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酒は飲んでも呑まれるな

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酒は飲んでも呑まれるな

1 - 酒は飲んでも呑まれるな

♥

1,012

2021年08月30日

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注意書き 半間×稀咲です。 作品中に未成年による飲酒の表現がありますがあくまで捏造ですので未成年飲酒を推薦するようなものではありません。 この作品は公式の内容とは関係なくあくまでキャラクターの名前や設定をお借りした二次創作です。 夢表現は含みませんが腐表現を含みます。 キャラクターに対しての批判は削除させて頂きます、処女作ですので暖かい目で見て頂けると幸いです。 誤字脱字の御指摘や書き方のアドバイス等あればよろしくお願い致します。 また、自分自身普段絵描きを主に創作活動を行っておりますので小説は不慣れな部分が多いです、ご了承ください。 キャラのアイコンや挿絵は全て自作です、背景や服に使用している素材も自作なものや規約確認をした上で使用しています。無断転載ではありません。 以上の事を了解頂いた上で下記作品を楽しんで頂ければと思います。

三人称視点で進みますが 背景が白=稀咲目線に近い 背景が黒=半間目線に近い という描きわけをしています。 会話のみで話を伝える技量が無いので描き方としてはpixiv等に投稿されている小説のような書き方をしています、つまり会話と言うより三人称の語りが多めです、これからTERRORの書き方について学習しますので今はこの書き方で安定させて頂きます。 半稀、稀半限定ですがリクエストも募集しておりますので良ければ。 前置きが長くなりました、次のシーンから始まります。 よろしくお願い致します。

稀咲鉄太

ん…

猫のように半間に擦り寄るその姿は普段あまり見ないどころか出会って初めて見る姿であった。半間もどうしていいか分からず固まるのみ、原因はとっくにわかっていた、半間は数時間前の自分は何故止めなかったのだろうと思案することしかできない。

こうなった理由としては数時間前に遡る。 きっかけは半間が持って帰ってきた酒だった。

半間修二

ただいまぁ…

稀咲鉄太

おかえり、なんだその荷物?

半間修二

酒、先輩に押し付けられた。

半間の両手に下げている紙袋には度数の高い未開封の酒が大量に入っていた。 というのも、先輩に譲られた、いや半ば強制的に押し付けられたのである。先輩のバーで余りが多く出たらしく消費期限は近いしそしてなにより量が多い、消費期限である2週間そこらではとても飲み切れる量ではなかった。

稀咲鉄太

酒ぇ?

半間修二

しかもぜーんぶ消費期限今月…ぜってぇ飲みきれねぇ。

稀咲鉄太

そうか?この位の量一月もあれば飲み終わってたろ?

半間修二

あれは飲み方違ぇんだよな、これ薄めて飲むやつだから実際飲むのは…そうだな、甘く見積もって大体5倍くらい?

稀咲鉄太

ごっ…?!そんなに飲んだら死ぬだろ…

半間修二

冗談でも笑えねぇ。

1人では飲みきれない、かといってチームの酒を好んでいる連中に渡すと変に気に入られたと勘違いを起こされる可能性があるので極力避けたい。だからといって捨てたことがバレると後が怖い。

稀咲鉄太

手伝って殺ろうか?

半間修二

え?お前酒とか飲めんの?てか飲んだ事ある?

稀咲鉄太

前に1回あるだろ、覚えてないのか?

半間修二

いや、聞いたけどさ…あれってマジなの?酔ってたから本気で覚えてねぇんだって

稀咲鉄太

無理矢理飲まされたからな、あの時大丈夫だったから大丈夫だ。

半間修二

飲んだって言っても数口だろ?本当に飲むの?

稀咲鉄太

無理そうだったら自分で分かる。

初めての時は飲みかけを酔った半間に無理矢理飲まされた時だった、味なんて分からなかったし稀咲自身興味が無い訳ではない、周りの連中が好んで飲んでいる様を見て気になってはいたのだ。

半間修二

まぁどうしても飲みてぇって言うなら止めねぇよ♡

酔って稀咲がクタクタになれば明日いじってやろう、半間もその程度の気持ちだった。そこに下心は無く純粋な興味だけだった。

稀咲鉄太

お前みたいな量は元から飲む気ねぇし飲めねぇよ、1杯だけな。

不味かったら残せばいい、飲み方を失敗してもどうせ半間しか見ていない、半間なら弱った稀咲を見たところで寝首をかいてやろうといった変な気は起こさないだろうと踏み酒に手を伸ばす。

半間修二

最初ならジュースで薄めれば飲みやすいと思うぜ。

咲が興味を示したことで乗り気になった半間は冷蔵庫を漁りジュースを数本と水を机に置いた。その中から適当にりんごのジュースを手に取り、稀咲は半間が言ってたように5倍ほどに薄めて口に運んだ。

稀咲鉄太

ん…!

