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太郎

なあ

太郎

お前はさ

太郎

何を生きがいにしてるんだ?

名もなき者

おいらかい

名もなき者

生きがい

名もなき者

そんなもんねえな

名もなき者

名前もねえし、

名もなき者

楽しいこともねえしよ

太郎

じゃあ

太郎

何のために生きてるんだ?

名もなき者

生きてる理由か

名もなき者

特にねえ

名もなき者

死ねるんなら

名もなき者

今すぐでもいいかな

太郎

そんなんなら

太郎

道路にでも飛び出したらいいじゃねえか

名もなき者

まあそれでもいいんだけどよ

名もなき者

ちょっと心残りがあんだよ

太郎

心残り?

名もなき者

ああ

名もなき者

あるガキがいてよ

太郎

ああ

太郎

最近よく喋ってるよな

名もなき者

あいつ

名もなき者

おいらに会いにくるのが日課になってるみたいでさ

名もなき者

この間は親と一緒に来たんだ

太郎

へぇ

太郎

それってことは

名もなき者

そういうことだ

名もなき者

そんな話も出てた

太郎

でもまだお前ここにいるじゃねえか

名もなき者

そこなんだよ、問題はさ

太郎

もしかして

名もなき者

親子で口論しててよ

太郎

よくある

名もなき者

それでまだ結論が出てないやつよ

太郎

なるほどねえ

太郎

うまくいかねえもんだな

ヒトシ

おーい

名もなき者

ん?

太郎

どうした?

名もなき者

呼んでねえか?

太郎

ん?

ヒトシ

おーい

名もなき者

ほら、また聞こえた

太郎

あ、ヒトシか。お前本当に地獄耳だな

太郎

悪いけど、また明日

太郎

、、、会えなきゃいいな

名もなき者

おいらの予想はまた明日もここで会うだろうなw

名もなき者

じゃあな!

2分後

ヒトシ

太郎〜

ヒトシ

どこだ

ヒトシ

太郎!

太郎

おう

ヒトシ

どこいってたんだよ

太郎

まあ俺にもいろいろあんだよ

太郎

太郎

なんか用?

ヒトシ

いくぞ

太郎

は?

ヒトシ

散歩だよ!

太郎

えええええ!?

太郎

な、何言ってんの!?

太郎

いやだ!

ヒトシ

おいおい

ヒトシ

お前最近玄関出てウロウロしてんじゃねえか

太郎

それは最近ダチみてえなヤツができたからであって

太郎

決して外に出たいとかそういうのではない!

ヒトシ

よし、準備するぞー

太郎

聞けよ!!

道路にて

太郎

マジ勘弁

ヒトシ

あー、今日もいい天気だなあ

太郎

確かに暖かいけどさ

太郎

こういう場合は

太郎

散歩じゃなくて庭で寝てたいんだけども

ヒトシ

おい、太郎

太郎

なんだよ

ヒトシ

たまにはこうやって外に出るのもいいだろう

ヒトシ

いろんな奴に会えて楽しいぞ

太郎

引きこもらせてほしい

ヒトシ

ったく気のねえ返事だこった

太郎

太郎

おい、ヒトシ

太郎

前のやつ、なんかこっちみてるぞ

ヒトシ

ん?

ヒトシ

おお、てっちゃんじゃねえか

てっちゃん

ヒトシ!久々だなー!

ヒトシ

てっちゃん、なにしてんの?

太郎

始まった始まった

23分後

てっちゃん

じゃあなあ!

ヒトシ

おう!

太郎

なげえええよ!!

太郎

俺やることなさすぎて地面這いつくばってたわ!

ヒトシ

まあまあいいじゃねえか

ヒトシ

散歩は始まったばっかだ

太郎

マジで勘弁してくれよ

太郎

、、、

太郎

おいヒトシ

ヒトシ

ん?

太郎

前見てみろよ

ヒトシ

大学生

ああ!ヒトシさん!

ヒトシ

お、おう

太郎

、、、

大学生

あれ?こんな可愛い子いたんですか!

大学生

こんにちは!

太郎

お、おう

大学生

今日も天気いいからお散歩日和ですね!

ヒトシ

ああ、そうだね

ヒトシ

それじゃあ

大学生

はい!

大学生

大学生

そういえばヒトシさん!

ヒトシ

大学生

今日の夕方

大学生

駅前のスーパーで野菜が激安になるみたいですよ!

ヒトシ

それは親切にどうも、行ってみるよ

ヒトシ

それじゃあ

大学生

じゃあまた!

太郎

、、、おいおい

ヒトシ

なんだ?

太郎

ちょっとそっけないんじゃねえか

ヒトシ

んなこといっても

ヒトシ

あいつは誰だ?

太郎

まじかよ

太郎

先週近所に越してきたって挨拶しにきた大学生だろ

太郎

もう忘れちまったか?

ヒトシ

ああ、そうだった

ヒトシ

最近忘れっぽいんだよ

太郎

ったく

太郎

これだからジジイはよお

マサ

あれ?

