一覧ページ

六つの瞳が映す先は

第24話 - ep*24

207

2025年06月23日

#wt

#ワイテルズ

#学園

カフェ☕️🎧@休業中

蒼乃時音

....。

蒼乃時音

俺は、人を傷つけて
しまったんです。

黒井

？

黒井

....傷つけるって、

黒井

物理的に？精神的に？

蒼乃時音

多分、
精神的に...ですね。

蒼乃時音

ずっと嘘を
ついていたんです。

蒼乃時音

偽りの自分を被って、
嘘をつき続けて

蒼乃時音

そんな奴が隣に居る
なんて嫌じゃないですか。

蒼乃時音

信用なんて出来ない。

蒼乃時音

その嘘が今日、
バレてしまって

蒼乃時音

信用出来る？って
聞いたら、相手
黙っちゃって。

蒼乃時音

出来ないって
言ってくれたら
少しは楽だったのに。

蒼乃時音

....

蒼乃時音

...全部分かってた事
だったんです。

蒼乃時音

今日こうなる事も全部。

蒼乃時音

それでも話したかった。

蒼乃時音

でも、どうしてか
分からないんです。

蒼乃時音

足掻いても結末は
変わらないって
分かってたのに、

蒼乃時音

どうして俺は、
抗ったのか。

蒼乃時音

....

蒼乃時音

...っ

蒼乃時音

....黒井、さんは、
どうしてだと、
思いますかｯ...？

黒井

！

黒井

....。

黒井

どうして、ね。

黒井

....

黒井

俺には、

よく、分からないよ。

蒼乃時音

....、

蒼乃時音

....そう、ですよn

でも、

黒井

これは俺の想像だけど、

黒井

きっと蒼乃くんは

信じたかった

蒼乃時音

！

黒井

んじゃないかな。

黒井

何も信じられなかった
君が信じたいと思った。

黒井

唯一の人達。

黒井

....。

黒井

きっと、手放しては
行けない存在。

蒼乃時音

っ...

黒井

君が何を
抱えているのかは、
君にしか分からない。

黒井

それを伝えるのも
難しいのは、
よく分かるよ。

蒼乃時音

....

そう言って黒井さんは夕日を見つめた

でも、その目は夕日を映してなんかなくて

何処か遠い記憶を思い出しているように見えた

黒井

....前も言った
かもしれないけど、

黒井

救われた歌があったんだ。

蒼乃時音

歌？

黒井

そう、
ちょっと待ってね。

黒井

ﾀｯﾀｯ(スマホを操作する)

黒井

今は更新が
止まってるんだけど...

黒井

えーっと、あ、

黒井

あった。

黒井

この人、『蒼』って
人なんだけど。

蒼乃時音

っ！？

黒井

本当に、
救われたんだよ。

黒井

この人の声、儚くて、
でも芯があって

黒井

今も落ち込んだ時に
聞いてるんだ。

蒼乃時音

....

蒼乃時音

その人が例えどんな罪を
犯していても、ですか？

黒井

うん。

蒼乃時音

どうして、そんな...

黒井

俺が救われた事には
変わりないから。

黒井

心にちゃんと、
彼の声が届いたんだよ。

黒井

例えどれだけ
偽ってたとしても、
救われたっていう
事実は変わらない。

黒井

だからね、蒼乃くん。

黒井

俺が彼に救われたように
君の行動で
救われた人は絶対にいる。

黒井

本当は信じたかった、
彼らを信じてみたいと
思ったんだろう？

蒼乃時音

それ、は...っ

蒼乃時音

でも、俺はｯ

蒼乃時音

これ以上、
欲張っちゃいけないｯ

蒼乃時音

ありのままで
居ちゃいけない...！！

黒井

ありのままで居ては
行けないなんて事はない。

黒井

でも、偽りや隠しが
無かったら今の
蒼乃くんはいない。

黒井

自分でもそう
思っているん
じゃないかな。

黒井

切っても切り離せない
ものになってしまった。

黒井

罪の意識から

黒井

きっと自分の
大切なものをも
自ら奪った。

蒼乃時音

！

黒井

蒼乃くんが人生で1番
大切なものに鍵を
かけているんじゃない？

黒井

やってはいけない。
自分にはこれをやる
資格がない、って。

蒼乃時音

....。

黒井

....

