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桃乃

こんにちは。桃乃です

桃乃

投稿が遅くなってしまい申し訳ありません🙇‍♀️仕事が忙しくて・・・

桃乃

次回が最終回の予定です

桃乃

それでは本編スタート

二週間後・・・

フィン

・・・・・ん・・・・・・うっ・・・

目を開けると、そこは真っ白な部屋だった。

フィン

え・・・?僕、生きてる・・・・?

コンコンッ

フィン

あ・・・はい、どうぞ

返事をすると、勢いよく扉が開いた。

マッシュ

フィン君!

フィン

うわっ!・・・って、マッシュ君⁉︎

ドット

フィン!お前意識戻ってたのか⁉︎

フィン

ドット君・・・あ、えっと・・・たった今起きた・・・

レモン

良かったです、本当に・・・

ランス

お前、二週間以上意識が戻らなかったんだぞ

フィン

え⁉︎そんなに⁉︎

ドット

そうだ!今日まで俺達がどんな思いで過ごしたと思ってんだ⁉︎

フィン

ごめん・・・・あ、あのさぁ、あの後どうなったの?ワース先輩は?

レモン

フィン君と先輩を攫った女の人、セレナ・ヴェルメスっていう裏社会の人間で、オーターさんとレイン先輩が倒したそうです。ワース先輩はまだ意識が戻ってなくて・・・

フィン

そっか・・・

マッシュ

ねぇフィン君

フィン

なに?

マッシュ

本気で死にたいって思ったの?

フィン

え?

マッシュ

僕達、神覚者の人達と一緒にフィン君と先輩を助けに行ったんだ。校長が探知魔法使って探してくれて、その時、ラフレの鏡でフィン君と先輩の様子が分かるようにしてくれたんだ。それで、会話の内容全部聞いたから・・・

フィン

・・・・・・・

フィン

思ったよ・・・・本気でね・・・

ドット

あの女から聞いたぞ。お前、中等部の時、虐められてたのか?

フィン

うん・・・

ランス

あの後、俺達全員でレイン先輩のところに行って、半ば強引に問い詰めた

フィン

え?何を聞いたの・・・?

ランス

お前が今までどういう生活を送ってきたのかだ。両親を亡くして、路上生活をしていた時期があったと聞いた時は本当に驚いたぞ。なぜ今まで言わなかったんだ?

フィン

そんなこと、わざわざ自分から言うようなことじゃないでしょ?虐められていた原因だって、兄様に比べて僕は出来損ないだからだよ。そのせいで兄様は僕から離れていったから・・・

マッシュ

・・・・・・・・

マッシュ

こう言ってるから、ちゃんと話し合ったほうがいいと思いますよ

マッシュ

レイン君

フィン

え・・・・?

すると部屋の扉が開き、そこにはレインがいた。

フィン

兄様・・・・

マッシュ

じゃあ、僕達はこれで

フィン

え、ちょっと・・・

そう言うと、マッシュ達はそそくさと部屋を出ていって、フィンとレインの二人きりになった。

レイン

フィン

フィン

は、はい・・・

レイン

今まですまなかった

突然、レインは頭を下げて謝った。

フィン

え・・・・?

レイン

俺はただ、お前を守りたかっただけなんだ

フィン

どういうこと?

レイン

神覚者になれば、身近な人にも危害が及ぶ可能性があると言われた。だから、お前とは距離を置くことにしたんだ

レイン

お前には、学校に行かずに普通の生活を送ってほしかっただけなんだ

フィン

・・・・・・・・

レイン

本当にすまなかった

フィン

そっか・・・そうだったんだ・・・・

フィン

僕、てっきり嫌われたんだと思ってた・・・

レイン

フィン

兄様は、昔から何も変わってなかったんだね・・・

フィン

僕が勘違いしてただけだったんだ。ごめんなさい・・・

レイン

お前が謝る必要はない。悪いのは全部俺だ

そう言って、レインはフィンを抱き締めた。

レイン

本当に・・・無事で良かった・・・

フィン

兄様・・・

レモン

・・・・・・・仲直りできたようですね

ドット

やっぱちゃんと話し合うのが一番だな

マッシュ

よかったですな

ランス

そうだな

扉の隙間から見ていた四人は、その光景に安堵したのだった。

二日後・・・

ワース

うっ・・・・・

アビス

ワース!気が付いたんですね!

ワース

アビ・・・ス・・・?

アビス

皆を呼んできますね

そう言うと、アビスは椅子から立ち上がり、部屋を出た。しばらくすると、バタバタと足音が聞こえてきて、七魔牙のメンバー全員が入ってきた。

ラブ

もう!ワースのバカ!

ラブ

お兄さんから聞いたよ!このまま死んだほうがいいって考えてたって!