半間修二

どう?

稀咲鉄太

美味い…

半間修二

まじで?

元から薄める専用の味は薄く度数のみが高い酒をジュースで割って飲んでいる為嫌悪要素が少なくなったこと、初めての飲酒という少しの背徳感、その2つに稀咲はすっかり味をしめ一気に飲み始めた。

半間修二

ちょ、ばかばか。明日に響いて辛いのはお前だからな?

稀咲鉄太

体調が悪くなる前にやめる。

半間修二

お前のこと疑ってはいねぇけどやっぱ辞めとけって…

稀咲鉄太

大丈夫、この中の5分の4はジュースだろ。

半間修二

いや、まぁそうだけど…

忠告はしたが半間は完全に無視され稀咲は手を止めない、明日は介護してやろうと決めて俺もグラスに手をつけた。結局稀咲は1杯で辞めたようだし呂律もしっかり回っていた、明日多少頭痛に悩まされるだろうが止めても辞めなかったのは稀咲だ、しょうがない。半間がそう思った瞬間。

稀咲鉄太

ん…

半間修二

えっ

気付いたらさっきまでしゃんとしていた稀咲がくてんと自分に寄りかかっていた。そうだ、稀咲は酒が強くなかったのだ。一気に飲んだせいでまだアルコールが回ってなかっただけで普段酒慣れもしていない未成熟な体には充分すぎる量のアルコールが体に回っていた。

半間修二

おいおい勘弁してくれよ…寝るとかガキか…

いや、そういやこいつまだ14のガキだ。 そう再確認し今更止めなかったことに対して罪悪感が出てきた半間は明日一日中介護してやろうと決め布団に運ぼうと立ち上がった。 はずだった。

稀咲鉄太

どこいくんだ…?

不意にシャツを引っ張られまた座ってしまった、予想外の行動と呂律の回っていない声の甘さに半間は目を白黒させる。

半間修二

びっくりした…お前のこと布団に運ぼうと思っただけだから、その様子なら立てるよな?寝るぞ〜

稀咲鉄太

はんまもねる?

半間修二

いや、俺は片付けとかあるから。

稀咲鉄太

ならおきてる

半間修二

あー、じゃあ後で一緒に寝ような。片付けしちゃうから一旦離れよ?

稀咲鉄太

やだ

半間修二

やだって…なぁ稀咲ぃ、すぐ終わらせるから、な?

稀咲鉄太

やだやだ…

普段は何も言わずに自分からさっさと寝てしまうのになんだこの雲泥の差は?どうしたものかと少し考え離れなければいいのかと結論に辿り着く。 そう、半間もまぁまぁな量飲んでいる、無自覚に酔っ払っていた。

半間修二

じゃあ抱っこしてやるから

稀咲鉄太

!…ん。

嬉しそうな顔をしながら両手を広げてだっこを強請る年相応、いやそれよりも幼い幼児のような反応を見せる稀咲に無垢な眩しさを感じつつ半間は稀咲を抱き上げ早く寝ようと思いながら片付けを始めた。

半間修二

よいしょ

半間の片腕で足りてしまいそうな程に稀咲は軽く、抱き上げてすぐに首に腕を回し頬を擦り寄せる姿はかなりクるものがあったが酔っ払った中学生だと考えると怖すぎて萎えてしまった。

稀咲鉄太

ねむい

半間修二

後ちょっとだから終わったら一緒に寝ような

稀咲鉄太

うん

酔っ払いは何をするか分からない、しかも酔っている姿なんて初めて見る、興味はあるが何かやり出さない内に寝ると言っている以上早く寝かせたい気持ちともう少し抱いていたい気持ちが交差する。

半間修二

早く片付けねぇと…

頭の奥が熱い、しっかり抱かれていて安定しているのにまるで支え無しで浮いているような浮遊感と強く頭を揺らされているような不快感、だがそれらが気にならない程の今まで感じた事の無い高揚感に稀咲は襲われていた。

