琥珀
………
琥珀
わかりました。
琥珀
信じますよ?
海斗
ありがとう。
T4648
………
琥珀
反逆者さん。
T4648
?
琥珀
あなたのことです!
T4648
僕?何?
琥珀
一応信じますけど、
怪しい真似したら
容赦しませんからね。
怪しい真似したら
容赦しませんからね。
T4648
うん。
ゆめ
琥珀…そんなに言わなくてもいいんじゃない?
琥珀
念のためです。
T4648
僕がそんな怖い?
琥珀
そりゃそうでしょう。
海斗
まあ。少し怖い。
T4648
そっか。
海斗
お前、名前あんのか?
T4648
名前?
T4648
なにそれ。
海斗
わお、そこからか。
ゆめ
とりあえず、1階で
座って話そうよ!
座って話そうよ!
海斗
だな。
海斗
行こう。
海斗
えーっと…
T4648
T4648。
海斗
ん?
T4648
僕はそう呼ばれてた。
海斗
おk。とりあえず
一階に行こうか。
一階に行こうか。
T4648
………
ゆめ
どーぞ座って!
T4648
ありがと。
海斗
さてと。
海斗
名前、T4648って
言ってたか?
言ってたか?
T4648
そう。
琥珀
厳密に言うと、それは
「製造番号」ですね。
「製造番号」ですね。
ゆめ
なにそれ?
琥珀
LOXの人たちには、1人ずつ
製造番号があります。
製造番号があります。
琥珀
彼の場合は「T4648」。
琥珀
アルファベット1文字と4桁の数字が割り振られます。
海斗
へぇ。
海斗
え?じゃあ名前ないのか?
T4648
名前ならあるんじゃん。
海斗
いや違う違う。
海斗
えーと…
ゆめ
苗字と名前ってこと?
海斗
あそうそう。
T4648
あー…
T4648
あぁ………
T4648っていう奴は 天井を仰ぎ、考える仕草を見せた。
え?考えてるってことは…
名前がすぐに出て来ない??
海斗
わからないのか?
T4648
…うん。
琥珀
えぇ…
ゆめ
どうしてわからないの?
T4648
うーん。
T4648
思い出せない。
T4648
知ってるはずなのに。
海斗
はぁ… ?
意味不明。普通、名前って 生まれた時につけるもんじゃないのか?
いや、
こいつはちょっと普通じゃない。
ゆめ
じゃあ、私たちで
名前つけようよ!
名前つけようよ!
………
海斗
は?
琥珀
え?
T4648
?
海斗
名前をつける?
ゆめ
そうそう!
誰かに名前をつけるということは、 その人の存在を認め、大切にすること。
琥珀にそれが出来るのか少し不安だ。
ゆめ
琥珀はそれでもいい?
海斗
………
全員が琥珀の方を心配そうに向く。
琥珀
それでいいですが…
琥珀
じゃあ、T4648さん。
琥珀
僕らと約束してください。
T4648
何を?
琥珀
名前を与える代わりに、僕らに被害を与えないこと。
琥珀
いいですかね?
T4648
うん。
T4648
わかった。約束する。
海斗
よかった。
規模は小さいが、俺らにとって とても重大な協定がここに結ばれた。







