肉食動物は皆、
自分より弱く、そして栄養のある草食動物を食べる。
人間も一緒だ。
自分より小さく、弱いものを虐め
自分の欲を満たしていく。
ピピピピ
...目覚ましの音が五月蝿い。
湊
今日も眠れなかった。
ジャー
いつも通り洗面所で顔を洗う。
湊
水が傷口に沁みる
湊
湊
湊
今日も学校に行かなきゃ行けないのか 地獄
湊
リビングに行くと、机に手紙が置いてある。
みなとへ お金を置いておくので、そのお金でお昼ご飯を買ってください。 今日は夜遅くまで仕事があります。 みなとなら大丈夫だよね。
湊
手紙と一緒に2千円置かれていた。
湊
俺が5歳の誕生日、両親は離婚。
母は夜遅くまで仕事をしてくれている
手紙にはいつも
“みなとなら大丈夫“ と書かれている。
湊
湊
湊
ガラガラガラ
気づかれないように、静かに扉を開ける。
湊
机には虫の死体が沢山置かれていた
湊
クラスメイトの笑い声が聞こえる。
湊
湊
湊
湊
ガラガラガラ
遥輝
彼は遥輝くん。
クラスの中心
そして僕の
好きな人。
湊
遥輝くんは僕の前の席。
遥輝
そう言い、笑顔で僕に手を振り、席に着く
湊
遥輝くんは僕なんかにも優しい。
遥輝
湊
遥輝
湊
遥輝
心配そうに僕にそう言った。
湊
優しいなぁ、遥輝くん
だから好きだ。
遥輝くんに好きになって貰えるならなんだってやる。
湊
殴られようが。