コップ一杯くらいなら酒なんてへでもない、きっと自分は大丈夫だと過信していた、訳としては酒を1口だが飲み込み全く障害が無かったからなのだがそれもそのはず、半間に飲まされた酒は度数3%前後のもの。 だが今の稀咲がコップ並々飲んだ酒は甘く見積り10%前後、成人した男性でも若干の酔いを感じる程のものであった。

稀咲鉄太

はんま、あたまいたい。

半間修二

だから辞めとけって言ったのに…てっきり残すかと思ったらコップ全部飲んじまうんだもんな…初めてであんなん飲んだら酔うに決まってんだろ。

稀咲鉄太

はじめてじゃない。

半間修二

1口飲んだとかカウントになんねぇだろ。

普段なら半間に否定された時点で強く反論するところだが生憎今は目を開けるのすら億劫だ。とても長く話せるとは思えない。

半間修二

ほら機嫌直せって、寝ようぜ。

稀咲鉄太

おそい

半間修二

誰かさんのこと抱えてたからな。

口ではそう言いつつ半間も稀咲もまぁ満更でも無かった訳なので大人しく布団を被って寝る体勢に入った

半間修二

外網明るいな

稀咲鉄太

夏だからひがはやい、もう4時

半間修二

4時、?!朝じゃん

稀咲鉄太

あさだ。

半間修二

てか稀咲今更酔い冷めてきた?

稀咲鉄太

さっきより視界ははれてるがまだ頭はいたい。

半間修二

それ明日も続くぞ

稀咲鉄太

飲まなきゃよかった…

半間修二

残りはこっそり捨てるから無理すんな

稀咲鉄太

ん…なぁはんま

半間修二

ん〜?寝ねぇの?

稀咲鉄太

……酔ってなくてもあまやかして欲しい

半間修二

はっ…?!ちょ、待て稀咲こっち向け

稀咲鉄太

言ったからな、寝る。

半間修二

ちょ、稀咲…

後ろから聞こえる情けない稀咲と呼びかける声をBGMに頬の熱さを布団に移すように顔を押し付け目を閉じた。

稀咲鉄太

わ、ぁ、あぁあ、!!!

少し意識が浮上し始めた所で耳元に届いた小さな叫びに半間は目を覚ました。 昨晩久しぶりに大量に酒を飲んだせいでまだ体に残る倦怠感と軽い頭痛。それらを振り払うように軽く体を揺さぶってから半間は体を起こした。

半間修二

稀咲ぃ…?どした?

稀咲鉄太

半間、昨日あったこと全部言え、何覚えてるか言え!!!

半間修二

なになに…えーっと?稀咲が酒飲みたいって言うから準備して、飲ませて…で?なんだ?

稀咲鉄太

それだけか?!

半間修二

なんだよ、そう言えば飲み終わりのことあんま覚えてねぇな…モヤがかかってる見てぇで…待てよ、思い出せそう。

稀咲鉄太

ばか!!!もういい起きるぞ!!!

半間修二

今日なんもねぇだろ何急いでんだよォ…

稀咲鉄太

とりあえず俺は起きる!!!

少しふらつきながら稀咲はリビングに小さく何かを呟きながら走っていった、酔うと記憶を飛ばしやすい方ではあったがこの反応は昨日何かしたな、それも稀咲が大慌てするような。もしかしたら我慢出来ないほどの羞恥を晒したのかそれとも自分も覚えてなくて困惑しているのか。

半間修二

稀咲ィ!!俺も起きる!!!

稀咲鉄太

お前はまだ寝てろ!!!!!

とりあえず第1優先は稀咲に聞き出すこと、そして今回半間が先輩に言われてから気にもしていなかったが改めて経験すると大切な教訓が1つ。

酒は飲んでも呑まれるな

これに限る。

この作品はいかがでしたか?

1,012

コメント

15

ユーザー

左舷さん(´°̥̥̥ω°̥̥̥`)うわぁ好きです()TikTok見てます〜!

ユーザー

通知から来ますた、、、、TikTokフォローしてまる、、、すきです、、ガクッ

ユーザー

くっっっそすきです……ホントに読むの遅くなったのを後悔するくらいには好きです……ブクマしてもいいですか😭😭

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