黒井

ごめんね、踏み込んで。

黒井

蒼乃くんが
踏み込まれるの
嫌いなタイプって事も
分かってて
踏み込んだんだ。

黒井

そうゆうの
分かっちゃう体質でね。

蒼乃時音

....。

蒼乃時音

その...体質で、
嫌になった事って、

黒井

....沢山あるよ。

黒井

消えてしまいたい
とも思った。

黒井

でもね、それを
許してくれない
人達が居た。

黒井

居て欲しいって
言ってくれた人達が居た。

黒井

....

黒井

その時に出来た、

『友達』

黒井

だよ。

黒井

誰にも理解されなくて
苦しい時、

黒井

その人達が
傍にいてくれた。

黒井

だから、頑張ろうって
そう思えた。

黒井

....。

黒井

蒼乃くんにとっては

黒井

ｽｯ…(後ろを向く)

蒼乃時音

？

蒼乃時音

ｽｯ…(後ろを向く)

蒼乃時音

っ！？

黒井

....

彼らがそうなんでしょ？

黄桐弥宵

時音居た！？

紫藤笑真

いや、こっちには
居なかった。

赤瀬琉玖

も〜！
何処行っちゃったの
時さ〜ん！！

緑川鮫

まだ探してねぇ場所...。

水村湊

....。

赤瀬琉玖

湊？

黄桐弥宵

こんな時にボーッと
してんじゃ...ね、ぇ

緑川鮫

！

紫藤笑真

....眼か。

水村湊

....。

『また明日！』

水村湊

！

水村湊

居る...
時音は、居るよ！

水村湊

ﾀｯﾀｯ!!

赤瀬琉玖

ちょっと〜！？

黒井

....。

黒井

俺は、行くね。

蒼乃時音

！

蒼乃時音

でも、俺は...ｯ

黒井

ｽｯ…(立ち上がる)

黒井

本当の気持ちが分かった
蒼乃くんなら、

黒井

大丈夫。

蒼乃時音

....。

黒井

じゃあどうして彼らは
蒼乃くんを探してるの？

蒼乃時音

それは...嘘つきって
言うためで、

黒井

本当にそう思うの？

蒼乃時音

....っ、

黒井

....。

黒井

蒼乃くんの気持ちは
蒼乃くんだけの
ものだから、

黒井

目を背けたら行けないよ。

黒井

ね？

蒼乃時音

....はい。

黒井

ゆっくりで良いから、
向き合ってご覧。

黒井

じゃあ、"また"ね。

時音ｯ！！

蒼乃時音

！

水村湊

はぁっはぁっ...

緑川鮫

みな、とｯはや、

黄桐弥宵

全力、でｯ走りすぎｯ

赤瀬琉玖

速い、よぉ〜っ！

紫藤笑真

....ｾﾞｪｾﾞｪ

黒井

『本当にそう思うの？』

俺の為なんかに走ってきてくれて

名前を呼んでくれて

そんなの

思えないに決まってるじゃないですか

六つの瞳が映す先は

作品ページ

次の話を読む

この作品はいかがでしたか？

207

3件

うわよすぎ！走ってまで来てくれるなんて､､､良い友達もったなぁ時音くんは､､､救われたって言ってもらえて良かったね

カフェ☕️🎧@休業中

プロフィール

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

六つの瞳が映す先は

第24話 - ep*24

作者の他の作品すべて見る

#wtの新着小説
一覧

関連するタグ

六つの瞳が映す先は

第24話 - ep*24

作者の他の作品すべて見る

#wtの新着小説一覧

関連するタグ

#wtの新着小説
一覧