えま
奏太
今日も来た! 俺の周りをうろちょろと 着いてくる女!!
奏太
えま
奏太
えま
随分と勝手なものだ 俺の時間を奪う気満々のこの態度
だがこれはいつもと何も変わらない 俺の日常…
いつからだろうか 独りが好きな俺の横を 並んで歩くのを許したのは
ん?って別に今でも 許したつもりもないが だが1つだけ言える…
悪い気はしない!
ガラガラ……
えま
俺とコイツは同じクラスだ 教室に入った瞬間皆に挨拶をする
俺には一生出来ないことだ 目立つのなんかごめんだからな 付き纏われたくないから
クラスメイト
えま
コイツはクラスのムードメーカーだ 一方俺は……
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト2
えま
奏太
クラスメイト2
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト2
クラスメイト
えま
えま
アイツは俺を庇いながら こっちをチラチラ見てきたが 俺は短気だからな イライラが爆発寸前だ!
つーか爆発した!
奏太
奏太
えま
クラスメイト
クラスメイト2
こうして俺とコイツの周りから 一瞬にして人が消えた
まぁコイツが横にいて良い事はある
俺が廊下を1人で歩いてる時だった
俺が近づくなオーラを出しているにも関わらず KYな女共が話しかけてくることがある
そいつらは皆馬鹿みたいに 口を揃えてこう言う
マジ勘弁してくれよ! なんで俺がお前らに付き合わないと いけないんだ そんな暇なんてない
“付き合って” 俺の嫌いな言葉だ それに何故上から目線の 命令口調なのか 腹立たしい
でもコイツが横にいると 話しかけられる事はない
コイツは俺の必需品 虫除けスプレーみたいな存在である
そうだ!コイツは虫除けスプレーだ!
バシッ!
俺は不覚にも教室で クスクスと笑っていると 背中に衝撃が走った
背中を凄い勢いで叩かれようだ 地味に痛くてイライラした
奏太
えま
えま
えま
いつも一緒にお昼を食べるが 叩かれた事にまだ腹を立てている俺は
怒鳴った
奏太
奏太
そう怒鳴った瞬間
周りからは冷たい視線が集まるは 目の前には今にも 泣きそうになっているやついるは
俺は耐えられるはずはなく 足早に教室を後にした
いつも屋上で昼飯を食っている
でもいつもと違うのは アイツが横にいない事だ
奏太
でも、1人で食ってもつまんねーや たまにはいいと思ったけど
ガチャッ
屋上を開ける扉の音が聞こえた
俺は絶対にアイツが来たんだと思い 扉に目線を送った
―――だけど
そこには2人組の女が キャッキャ言いながら入ってきた
奏太
こういう時に何故 俺の虫除けスプレーはいないんだ
使えねーヤツ
奏太
あんな事言わなけらゃよかった
生徒1
生徒2
生徒2
などと話す声が聞こえた
話しかけられるのなんて勘弁な俺は 虫除けスプレーなしで戦う覚悟を決めた
近づいてくる女を睨みつける これで大抵は……
奏太
最悪だ!効いてない!
二人は一瞬止まったが すぐに近づいてくる
生徒1
奏太
いいわけないだろ! また時間が無駄になる
と、思ってたその時だった
ガチャ
また扉の音と同時に 聞きなれた声が聞こえた
えま
奏太
俺は緩みそうになる顔を堪え 必死に耐えた
えま
生徒2
生徒1
えまは女達の間をズカズカと割り込み 俺の目の前までやってきた
女二人はブツクサ言いながら去って行った
偉いぞ虫除けスプレー! よくやったと内心褒めつつも さっきの喧嘩(?)の事を引きづる俺は 冷静に言葉を発した
奏太
するとえまはニカッと笑って 話し始めた
えま
えま
えま
えま
えま
小っ恥ずかしい事を つらつらと並べるえまに 俺も共感した
えまがいないとつまんない
あれ? これってまさか俺、えまの事……
奏太
えま
本気で喜んでる えまが可愛いとまで思えてきた
やっぱこれって
えま
えま
えま
“付き合ってよ”
また命令口調……
だが俺は苦じゃなかった むしろ嬉しかった
えまが発した言葉だからだろうか
この瞬間に俺は ハッキリと分かった
俺もえまが好きだ!
奏太
奏太
えま
奏太
えま
えま
奏太
ここからでも飛べる気がする~ とか言っちゃいそうなんだが やめろよ!本当にしそうだよ! などと考えていたら
えま
えま
奏太
屋上から叫びやがった!
えま
俺は暴走するえまを止めた
これからもこれを止めるのが 俺の日常なんだ
でもえまが相手なら悪くない
END
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