ぼくがベッドのフチに座ると、横にプロトタイプがいた。
【プレイヤー】
…プロトタイプ?どうしてここに?
プロトタイプ
…イクツカ キキタイコトガアル。
(いくつか聞きたいことがある。)
【プレイヤー】
…何?
プロトタイプ
…ナゼ キミハ 『オモチャ』ニ ソコマデ オモイイレヲ モツ?
(なぜ君は『おもちゃ』にそこまで思い入れを持つ?)
【プレイヤー】
……僕…ぼくは……あの……
…どうしてか、プロトタイプと2人で話すときは緊張してしまう。
【プレイヤー】
……ここにいる『おもちゃ』はおもちゃじゃない。人間なんだ。プロトタイプならよく知ってるでしょ?
プロトタイプ
…ソレモソウダナ。
(それもそうだな。)
プロトタイプ
2ツメダ。 ナゼ スベテノ セキニンヲ セオオウト シテイル?
(2つ目だ。なぜ全ての責任を背負おうとしている?)
【プレイヤー】
…わからない。でも、僕が悪いんだ……
プロトタイプ
…ワケガ ワカラナイナ…
(…訳が分からないな…)
プロトタイプ
…3ツメダ。 コドモタチヲ マモリタカッタカ?
(3つ目だ。子供達を守りたかったか?)
【プレイヤー】
…守りたかったよ…でも守れなかった!!
プロトタイプ
……ソウカ……
(……そうか……)
プロトタイプ
サイゴダ。 ナゼ ジブンヲ タイセツニ シナイ?
(最後だ。なぜ自分を大切にしない?)
【プレイヤー】
…知らないの?
【プレイヤー】
みんな、僕に言うんだ。『お前に生きてる価値はない』って。
【プレイヤー】
僕なんて、大切にされる価値なんてないよ…ぼくなんて……っ
ぼくが泣きそうになったとき、何かが頭に当たる感触がした。
【プレイヤー】
プロトタイプ…?
プロトタイプ
……キミハ ウツクシイ ココロノ モチヌシ ジャナイカ。
(君は美しい心の持ち主じゃないか。)
プロトタイプ
ワタシハ オマエノ ミカタダ。
(私はお前の味方だ。)
プロトタイプ
ボクガ オマエヲ マモル。
(僕がお前を守る。)
プロトタイプ
ナニガ アッテモ。
(何があっても。)
【プレイヤー】
…一人称変わった?
【プレイヤー】
あと話の規模が膨れ上がってるような…
プロトタイプ
ワスレテクレ
(忘れてくれ)
【プレイヤー】
…?
【プレイヤー】
わ、わかった
これがどういう意味なのかは僕にはまだわからなかった。
プロトタイプ
…アト ヒトツダケ。
(…あと一つだけ。)
プロトタイプ
コレカラ ドウシタイ?
(これからどうしたい?)
【プレイヤー】
…みんなのこと、ちゃんと人間に戻す。
【プレイヤー】
それで、僕はし___
プロトタイプ
ヤメロ!!
(止めろ!!)
プロトタイプ
ソレダケハ ヤメロ!!
(それだけは止めろ!!)
プロトタイプ
ワタシガ ユルサナイ!!
(私が許さない!!)
……僕のしたいことは、言わなくてもプロトタイプにはお見通しだった。
【プレイヤー】
…どうして?
プロトタイプ
ソレハ…!
(それは…!)
プロトタイプ
トニカク ユルセナイカラダ!!
(とにかく許せないからだ!!)
【プレイヤー】
…わかった。
【プレイヤー】
ごめんね、プロトタイプ。
プロトタイプ
……スマナイ キュウニ ドナッタリシテ
(済まない、急に怒鳴ったりして)
【プレイヤー】
ううん、僕こそごめん。
【プレイヤー】
ありがとう、プロトタイプ。
マミー
あらっ、いつの間に仲良くなってたの?(*^^*)
【プレイヤー】
!?
プロトタイプ
ッ!?
マミー
…ところで【プレイヤー】、もう体調は大丈夫?
【プレイヤー】
うん。ありがとう、マミー。
プロトタイプ
ワタシガ チャント ミテイタカラナ。
(私がちゃんと見ていたからな。)
マミー
そうね…w
プロトタイプ
ナニヲ ワラッテイル
(何を笑っている)
マミー
なんでもないわ…w
【プレイヤー】
あはは…(汗)
【プレイヤー】
(マミー、プロトタイプを怒らせちゃダメだよ…)
僕は、この会話で少しだけ幸せな気持ちになれたかもしれない。