数分後
つちごもり
…
つちごもり
寝落ちしたか
つちごもり
…で、
つちごもり
よく眠れましたか、七番様
あまね
…
あまね
かれんは溜め込みすぎる
あまね
ほんっとうにね
かれんの頭をなでる
かれん
っんん…
あまね
こんなに弱くて脆いのに
あまね
人のため人のためって
あまね
我慢我慢って
あまね
負けるのは当然だって
あまね
ま、今日は寝かせておこうか
あまね
…完璧じゃなくてもいいって言ったら、かれんは傷つくかな
つちごもり
さぁ
つちごもり
知りませんよ、そんなこと。
あまね
プール、ねぇ…
夢をみた
死んだときの。
梯子から滑ったなんてウソ
本当は誰かに押された
体が浮かぶ前に 押し潰されるくらい体重を乗せられた
そして沈んだ
抵抗はした
でも相手が自分より大きかったから なにもできなかった
友達が先生を呼んでくれたらしいけど手遅れ
急に押されたから たくさん息をためることはできなかったし ゴーグルなしで目を開けるのはしんどかった
夢をみた
嫌いな人の。
なんでもかんでも大会に出させようとするクソ顧問
あたしの部活は水泳部だった
水泳部は夏しか大会がなかった
だからか知らないけど大会に出させようとする
あたしは大会より塾の夏期講習に行きたかった
「賞状や名誉なんていらない」
そう言ったらクソ野郎が 夢を諦めるな 努力すれば追いつける返ってくる とかほざく
あたしは自分のしたいことをしたい
大会には出たくない
夏期講習に行きたい
泣いたらどうにかなると思った
だから泣いた
でも思ってたより部員のみんなが心配してくれるから
もっと泣いた
過呼吸にもなった
みんなだいすき
でも顧問は嫌い大嫌い
クソが言ったものは二度と聞きたくもない
だからあの言葉が嫌いになった
だから
プールは嫌い