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大森
若井
大森
大森
若井
若井
大森
若井
大森
若井
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俺の恋人は人間では無い
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人間の姿をした ､ 魚
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半魚人だ
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簡単に言えば ､ 人魚
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半魚人は、体の一部が魚で残りの部分が人間という特徴を持つ 半獣人の一種である。 英語ではマーフォーク（merfolk）といい、 男性の場合はマーマン（merman）、女性の場合はマーメイド（mermaid） と称されている 。
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俺の恋人 ､ 大森元貴は男性だからマーマン 。
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そう ､ 「 男性 」
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大森
若井
大森
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少し ､ 昔の話をしようか 。
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若井
若井
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その頃の俺は ､ まだ小学2年生で 「川」というものがあまり分かっていなかった
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そこには色んな魚がいるのだと思った
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兎に角泳いだり潜って ､ 川を充実していた
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若井
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そんな事をしていたら ､ 辺りには誰も居なくなっていた
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正確には ､ 知らない顔だけがあった
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若井
若井
若井
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最初は迷子にでもなってしまったのかと思った
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頭の中は焦りでいっぱいで ､ ただ独り 大きな川に浮かされていた
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若井
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捨てられた
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どうして ､ なんで
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大して意味は変わらない言葉達が 俺の頭を過ぎった
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若井
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幼い頭脳なりに何かを察していたのだろうか ､
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不思議と涙は出てこなかった
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若井
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ただこれからどうやって生きればいいのか ､
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何処に住めばいいのか
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そんな事に悩まされている時に
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大森
若井
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元貴と出逢った 。
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大森
若井
大森
若井
大森
大森
大森
若井
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元貴は少し骨が出た小さい手で ふりがなもつけて名前を書いてくれた 。 その横には小さく花の絵も添えられていた
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若井
大森
若井
若井
大森
若井
大森
若井
大森
大森
若井
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優しかったんだ 。
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優しくて ､ お兄さんみたいな存在だけど情けなくて
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守りたくなる
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そんな存在 。
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でも歳を重ねるにつれ俺の元貴への対する気持ちは次第に 「守りたくなる」では無く ､ 「守りたい」に変わっていった
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若井
大森
若井
若井
若井
若井
大森
大森
若井
若井
大森
若井
大森
若井
︎︎ ︎︎ ︎︎
嬉しい
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当時の俺の心の中はその言葉でいっぱいで ､ 浮かれていた
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大森
若井
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でもその2年後 ､ 元貴の異変に気づいてしまった
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大森
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泡水症候群 。
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大森
若井
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元貴の口から出た言葉は ､ 衝撃的なものだった
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泡水症候群とは ､ 「女性が」10歳になったタイミングから 好きな人と結ばれる迄は成長が止まり ､ 結ばれたら成長は再開するが その三年後には泡になって " 消えてしまう " 。
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だけど ､ 元貴は「男性」なのに病気にかかってしまった 。 そんな内容だった
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俺と元貴が結ばれてもうすぐ二年半 。
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つまり ､ 元貴にはあと半年分の生命しか無い
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若井
大森
大森
若井
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俺は今18歳で元貴が12歳
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高校三年生と小学六年生だ 。
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なんで ？
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なんで気づいてあげられなかったんだ
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元貴と一番永く一緒に居るのは俺なのに
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大森
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その時の元貴は ､ お兄さんではなく
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幼くして生命を奪われる青年
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としか見れなかった
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若井
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だから俺は ､
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どうせ消えてしまうくらいなら
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最後くらいふたりで一つになろう 。
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そう思った
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若井
大森
若井
大森
大森
若井
若井
若井
大森
若井
大森
若井
大森
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互いの汗ばんだ手を重ねて ､ 共に堕ち合った
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「 ふたりの世界 」
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俺たちにぴったりの言葉だった 。
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若井
大森
若井
若井
大森
若井
大森
大森
若井
大森
若井
大森
若井
大森
若井
大森
若井
若井
大森
若井
若井
大森
若井
大森
若井
大森
若井
大森
若井
若井
大森
若井
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俺と元貴はふたりの世界で ､ 手を繋ぎながら真冬の 冷えきった川に沈んで逝った 。
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コメント
3件
見 る の 遅 く な っ た 、 🤧 ご め ん す ぎ る 。 🌀 ⸒⸒ 設 定 が 好 き す ぎ る 。 ひ ろ と が 良 い 男 す ぎ て 大 好 き だ し た ま ら な い ぜ も っ さ ん は 相 変 わ ら ず 可 愛 い し 、 ！ 😵💫 💞 最 高 だ よ 。
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