“八方美人”
それが俺に似合う言葉だ
クラスメイトA
クラスメイトB
クラスメイトB
クラスメイトA
クラスメイトA
俺の目の前で分かりやすく困ったふりをする
俺
俺
クラスメイトA
クラスメイトB
クラスメイトA
きっといいパシリとでも思ってんだろうな
俺
でも委員会の代理よりもっと恐ろしい事
それは“嫌われる”事だ
...その時ふわっと綺麗な香りがした
クラスメイトA
クラスメイトB
艶のあるサラサラとした黒い髪
キュッと結んだ綺麗な唇
吸い込まれそうな美しい瞳
美人とはこの様な人を指すのだと思った
高嶺さん
クラスメイトB
クラスメイトA
[バタバタバタ...]と教室から出てった
俺
高嶺さん
俺
高嶺さん
俺
高嶺さん
高嶺さん
俺
高嶺さん
俺
こういうタイプの人間はよくいる
俺の性格を心配して直そうとするけど、実際は専属パシリにされた
...前の先生がそうだった
俺
高嶺さん
そんなに澄んだ瞳に見つめられると何でも話してしまう気になる
俺
俺
高嶺さん
高嶺さん
俺
俺
俺の机から去っていく彼女を目で見送った
...これが八方美人な俺と高嶺の花の彼女との関係の始まりだった