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通り雨女

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通り雨女

1 - 通り雨女

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2019年08月21日

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冬希

はぁ...

突然降り始めた雨。

俺は傘がなく、ビシよビショになっていた。

冬希

最悪…

すると、突然傘が目の前に現れた。

冬希

え?

顔を上げると、ロングヘアの美人が立っていた。

歳は、同じ高校生くらいか。

制服ではなく、白いワンピースだった。

???

傘、どうぞ

冬希

え、でも...

不思議なことに、その女子は傘をさしていないのに濡れていなかった。

???

どうぞ

冬希

君、名前は...

綾華

綾華です

綾華

傘、どうぞ

冬希

あ、ありがとう

冬希

明日返すから住所...

思わず目を瞑った。

突然、強い風が吹いた。

次に目を開けた時、空は晴れて

彼女はいなかった。

7年後。

あれからあの傘は、ずっとバックの中に入れてある。

いつ、彼女と会っても、返せるように…

あれから少し調べて分かったことがある。

いまから10年前...綾華さんは交通事故でなくなったらしい。

白いワンピースで、傘を2本持っていたそうだ。

冬希

うわ、通り雨...

冬希

めっちゃ降ってる...

俺は、自分の傘をさした。

???

傘、どうぞ

冬希

あ、いや、俺は持ってるから...

顔を上げると、綾華さんがいた。

冬希

あ、傘、ありがとう

綾華

…?

冬希

7年前、貸してくれたでしょ?

綾華

返してくれるの…?

冬希

ありがとう

綾華

…嬉しい

ちゃんと傘持ってないと、突然の雨に困るよ

強い風が吹いた。

やはり雨はやんでいて

彼女はいなかった。

ふと、地面を見ると

アスファルトに雨水で文字が書いてあった。

傘を返してくれて、ありがとう

冬希

彼女は

冬希

優しい雨女だ。

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