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...やりたい事......

......

Ama.

......あ、

麦の瞳から光が消えかけている事に気づいた俺は、慌てて言葉を付け足した。

Ama.

難しく考える事ないよ。

Ama.

子供の頃の将来の夢とか、

Ama.

どうしてる自分が1番好きかとか、

Ama.

そういう事で十分だからさ、

在り来りかも知んないけど、就職活動の第1歩は、自分が何をしたいのか、

すなわち自己分析から始まるんだと思う。

自分の事が分からなければ、膨大な職種から、自分に合った仕事を探すのは、難しいんだって思ってる。

分からないです。

Ama.

えっ?

子供の頃の将来の夢も、どうしてる自分が好きかも、

よく分かりません!

淡々と話をする麦の姿は痛々しくもあり、

この子はもしかしたら空っぽなのかもしれないと思った。

これまで全部人任せでしたから。

考えたこともなかったです。

自分が何になりたいか...なんて。

Ama.

そう...なんだ...w

はい。

やっぱりこのままじゃ良くないかもですか?

Ama.

うん...そうかもね...

会社は、新しく入る人のやる気や熱量を面接で見てる。

そういう意味では、麦は他の就活生に比べると不利な状況にいるのかも知んない。

あまさんの仕事の話、聞かせて貰えませんか?

Ama.

俺の?

はい。

あまさんが今されているお仕事に対してどう思っているのか、

どうやってその会社を選んだのか、

参考に教えて欲しいです。

終わらない編集、ファンへの不安

メンバーの脱退、減らないアンチ

仕事と聞いて、いいイメージは湧くものの、その脳裏に嫌なイメージが次々と浮かぶ

Ama.

(だめだだめだ...)

これから社会人になるこの子に、悪い印象を与えるのは良くない。

俺はできるだけ悪い印象は隠して、慎重に言葉を選んだ

Ama.

...歌い手って知ってる?

知ってます!

インターネットで歌を投稿する...あれですよね!

Ama.

そうそう、

Ama.

俺、それやってるんだけどさ、

そうだったんですね...

Ama.

俺、小さい頃から歌が好きで、

Ama.

将来は歌に関係することをしたいなーって思ってたんだ

それで歌い手に?

Ama.

うん...w

Ama.

俺が思う歌い手のいい所は、

Ama.

誰かを笑顔にできる所...かな

麦が、頭にはてなを浮かべたような表情をする

Ama.

雑談配信とか自分の気持ちを話す時にさ、

Ama.

リスナーさんの話とかも沢山聞くんだよ

Ama.

自分はこんな気持ちで応援してる、

Ama.

俺は、こんな気持ちで居て欲しいんだって、

Ama.

楽しそうに語ってくれんの。

Ama.

中には表に出さない子もいるけど、

Ama.

でも、裏では熱い心を持ってて、

Ama.

そういうさ、応援してくれる人の想いとか、夢とかを聞くことが出来て、

Ama.

1人1人の夢を、形にしてくれる所が俺は好きで、

この子の為に、綺麗事を並べるつもりだった。

でも、麦に話してる内容の全てが、嘘偽りなく、自分が活動に対して感じていた魅力で、

Ama.

......ごめん、歌い手やってるくせに、話にまとまりがないね...

......いえ。

すごく素敵だと思います...

俺の話を聞いた麦が、ぽつりと呟いた。

...僕も、見つけられるかな、

...自分のやりたい事、なりたいもの......

子麦粉

うーん、どうしようかなぁ...

子麦粉

......よしっ!決めた!

子麦粉

ランチセット!!

こむは、翌日も俺のバイト先に顔を出していた。

Ama.

食い逃げ犯がどうしてここに......

子麦粉

食い逃げ犯じゃなくて、子麦粉ね?

子麦粉

ちゃんと名前で呼んでよ〜!!

子麦粉はむっとした表情のまま、パンケーキを口へ運ぶ

そして、そんなこむの様子を微笑ましく見守る店長

Ama.

(なんなんだこの状況は...)

俺は、店長にそっと耳打ちをする

Ama.

なんで今日もあの子が居るんですか、

店長

え?あぁ、

店長

実はあの後、あの子の家族と連絡が取れてさ、

店長

勿論お金は払って貰ったんだけど、

子麦粉

ほら、食い逃げ犯じゃなかったじゃん!

子麦粉

決めつけは良くないよ〜?

Ama.

結果的にはそうかも知んないけど...

Ama.

...ていうか、なんでそんなに偉そうなのw

店長の声が大きすぎて、ふつーに聞かれちゃってるし...

店長

それでね、聞いてよあまくん!

店長

この子、うちのカフェのメニューが美味しすぎて、

店長

毎日でも食べたいくらいだから是非うちで働きたい!って言うんだよ!

店長

俺嬉しくてさぁ!

子麦粉

あまくん?

子麦粉が不思議そうに首を傾げる

Ama.

あぁ、

Ama.

Ama、俺の名前ね。

子麦粉

ふーん、

子麦粉

なんか、変だね。

Ama.

...確かにねw

店長

まぁ、そゆことだから!

店長が俺の肩をぽんと叩く。

店長

子麦粉くん、今日からうちで働く事になったからさ!

店長

色々教えてあげてね?

Ama.

なんで俺が......

店長

だって、あまくんか1番子麦粉くんと歳が近いからね!

Ama.

へ?

Ama.

この子高校生ですよね?

Ama.

俺もう22ですよ?

店長

いや、この子もう20歳だよ?

Ama.

...へ、

この子、俺と2つしか違わないのか......

Ama.

言動があまりにも幼すぎたからてっきり高校生かと......

子麦粉

うわー、すんごい失礼な人が居る〜、

子麦粉

店長、この人クビにしましょ。

子麦粉

クビですよクビ。

子麦粉がむすっとした表情でとんでもないことを口にする。

子麦粉

まぁそういうことだからさ〜?

子麦粉

これからよろしくね!あまちゃん!

ザザッ......

キミのニセモノに恋をする。〜こむあまver.〜

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100

コメント

6

ユーザー

100ハート押しときましたよ😁

ユーザー

作ってくれている事はとても感謝しています🥲

ユーザー

AmaちゃんとReちゃん楽しみにしてますね😊

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