マサ

ヒトシのおっちゃん!

ヒトシ

おう!マサじゃねえか!

ヒトシ

なんだこんな時間によ

ヒトシ

こっちは税金払ってんだ!仕事しろ!

マサ

おっちゃん勘弁してよ

マサ

今日は非番なんだよ!

ヒトシ

そうだったのか

太郎

、、、

マサ

あれ!!今日は太郎も一緒なんだ!!

ヒトシ

そうだよ、久々にな!

マサ

いつも通り無口だねぇ

マサ

俺のこと知ってんだろ

太郎

、、、

ヒトシ

今日コイツは不機嫌なんだ

ヒトシ

いつも以上に喋んねえなあ

太郎

うるせえなあ

マサ

お!声初めて聞いた!

太郎

、、、

ヒトシ

まあまあコイツも緊張してんだ

ヒトシ

いじめないでやってくれ

マサ

俺の見た目じゃ怖えよな

マサ

悪かったな太郎

マサ

じゃあなおっちゃん!

ヒトシ

おう!

太郎

、、、

太郎

行ったか?

ヒトシ

なんだお前、マサが怖えのか?

太郎

そりゃ

太郎

あんな図体で

太郎

あんな大声で

太郎

人間とは思えねえな

ヒトシ

失礼な奴だなw

14:00

太郎

どんだけ散歩すんだよジジイ!

ヒトシ

疲れた疲れた

ヒトシ

まあちょっと寝るか

太郎

ったく気まぐれすぎて猫みてえだ

ヒトシ

zzz

太郎

早えなおい

2時間後

太郎

ふわぁ〜

太郎

おっと

太郎

俺も寝ちまったか

太郎

、、、

太郎

あれ

太郎

ヒトシー

太郎

いねえな

太郎

俺じゃあるめえし

太郎

太郎

なんか物音?

大学生

太郎

えええええ!

大学生

なんでまだ家に居んだよジジイ

大学生

くそが

大学生

無駄な殺しとかしたくねーんだよ

ヒトシ

や、やめろ、やめてくれ

大学生

ジジイ

大学生

金出せば命は助けてやる

太郎

(俺に気づいてない?)

太郎

(ならば隙をついて、、、)

ヒトシ

太郎来るな!

太郎

(バッキャローーーー!!!)

大学生

ん?

大学生

あっち行ってろ

太郎

(いやいやいや、戦力外すぎませんかこれ)

太郎

(せめて驚異の存在だと思ってくれないと)

ヒトシ

い、いくらだ

大学生

200万でいい

大学生

それなら良心的だろ

ヒトシ

う、、、

大学生

なに?ないの?

ヒトシ

今すぐにはできない

大学生

はーぁ

大学生

バックれんじゃねえよ!

太郎

違う違う!

太郎

本当にその人ないから!

大学生

うっせえ!黙っとけ!

てっちゃん

不在着信

不在着信

太郎

(電話!?気づいてくれ、普段から電話には絶対出てるヒトシの異変を)

てっちゃん

留守電:ヒトシー、久々に飲み行こう。明日の15時に駅前なー、じゃあなー

太郎

ただの飲みの誘い!?しかも一方的!そして時間早すぎ!

大学生

その約束も守れないまま

大学生

死んでくんだよジジイ

ヒトシ

う、くそ、、、

太郎

(くそ、どうすれば、、、)

太郎

やけくそだ!タックルしかねえ!

太郎

うおー!!!

大学生

ちっ

大学生

しつけえんだよ!!

太郎

ぐっ、、、!!(腹蹴るのはやばいだろ、、、)

大学生

この猫から殺してやろうか

ヒトシ

やめてくれ!太郎だけは!

太郎

くそ、、、

太郎

ここまでか、、、

太郎

、、、

太郎

ん?

名もなき者

太郎

い、いた!聞こえるかな、、、

太郎

おい!

名もなき者

、、、

太郎

おいってば!!!

名もなき者

、、、ん?

名もなき者

おお、太郎、、、

名もなき者

ってええええええ!

名もなき者

やべやべやべ!!!

名もなき者

どうしようどうしよう!

マサ

ったく猫がうっせーぞ

名もなき者

おおおおお!通りすがりの救世主!!!

マサ

あ?なんだ?

名もなき者

ちょっとこっちこっち!

マサ

俺のこと呼んでんのか?

名もなき者

この家!やばい!

マサ

ヒトシのおっちゃんの家じゃ、、、

マサ

なんか異様だな

名もなき者

やばいんだって!マジで!

マサ

よし、お前の言いたいことはわかった。

マサ

この家がやべえんだな

名もなき者

通じた!?

マサ

ありがとうよ、教えてくれて!

マサ

マサ

ドアの鍵かかってねえな

マサ

おっちゃん大丈夫か!?

太郎

マサの声!

太郎

マサ!!

マサ

太郎?どこだ!

大学生

やべ、誰か来やがったか!

太郎

マ、、、(やべえ、声出づらくなってきた)

マサ

いた!

マサ

おい太郎!

