PK
PK
PK
PK
PK
PK
PK
男は気づいたら、両手を縛られ、汚れた袋状の布を頭に被らされていた。
見知らぬ男
意識が覚醒した瞬間、戸惑いで息が荒くなる。ここはどこだ?どうして自分は縛られてるんだ?一体何が…
男が混乱で身を捩らせると、傍に居たらしい誰かが気づき、声を上げる。
Caporegime
複数人。しかもボスと言われる存在がいると察し、男の背筋が凍る。
Mafiosの靴が、コツコツと音を立てて男に近づいてくる。男の体がわずかに震えた。
Mafios
Mafiosが顎でCaporegimeに合図をする。 Caporegimeは無言で男の頭部を覆う袋を乱暴に引き剥がした。
見知らぬ男
男は目を見開き、周囲を見渡す。
薄暗い室内。赤黒い斑点のある木材の椅子や、道具を入れる頑丈な箱。石床で、触れる肌が冷たい。どう考えても、拷問部屋だ。
見知らぬ男
脳がそれを理解した瞬間、息が荒くなる。目の前の自分を見下ろす男に見覚えがありすぎる。
MafiosはCaporegimeに椅子を手配させ、男の前で椅子に堂々と座り、脚を組む。
その動きひとつで、室内の空気がさらに冷たくなる。男の視線が自然にMafiosに吸い寄せられ、逃げられないと本能が訴える。
Mafios
Mafiosは、拒否を許さない気迫で男を見つめる。
Mafiosが合図をすると、CaporegimeがあるスマホをMafiosに渡す。そのスマホに、男は見覚えがあった。
見知らぬ男
Mafios
Mafiosの口からおもむろに出たChanceという単語に、男の体が強ばる。
見知らぬ男
Mafios
Mafiosが手の中のスマホを操作し始める。
見知らぬ男
Mafios
Mafiosは画面をスクロールしてから、ある画像を男に突きつけた。
そこに映っていたのは、男の趣味…悪癖の塊だった。 華奢な青年が、全裸で両手首を後ろで縛られ、暗いベッドの端に座らされている。そんな写真が、スマホのアルバムの中には溢れかえっていた。
誰一人として同じ人間は映っていないというのに、誰一人として撮影者である男に歯向かう気力をなくされているようだった。
Mafios
見知らぬ男
Mafios
Mafiosの質問に、男は一瞬黙る。図星だったからだ。
男は昔Chanceにしたように、今のChanceにも同じことをしようとしていた。
Mafiosは男の一瞬の沈黙を肯定と受けとり、立ち上がる。
見知らぬ男
言い終える前に、Mafiosが動いた。
勢いよく振り上げられた足が、男の顔面を蹴り飛ばす。その凄まじい勢いに、男の体は半回転する。頬骨に衝撃が走り、鼻から血が飛び散った。男の体が地面に倒れ込み、喉の奥でくぐもった悲鳴を漏らす。
室内が鎮まり帰る。
Mafiosは蹴り上げた足をゆっくりと戻し、男に近づいてしゃがみ込む。
Mafios
男の髪を片手で掴んで、その酷い顔を覗き込む。
男は虚ろな瞳でMafiosを見てから、ふは、と笑いをこぼした。
見知らぬ男
Mafios
男の笑いは、狂気だった。恐怖を通り越した、男特有の興奮から発生した狂気。
見知らぬ男
男の言葉に、Mafiosの目の色が変わった。 部屋の空気が張り詰め、Caporegimeは小さく身じろぐ。
Mafios
声は低く、無感情だった。
見知らぬ男
見知らぬ男
男の言葉に、Mafiosは無表情だった。しかし、纏う空気が更に冷たくなったことなど、言わなくてもわかる程だった。
Mafios
Mafiosは大きくため息をついてからCaporegimeに言い放つ。
Mafios
Mafiosは男の頭を強く踏みつけて、すぐに触れているのさえ嫌だと言わんばかりに離れる。
Caporegimeは無言で動き、小さな箱を手に取る。
Caporegime
最早男には目もくれず、部屋の扉に手をかけたMafiosは、一言。
Mafios
そのまま振り返りもせず、扉を開けて消えていく。
部屋に取り残されたCaporegimeは、狂ったように笑い声を零す男に近づく。
Caporegime
小さな箱を開けると、注射器と、液体が入った小さなグラスが存在感を放つ。
Caporegimeは手袋をしてから、"片付け"に取り掛かるのだった。
PK
PK
PK
PK
PK
PK
PK
コメント
17件
とてもすきです
フォローしましたあああああ!
Mafiosoがマフィアしてるのすごくすごく好きです…ありがとうございます😭💖💖