)

月野瀬蓮

大丈夫ですよ、こちらで任せてください。

月野瀬蓮

(ニコッと印象の良い笑顔を残して、明日がくるのを待つ。表情筋を鍛えておくと便利だよ。)

月野瀬蓮

最後までご視聴いただきありがとうございました〜。

月野瀬蓮

今回は僕、月野瀬蓮sideということで、最後の締めは僕が担当させていただきます。

月野瀬蓮

まぁ、僕の秘密、ちょっとは皆分かったのでは…?

月野瀬蓮

多分次回も僕sideなので、次回もよろしくお願いします〜♪

月野瀬蓮

では、次回も見てくださると嬉しいです。(*>∀<)ﾉ))またねー。

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