冬希
突然降り始めた雨。
俺は傘がなく、ビシよビショになっていた。
冬希
すると、突然傘が目の前に現れた。
冬希
顔を上げると、ロングヘアの美人が立っていた。
歳は、同じ高校生くらいか。
制服ではなく、白いワンピースだった。
???
冬希
不思議なことに、その女子は傘をさしていないのに濡れていなかった。
???
冬希
綾華
綾華
冬希
冬希
思わず目を瞑った。
突然、強い風が吹いた。
次に目を開けた時、空は晴れて
彼女はいなかった。
7年後。
あれからあの傘は、ずっとバックの中に入れてある。
いつ、彼女と会っても、返せるように…
あれから少し調べて分かったことがある。
いまから10年前...綾華さんは交通事故でなくなったらしい。
白いワンピースで、傘を2本持っていたそうだ。
冬希
冬希
俺は、自分の傘をさした。
???
冬希
顔を上げると、綾華さんがいた。
冬希
綾華
冬希
綾華
冬希
綾華
ちゃんと傘持ってないと、突然の雨に困るよ
強い風が吹いた。
やはり雨はやんでいて
彼女はいなかった。
ふと、地面を見ると
アスファルトに雨水で文字が書いてあった。
傘を返してくれて、ありがとう
冬希
冬希