テラーノベル

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テラーノベル(Teller Novel)

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魔物

グアァァァァァァァッッ!!

シルト・アルフ

……あの手の魔物は、元となった動物の急所を突けば倒せます………

シルト・アルフ

今回の場合、猫の急所を刺せば良いかと……

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

シルト、俺の限界魔力量まで、魔力注いでくんねぇか

シルト・アルフ

えっ?…けど私は、貴方の限界を知らない………

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

「魔術師」の上級魔術使用時の消費魔力量と、あん時撃った上級魔術の数

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

そして最終的に上級魔術をあと1回しか撃てなかったって事を踏まえて計算してみれば、自ずと俺の限界魔力量は分かんだろ

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

それ考えて注いでくれ………

シルト・アルフ

…でも、注いだところで……

シルト・アルフ

打開策が無ければ、その儘………

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

大丈夫だ、策はある……

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

だから、魔力分けろって言ってんだろ?〔にひっと笑って〕

シルト・アルフ

…………!

シルト・アルフ

……………信じますからね……〔リルの身体に触れ、緑がかった光を放ち〕

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

…………………………〔それを確認した後、魔物の方を見つめ〕

魔物

アァァァァァァァァァッ!!

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

………良くも、猫になって油断誘ってくれたなぁ?

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

お返しに、とっておきぶつけてやっから……しっかり受け止めろよ〔剣を構え〕

シルト・アルフ

…………魔力量全回復出来ました、やっちゃってください!

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

センキューシルト!後は俺が準備出来るまで防御張ってくれ!〔そう言って、集中する為に目を閉じ〕

シルト・アルフ

……もう、エルフ使いが荒いですね!

シルト・アルフ

私は魔力タンクでもディフェンダーでも無く、何方かと言うとシューターなんですけど!〔と文句を言いながら、バリアをリルの周りに張って〕

魔物

グウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ………っ!〔リルに向かって攻撃をするが、バリアによって阻まれる…をずっと繰り返し〕

シルト・アルフ

……………………〔あの手の魔物は、1回攻撃した者を執拗に狙う習性がある……〕

シルト・アルフ

……私は、バリアを張る事のみ考えておいで良いかもしれませんね………

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

…………………〔目を閉じた儘〕

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

………"爆炎"、"紫雷"、"園木"、"水流煙黒"…………

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

…………………………………

……"付与"

…リルがそう言うと、 唱えた魔術全てが剣に集まり、 火、雷、木、黒煙を纏った水……

光を除いた 全属性の魔術を纏った剣が出来て

シルト・アルフ

……あれは…………"付与魔術"……?!

シルト・アルフ

嘘でしょ……基本エンチャント(付与)は火属性と雷属性しか出来ないのに……!〔と剣を見て驚き〕

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

…………〔目を開き〕

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

……っ!〔跳躍して、魔物の頭部辺りの高さまで飛び〕

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

…これで、終い……だっ!〔振り上げていた剣を、魔物に向かって振り下ろし〕

その瞬間 付与していた魔術全てが 魔物に降りかかり

振り下ろされた剣で魔物は、 縦から真っ二つに裂かれる

魔物

ア゛ァァァァァァァ!!!

魔物は断末魔をあげ、 その儘粒子となって消えていき……

暫く経って、 死ぬ前のホブゴブリンが復活する

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

……………っはぁ〜……〔剣を地面に突き刺し、その儘しゃがみ込んで〕

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

………………(…一か八かで、全属性付与やってみたけど………想像以上に疲れた……)

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

(それもそうだよなぁ………恐らく本来は火と雷しか出来ない筈だ……使い方自体良くないし………)

シルト・アルフ

リルさんっ!〔駆け寄ってきて〕

シルト・アルフ

な、なんだったんですか?あの付与魔術……

シルト・アルフ

なんで、他の属性まで………

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

…………なんか、出来た…

シルト・アルフ

なんか出来たで済ませて良い話なんですかこれ!!……っと、それどころじゃない…!

シルト・アルフ

リルさん、魔力全て使ったっぽいですけど………何処か不調は?

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

あー…………全身が怠い……ぐらい………

シルト・アルフ

完全にそれ魔力切れの症状ですよ!

シルト・アルフ

待ってください、今分けます〔とリルに触れようと〕

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

え、いや……お前も相当消費してるだろ…

シルト・アルフ

私は大丈夫なんです、魔力量は多いですし

シルト・アルフ

魔術も精度の高さで最小限に抑えられていますから!〔笑顔で答えた後、触れて緑がかった光を放ち〕

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

………そうなのか……

ホブゴブリン

……………〔心配そうにして近付き〕

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

………お前、やっぱでけぇなぁ……〔ははは、と乾いた笑いを出して〕

シルト・アルフ

ホブゴブリンはゴブリンのリーダー的な事をしているだけあって、力も強くて体も大きいんです……

シルト・アルフ

それに…本来なら結構穏やかな個体なんですよ、この子

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

え、そうなのか?

