if
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悠佑
ソファーに座ってスマホをいじるアニキの足の間に座り、テレビをつける
見たい番組がある訳でもないが、アニキの傍にいられるならなんでもいい
髪になにか触ったような気がしてアニキを振り仰ぐ
悠佑
その慌てように少し寂しくなる
if
ちゃんと笑顔を作れただろうか
腹の中を渦巻く黒いもやを隠して ありがとう、と答える
訝しげな顔をしていなかっただろうか
おれの視線を逃れるように もう寝る、とアニキは部屋へ戻った
部屋に入れば、ベッドに潜る悠佑
すやすやと寝息をたてている
綺麗な頬を指でなぞると、結束バンドを取り出して手際よく悠佑を拘束して行く
服は脱がせ、手は頭の後ろに
足はある程度自由が聞くようにベッドの上に開かせて
if
寒くないよう布団をかけて、ifは部屋を後にした。
寝室で物音がして、ifは部屋に入った
怯えたような目で見る悠佑
if
悠佑の言葉を遮って続ける
if
if
アニキは、おれのことなんか見てない
おれはアニキにおれだけを見て欲しいのに
その願いが叶うことは無い
悠佑
不安そうなアニキに囁く
if
中に指を入れると、異物の侵入を拒むように締め付ける
if
自分が彼の初めてである、という事実はifの独占欲を満たした
気持ち悪さ故か涙を滲ませる悠佑を見たifの理性はとっくに溶けていた
中を掻き回し、壁を押していた指を抜く
ほっと息をついた不意をついて挿入した
悠佑
苦しげな呻き声をあげる悠佑に優しくキスを落とす
if
ごわごわとして気持ち悪い指が自分の中から抜けてほっとしたのもつかの間
より大きなものに自身を犯されてその痛みに悶絶する
それが何かを理解して、悠佑はようやく自分の置かれた状況に気づいた
悠佑
if
if
そう言って笑う青い髪は、触れたら壊れてしまいそうな危険を孕んでいる気がした
激しく腰を打ち付けられ、その度に快感を覚えている自分に驚く
悠佑
もう抵抗する力も気力もなく、されるがままに快楽を貪る
if
悠佑
if
不意に投げかけられた言葉が、ifの行動の動機であると気づくのにしばらくかかった
悠佑
悠佑にとってそれは思っても見ない事だった
しかし
悠佑
悠佑
悠佑
悠佑
自嘲気味に笑う
if
悠佑
一層責めの手を強めるif
悠佑はもう限界をとっくに超えている
それでも懸命に声を抑え、感じていないふりをして、
ifの気持ちには気付かないふりをして
if
その声に泣き声の混じっていることに悠佑は気づいた
悠佑
息は上がっているし、突然の出来事にまだ体はついて行って居ないけれど、
悠佑にはifの気持ちが痛いほど分かった
悠佑
アホか
その言葉は誰に向けてのものなのか
泣き疲れるまでifは悠佑を犯し続けた