マサ

しっかりしろ!

太郎

マサ、、、

太郎

ヒトシを

太郎

助けてくれ

マサ

わかった、おっちゃんはどこだ!?

太郎

あそこ、、、

大学生

で、でかい奴きた、、、

マサ

おっちゃん!!

ヒトシ

マサ!!

ヒトシ

悪いな、無様なところ見せちまって

マサ

いいんだよ

マサ

とにかく

マサ

おい、ガキ!!

大学生

ひっ!

マサ

強盗のつもりか知らねえが

マサ

てめえは何もできずに終わる

大学生

な、なんでだ!

マサ

俺がきたからだ

名もなき者

かっけえええ!!!

太郎

、、、お前いつから中にいたの

名もなき者

あのデカブツについて入ってきた

名もなき者

あいつ猫の言葉がわかるみてえでよ!びっくりだ!

太郎

そうか

太郎

お前、マサのこと呼んでくれたんだろ?

太郎

ありがとうな

名もなき者

いいってことよ

名もなき者

友達じゃねえか

名もなき者

って、おい!!

名もなき者

もうあの野郎捕まったぞ!

名もなき者

やっぱあのデカブツ強えな!

名もなき者

なあ、太郎

太郎

、、、

名もなき者

おい。太郎?

名もなき者

やべえ、太郎の意識が!?

名もなき者

おい!じいさん!おっさん!

マサ

ん?

マサ

おい!?

ヒトシ

太郎!?

ヒトシ

太郎!!

マサ

近くに動物病院あるだろ!

マサ

おれはコイツを捕まえて仲間に渡しとくから

大学生

くっそ、、、

マサ

おっちゃんは太郎を病院に連れてってやれ!

ヒトシ

ああ!

ヒトシ

太郎、しっかりしろ!

ヒトシ

太郎!

太郎

ヒトシ、泣くんじゃねえよ

太郎

脆いもんだなあ、くそ

太郎

俺も人間みたいにでかかったら

太郎

あれくらいの蹴り屁でもねえのに

太郎

致命傷だもんなあ

太郎

、、、

太郎

俺にもこうやって泣いてくれる奴がいるってだけ

太郎

幸せだよ

ヒトシ

太郎

ヒトシ

俺はずっとそばにいてやるぞ

太郎

へっ

太郎

ジジイに言われても

太郎

嬉しかねえよ

1週間後

ヒトシ

いててて、、、

てっちゃん

ったく、連絡くらい寄越せってんだよ

マサ

しょうがないじゃないですか。

マサ

流石に強盗に襲われた次の日に飲み行けないでしょう

てっちゃん

それにしても、警察官の知り合いがいたのはラッキーだったな

ヒトシ

まあ、たまたま通りかかってくれたってことには、ちっとは感謝してるが

ヒトシ

サツカンが市民守るのはあたりめえだろ!

マサ

ったく、頑固ジジイだなあ

マサ

でもよ、たまたま通りかかったわけじゃねえんだ

ヒトシ

え?

マサ

なんか猫がさ、すげえ騒いでたんだ

マサ

そしたらそいつがおっちゃんの家をすげえ見てっから

マサ

これはなんかあるなと思ってさ

ヒトシ

それって茶色のやつか?

マサ

そうだ!よくわかったな!

ヒトシ

あいつ、いつも太郎と仲良くしてたからな

ヒトシ

でもここのところ全然見なくてよ

てっちゃん

ん?

ヒトシ

どうしたてっちゃん

てっちゃん

茶色と白の猫か?

ヒトシ

そうだけど

てっちゃん

うちにいるぞ

てっちゃん

孫が連れてきた

ヒトシ

なんだって!

てっちゃん

確かにこの辺で拾ったとか言ってたな

ヒトシ

偶然ってあるもんだなあ

マサ

すごい偶然だなぁ

マサ

ところでその猫って言葉話しますか?

てっちゃん

言葉?そんなわけ

てっちゃん

てっちゃん

そういえば孫も同じようなこと言ってたな

ヒトシ

言葉ねえ

ヒトシ

そんなもん、わかる奴にしかわかんねえよ

ヒトシ

そいつのことをどれだけ愛しているか

ヒトシ

それだけで何が言いたいかなんてわかるもんさ

ヒトシ

マサは心が広いから、どんな奴とだって話せるんだ

マサ

正直俺にそんな特殊能力があるのかは信じがたいが、、、

てっちゃん

じゃあ試してみればいいじゃねえか

マサ

でもずっとだんまりですよ

ヒトシ

コイツは今日は機嫌がいいからな

ヒトシ

なんか話しかけてみろよ

マサ

そうだなあ

マサ

太郎!

マサ

おっちゃん生きててよかったな!

マサ

お前とてっちゃんさん家の猫のおかげだ!

太郎

、、、

マサ

やっぱだんまりだよなあ

太郎

んー

マサ

え?

太郎

太郎

来てたのかマサ

太郎

この間は世話になったな

太郎

ありがとうよ

ヒトシ

ほら、しゃべっただろ

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