1週間後……
廊下を歩いていると、向こうから周平先輩が歩いてきた。
美月
………
周平
………
周平の友達
あっれ〜笑
周平の友達
これ周平の彼女じゃね?笑
周平
いいから行くぞ………
周平の友達
お、おいっ!
周平の友達
いいのかよっ!
周平
ああ…
美月
ッッツ………
美月
はぁー
美月
(やっぱりキツイな……。どうしても、諦めきれないや…。)
周平
(くそっ!なんでこんなに胸が痛いんだよ!自分から振ったくせに………。)
そんな出来事を将は偶然にも見ていた。
将
チッ…
将
美月………
将
お前が心配なんだ…
将が呟いた声は冷たい廊下に消えていった。
私が周平先輩に振られて、もう1ヵ月が経とうとしていた。
今はもう切り替えができたつもりだけど、先輩との思い出がふとした瞬間蘇る。
今日も………
クラスメイトA
ねぇ〜‼︎
クラスメイトA
今日みんなで放課後花見行かない?
クラスメイト
いいね!
美月
(………チクッ)
美月
(そういえば先輩ともお花見したことあったなぁ…)
将
………ずき?
将
美月⁈
美月
えっ!将?どうしたの?
将
お前、泣いてんぞ?
将
どした?
美月が頬を触るとたしかに濡れていた。
美月
あ、あれっ?
美月
ほんとだ⁈
美月
なんでもないからっ!
美月
ごめん!(苦笑)
グイッ…
将
おい、
将
何か隠してんだろ。
将
俺が頼りねぇか?
美月
………
美月
…ッごめん…。
将
何があったか言ってみろ。な?
美月
(コクッ)
将の顔はとても優しかった。
美月
あのね。
美月
私は吹っ切れたつもりなんだけどね、
美月
ふっ、て先輩とお花見したなぁって思い出したの。
将
…ッ…そうか。
美月
大したことないでしょう?
将
いや。
将
お前はまだ先輩のことを消化しきれてない。
美月
えっ…
将
その涙が証拠だ。
将
別に忘れなきゃいけないわけじゃあない。
将
お前が泣くと心配なんだ………
美月
?
美月
将?
将
ん?
将
あ、いやなんでもない。
将
お花見行くのやめとくか?
美月
うん……。
美月
ごめんね。ほんとは将も行きたかったはずなのに………
将
いいんだよ。
将
お前がいねぇと楽しくねぇし………(小声
将
今日は家まで送ってってやるよ。
美月
ありがと。
将
………おう。
つづく……