―――――――――――ひゅう――――――――――――――――
牡丹
なんだか視線が痛い。
牡丹
でも、理緒といれるならいいや。
牡丹
「ねえ、理緒。なんだか吐くみたいだね」
おい
――――――――――――ひゅーん――――――――――――――
春人
彼女は儚い。怖いくらいに。
春人
でも、もう、、、
春人
階段を駆け上る。
――――――――――――――――――――――――――――――――
牡丹
「理緒!」
牡丹
「今度こそちゃんと言うね、、、、」
牡丹
私は緊張でふらつく足を動かし、理緒のもとに歩み寄る。
おい!!!!
牡丹
今すぐあの胸に飛び込みたい。
おい!!!止まれ!!!
牡丹
後3歩、2歩、1歩
春人
「おい!!!!」
春人
「待てよ!!!!!」
頭に響く、うるさい声。思わず足を止め振り返る。 振り返った先には隣の席の奴、春人がいた 彼は呼吸を必死で整えている。 彼は悲痛な表情を浮かべている。 彼は私に向かって叫んだ。
春人
「いい加減目を醒ませよ!!」
春人
「もう、もう、理緒はいないんだよ!!!」
春人
俺はあるだけの力で叫ぶ。
牡丹
「う、うそ言わないでよ、理緒なら私の目の前にいるよ!!」
春人
「よく見ろよ、牡丹。君の目の前は空の上だ。後一歩でも進んだら、落ちる。」
春人
「もう理緒はいないんだよ、、、」
春人
彼女は必死に辺りを見回す。見てるこっちも苦しい。
春人
「思い出せよ、、、理緒は半年前ここから飛び降りて死んだんだよ!!!」
春人
「もう、もうこの世にはいないんだよ」
牡丹
「でも、でも、メッセージだって返ってきてるよ???」
彼女は必死でメッセージを探す。 あるはずない。 彼女のスマホには送信済みのメッセージだけ溢れかえっている。
春人
俺は泣きじゃくる彼女をおぶってゆっくりと階段を降りる。
春人
下にいる友人にそっと預ける。
春人
「俺、行くところあるから頼んだ」
「これでいいんだよな?理緒、、、、、」
俺はそっと1歩を踏み出した。
――――――――――――――どすん――――――――――――――――
とてもとても大きな音がしたようだ