ワース

は⁉︎なんで知ってんだよ⁉︎

ラブ

ワースが見つかったって聞いて、初めて病院に行った時なんだけど・・・

アビス

あの、オーター様・・・

オーター

!・・・君達はたしか、七魔牙の・・・

アベル

ワースが見つかったと聞いて来たのですが、容態はどうなんでしょうか?

オーター

・・・・・長時間、魔力吸引具で拘束されていたせいで、かなり憔悴しています。まだ意識は戻っていません

アビス

そんな・・・

オーター

・・・・・・本当に申し訳ありませんでした

アベル

!・・・オ、オーター様⁉︎頭を上げてください!

アビス

そうですよ!オーター様が謝ることではありません!

オーター

いえ、こうなってしまったのは、私のせいと言っても過言ではありません。私はワースのことを何も分かっていなかったんです・・・

アベル

?・・・・何があったんですか?

オーターは、ワースが攫われた理由や監禁されていたときのこと、実家でのことなど、あったことを包み隠さず話した。

アビス

そんなことが・・・

ワースと同室のアビスは、実家でのことを聞いていない訳ではなかったが、勘当されることは知らなかったらしく、とても驚いていた。

ラブ

オーター様は、ワースが勘当されることを知らなかったんですか?

オーター

はい・・・恥ずかしながら、その時初めて知りました

ラブ

・・・・・・・・・

ラブ

・・・・・という訳なの

ワース

そうだったのかよ・・・って、フィンは無事なのか?

アビス

はい、フィン君は一昨日意識が戻って、順調に回復しているそうですよ

ワース

そうか、よかった・・・

アビス

先程、オーター様にも連絡したので、もうすぐ来ると思いますよ

ワース

は?あいつ来んの?

アビス

当たり前ですよ。オーター様、毎日ここに来ていたそうですから

ワース

え・・・?

コンコンッ

ワース

アビス

はい、どうぞ

オーター

失礼します

オーター

ワース、体調はどうですか?

ワース

・・・・・・・

ワースは下を向いたまま、目を合わせようとしなかった。

オーター

・・・・・皆さん、来ていただいたところ申し訳ないのですが、少しの間だけ弟と二人きりにしてもらえませんか?

アベル

はい、分かりました

ラブ

じゃあワース、また後でね

そう言って、皆は部屋を出ていった。

オーター

ワース

ワース

・・・・・・何だよ?

オーター

まず、言うことが二つあります

ワース

一応聞くわ、何?

オーター

まずは、意識が戻って本当に良かったです

ワース

・・・・・もう一つは?

オーター

お前が本当に実家を勘当されたら、私は父とは縁を切ります

ワース

は・・・・・?

オーター

長期休暇の時は私の家に来なさい。もうあの家には行かなくていいです

ワース

テメェ、自分が何言ってるのか分かってんのか?

オーター

勿論分かってますよ。私はもう、あんな人を父とは思いたくありません

ワース

・・・・・・今更何だよ

オーター

?・・・何か言いま

ワース

今更何だよって言ったんだ!散々俺のことなんか放っておいたくせに兄貴ヅラしてんじゃねぇよ!

オーター

・・・・・確かにそうですね。ここ数年、ろくに会話もしていません。ですが私は、ずっとお前との関係を修復したいと思っていました。これは事実です

ワース

ワース

・・・・・・アビスから聞いた。毎日ここに来てたんだって?神覚者はそんなに暇なのか?

オーター

そんな訳ないでしょう。仕事終わりに来てるだけですよ。日付が変わっている時もありましたが・・・

ワース

何で無理して毎日来たんだよ?

オーター

私は、このままお前の意識が戻らないのではないかと考えたことがあります。でも、もし意識が戻ったら、真っ先に伝えようと思いました

ワース

何をだよ?

オーター

私は今までお前に何もしてやれなかった。どうか、こんな愚かな兄を許してはくれないでしょうか?

ワース

こんなことを言われたの初めてだった。俺はどう返していいか分からず、返事に困った。

ワース

何だよそれ・・・俺のことなんかもうどうでもいいと思ってたんじゃねぇのかよ⁉︎

オーター

そんなことは微塵も思っていません

ワース

価値のない人間である俺にか?

オーター

そんなことは二度と言わないでください

ワース

!・・・・・・・・

オーター

もうあんな人の言葉に囚われる必要はありません。お前は私にとって価値のある人間、大切な弟です。見舞いに来ていた友人も、お前のことを大切に思ってるからここに来たんです。そうでしょう?

ワース

・・・・・・・

ワース

俺は、生きてていいのか・・・?

オーター

当たり前です

兄貴の言葉を聞いて、救われた気がした。俺は価値のない人間じゃなかったんだと、心から思えた。

オーター

今までよく頑張りましたね

そう言って、兄貴は俺を抱き締めた。

ワース

(こんなことされたの、いつ振りだろう・・・)

俺は兄貴に気づかれないように、声を殺して泣いた。

二度と後悔しないために

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