ホブゴブリン

…………〔少し気恥ずかしそうに頷き〕

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

……じゃぁなんで、人の物を奪う様な事を…………

ホブゴブリン

………………………………〔必死にジェスチャーをして、何かを伝えようとしている様で〕

シルト・アルフ

………………………!〔何か分かったように目を見開いて〕

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

……シルト、ジェスチャーの意味分かったのか?

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

どんなの………

シルト・アルフ

……………〔下唇を噛み締め〕

シルト・アルフ

……先程の、サノバと言う糞の塊に…洗脳を受け操られていた………

シルト・アルフ

そして人々を襲わされ、金品や食料を根こそぎ奪わされ……

シルト・アルフ

最終的に"伝説の剣"で殺され、供物として魔法陣も刻まれていたそうです……

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

……洗脳…………〔顎に手を当て〕

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

………ってか、その"伝説の剣"って……?

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

勇者でも居たのか?

シルト・アルフ

……少し違いますね

シルト・アルフ

……………この世には5つの"伝説"があります……

シルト・アルフ

剣、弓、本、杖、ナイフ………

シルト・アルフ

その伝説は、元々能力者の武器だと言われています……

シルト・アルフ

錬金術師は「弓」

シルト・アルフ

聖職者は「本」

シルト・アルフ

暗殺者は「ナイフ」

シルト・アルフ

放浪者は「剣」

シルト・アルフ

魔術師は「杖」

シルト・アルフ

それぞれの"伝説"には、強力な効果があります……今回は剣のみ説明しましょう………

シルト・アルフ

"伝説の剣"は、先程も言った通り「放浪者」が持っていたとされる伝説です

シルト・アルフ

効果は……

シルト・アルフ

「斬ったのがモンスターであれば粒子化せず、その儘残ると言う効果」と

シルト・アルフ

「雷属性が付与されている効果」があります、斬った者を痺れさせる事が可能です………

シルト・アルフ

「死体を残す事が良い効果なのか?」と思うかもしれませんが……

シルト・アルフ

5人の能力者とそれぞれの伝説が台頭していた頃は、モンスターは"食料"として重要だったんです………

シルト・アルフ

だから放浪者の伝説は、その時代では貴重だったんですよ……

シルト・アルフ

そしてそれを…………あの男は穢した………

シルト・アルフ

精神を蝕み、操り、人々を困らせ…

シルト・アルフ

そして操っていたホブゴブリンすら伝説で斬り、召喚の供物にした………

シルト・アルフ

……伝説の話を考えれば………到底許す事の出来ない所業…………

シルト・アルフ

………絶対に、見つけ出して倒す……

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

………あー…

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

…熱量はそれぐらいあっても良いが……無理すんなよー〔苦笑〕

ホブゴブリン

…………………〔シルトの言動に少し呆れて〕

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

………ま、何はともあれホブゴブリンも生きてる訳だし……

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

一件落着、だな

シルト・アルフ

……そうですね………ですが、この事はギルドにも報告しなければなりません…………

シルト・アルフ

リルさんについて行く限り、あの男にも会うだろうから処理も考えないと……

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

そんなガチるか!?

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

…………って、俺について来る気…なのか?

シルト・アルフ

?はい、元々この件が無くても貴方について行こうとは思ってましたし……

シルト・アルフ

普通に、常識的な部分が欠けている冒険者をその儘放置は出来ませんから………〔苦笑〕

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

うーん喜べば良いのか泣けば良いのか…………

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

………まぁでも、遠距離アタッカー+ディフェンダーが居るのは有難いからな……

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

…素直に喜ぼう

シルト・アルフ

歓迎される様で、良かったです〔笑顔で〕

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

…………これからよろしくな!シルト!〔笑いかけ〕

シルト・アルフ

此方こそ、よろしくお願いしますね、リルさん!〔ふふ、と笑い〕

ホブゴブリン

……………………!〔嬉しそうに拍手を送って〕

シルト・アルフ

………さてと、そろそろ戻りましょうか

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

だな……

リル・ラーフェ(アリル・フィラーネ)

…ホブゴブリン!また狙われるかもしれねぇから、これからも用心しとけよー!

シルト・アルフ

何かあったら、また暴れちゃって下さいね!

シルト・アルフ

すぐ正気に戻させますからー!

そう言って、2人は歩き出し

ホブゴブリン

…………………〔困った様な笑みを零しながら、2人に向け手を振っていて〕

悪役令嬢に転生して、ちゃんと嫌われだったので旅をします

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