主
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 年齢操作注意⚠️ 兄弟パロ注意⚠️ 関東組虐められ注意⚠️
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第18話 桜の下で別れを告げる
春の光が、冷たく白い建物に降り注いでいた。
裁判所の前に立つと、らんの胸の奥に、長く続いた暗闇の記憶が渦を巻いた。
なつ
隣で呟いたのはなつだった。
握られた小さな拳が震えている。
すちは唇を噛み、言葉を飲み込んだまま、兄の背中を追っている。
主
三人はゆっくりと重い扉を押し開け、傍聴席へと入った。
法廷は静まり返っていた。
木の椅子、規則正しく並んだ机、そして中央には――かつて彼らの家を地獄に変えた男が座っていた。
父。
背広を着せられ、手錠に繋がれたその姿は、幼い頃の恐怖の象徴と何も変わらなかった。
ただ一つ違ったのは、誰もがその男を「被告」として見ていることだ。
裁判官の声が響く。
空気が張り詰め、全員が息を呑んだ。
読み上げられる罪状。
長年にわたり、家庭で繰り返された暴力。
数えきれない傷と恐怖。
最後の言葉が告げられると、法廷は一瞬静まり返り、その後ざわめきが広がった。
なつが小さく震える声で兄に囁く。
なつ
らんは短く頷いた。
らん
らん
閉廷後、別室に移された父に、最後に会う機会が与えられた。
三人は迷いながらも、その場へ向かった。
鉄格子の向こうで、父はゆっくりと顔を上げた。
その瞳には後悔の色などなく、むしろ薄ら笑いを浮かべていた。
まるで当然のことのように言い放つ声。
その言葉を遮ったのは、らんの低い声だった。
らん
鋭く冷たい瞳で父を見据える。
らん
なつとすちが息を呑む。
らんの声は怒りでも悲しみでもなく、静かで――だが揺るぎない力を帯びていた。
らん
らん
父の顔がわずかに歪む。
らんは一歩前へ出て、笑みを浮かべた。
らん
らん
らん
そして、軽く手を振る。
らん
らん
その言葉に、父は言い返そうと口を開いた。
だが、声はかすれ、言葉にならなかった。
鉄格子の向こうで、初めてその男が小さく見えた。
らんは最後に追い討ちをかける。
らん
死んでしまえ。
そして地獄に堕ちろ。
帰り道。
外の空は、やわらかな桜色に染まっていた。
花びらが舞い、アスファルトに静かに落ちる。
なつ
なつがぽつりと言った。
すちも頷き、涙を拭いながら笑った。
すち
らんは空を見上げ、舞い散る花びらを見つめた。
その胸には、もう恐怖ではなく、確かな希望があった。
らん
らん
風に乗って桜の花びらが舞い上がる。
三人の肩に、優しく降りかかっていた。
第18話・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡190
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コメント
2件
最高すぎてめっちゃ感動しました! 3人とも幸せになるといいな(*´ω`*) 続き楽しみにしてます!!

うわーん💦💦💦😢