ドラケン
んと…あとは、これとこれを買って…
リツ
……
ドラケン
リツ、なんか、欲しいものとかないのか?
リツ
…ない
ドラケン
そうか
リツ
……
リツがじっと肉まんの方を見る
ドラケン
んぁ?それが気になるのか?
リツ
……
ドラケン
すいません
店員さん
はい!
ドラケン
肉まんひとつ下さい
リツ
……!
店員さん
かしこましました。
お会計…
お会計…
ドラケン
ほら、肉まん
リツ
……ありがとう
ドラケン
ゆっくり食えよ
リツ
……なんで拾ってくれたんですか?
ドラケン
俺、小さい頃、親に捨てられたんだよ
リツ
……
ドラケン
だから、親が他界して居場所がないお前の気持ちがわかるんだよ
リツ
……でも、俺は悪魔の子です
ドラケン
んぁ?
リツ
…俺が生まれてから親戚も家族も毎年のように死んで行った。…いつか、龍宮寺くんも同じ目に会いますよ?
ドラケン
そんなのたまたまだろ。
リツ
…!
ドラケン
お前がどうこう言われる理由にならねぇよ。
リツ
……そう
ドラケン
ほら、もうじき着くぞ
リツ
うん……
マイキー
あれ?
ケンチンとリツじゃん
ケンチンとリツじゃん
ドラケン
マイキー、お前、一人で歩いてんのか?
リツ
……
マイキー
今日、ケンチンの家で泊まろうと思ってさ
ドラケン
悪ぃ…先客がいんだよ
マイキー
…?リツのこと?
ドラケン
あぁ…わけがあってな、うちに泊まらせることにした
マイキー
ふ〜ん…
リツ
……
マイキー
お前、どら焼き好き?
リツ
……うん
マイキー
…そっか!
マイキー
んじゃあな!ケンチン!リツ!
リツ
……
ドラケン
…なんだったんだ?マイキー…
ドラケン
んまぁ、家近いし、早く帰ろうぜ
リツ
うん…