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夜明けと蛍
淡い月に見とれてしまうから
暗い足元も見えずに
転んだことに気がつけないまま
遠い夜の星が滲む
したいことが見つけられないから
急いだ振り俯くまま
転んだ後に笑われてるのも
形のない歌で朝を描いたまま
浅い浅い夏の向こうに
冷たくない君の手のひらが見えた
自分がただの染みに見えるほど
嫌いなものが増えたので
無人の駅に届くまで
胸が痛いから下を向くたびに
君がまた遠くを征くんだ
昨日
夜に咲く火の花
水に映る花を花を見ていた
水に霞む
月を月を見ていた から
明け方の夢浮かぶ月が見えた
空
遠い遠い夏の向こうへ
冷たくない君の手のひらが見えた
淡い 朝焼けの夜空
夜明けと蛍