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夜は森の奥から冷たい風が吹きつけ、拠点を囲む木々を揺らしていた。
Kanadeと陽葵はすでに眠りについていた。 キャンプファイアーの隣で、見張りの番は悠翔とあらたろだった。
あらたろ
あらたろは焚き火の前にしゃがみ込み、 枝を突っついてはパチパチと火花を散らしている。
悠翔
悠翔
悠翔
あらたろ
悠翔は苦笑を浮かべる。
悠翔
悠翔
あらたろは少し得意げに胸を張った。
あらたろ
数分、静かな時間が流れる。
ふと、森の奥から何かが枝を踏みしめる音がした。
悠翔
悠翔はクロスボウを構えた。
あらたろ
あらたろは立ち上がり、拾った棒を構える。
数秒の緊張。
暗闇の中、茂みから飛び出してきたのは、
悠翔
あらたろ
––ただの、ウサギだった。
二人は顔を見合わせる。
あらたろ
悠翔
笑い声は夜の静寂に広がり、重かった空気を和らげていた。