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いつもより早く家を出たのには理由がある。
小 林 一 花
中学校の時から美術部で毎日のようにキャンバスを立てて絵を描いている。
高校生活で最後の年、大好きな絵画と共に居られるのもあと数ヶ月しかない。
そう、だから私は1日1日を大切に、運動部の朝練ならぬ美術部には存在しない朝活を1人で しているのである。
最近これが習慣になり、電車も去年より1本早い電車に乗って登校している。
小 林 一 花
失敗を重ねて重ねてやっとの思いで完成したいくつかの絵を見ると、何だか心が浄化されるような気がしてたまらない。
キーンコーンカーンコーン
小 林 一 花
つい集中しすぎていて時間を忘れていた。
小 林 一 花
手が絵の具だらけの事も忘れ、ドタバタと自分のクラスに向かう。
ガヤガヤガヤ___
朝から賑やかなみんなの声が私の耳に響く。
小 林 一 花
HRの時間に間に合ってホッとし、カバンを漁って授業の準備をする。
小 林 一 花
小 林 一 花
焦りと共に、だんだん声が大きくなりクラスの一部が注目し始めている。
そう、私がどこかに忘れた物は...
とある授業中に今日提出しなければ、単位を落としてしまうかもしれないというほどの大変貴重なレポート用紙だった。
小 林 一 花
泣きたい。でも泣けない。
せっかく皆が何でも出来る高嶺の花って憧れられてるのに、こんな事態は流石に壮絶すぎる。
なぜこんなに高嶺の花を意識しているのか? それは、過去の私には「いじめ」というものがあったから____