吸血鬼と家出JK

ねぇ。知ってる？

え？何が…って？

N高の噂！

知らないの？

じゃあ、特別に

教えてあげるね

実はN高にはね……

“ 吸血鬼 “ が居るんだよ…

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はぁ

うるさい。

こいつが言う通り、私の家は宗教の家だ

私が思うほどに “ 変 “な家

家にいたくないくらい変な家

あいつらのせいで私はこんな目にあってる

うるさい

目障りだ

キーンコーンカーンコーン

チャイムがなってしまった。

私には関係ない

いつものところに行こう

授業中、よく私は屋上に来て暇を潰す

私は俗に言う” ハブられ者”

みんなからしたら私は” 気持ち悪い “らしい

私からしたら

1つのグループにならないと何も言えない あいつらの方が気持ち悪いと思う。

なんなんだ

このムカつく男は

急に現れて説教か？

先生って言ってたけど、こんな奴初めて見た。

手に持ってるタバコが私の意思を疑ってる

私は手に持ってるタバコを指さす

なんなんだこいつは

イライラする

そう話していると…

ガチャ

私の手を止めたのは昊園だった。

バタン

イライラする

ずっと

ずっと

イライラして言葉が止まらない

ドンッ

ガブッ

私の首から何かが吸い上げられていく

ドンッ

そこに見えたのは

さっきまで話していた昊園じゃなく

牙が生えた知らない生物だった

逃げなきゃ

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ガチャッッ

気がつけば私は

学校から出てずっと走っていた

とにかくあいつから逃げるために

首の感覚がまだ残ってる

急に押し倒されて、男の人の力で抵抗できなくて…

ゾクッ

そう、黒瀬悠妃は絶賛家出中

もうあんな家には耐えられない

いつの間にか眠ってたらしい

よくよく部屋を見渡してみると

どこか知らない家だった

誘拐？

それとも監禁？

今日の光景を鮮明に思い出す

顔が熱くなるのがわかった

ポロ

なにかこぼれてきたと思ったら

目なら涙がこぼれてきた

ゴシゴシ

どんどん涙が溢れてくる

ボロボロボロ

なんだ、

とても優しい人だったんだ

私は重要なことを忘れていた

吸血鬼は人の血を吸わないと生きていけない

つまり

一緒に住む私の血が必要ということだ

ガプ

ビクッ

なんだよこいつ

これからどうなって行くんだろう……