蓮香
はぁッう””…はぅ
蓮香
(はやく、はやく)
蓮香
ぁがッ
ガシャぁッんッ
人
ちょっ、ちょっと!!
蓮香
ご、ごめんな”い
蓮香
(はやく、はやく、はやく!!)
早く行かないと…遥希のところに!!
痛い、身体中が悲鳴をあげている。今にでも倒れそうな体を吊り上げて足を前に出す
蓮香
い”だッ
どすッ…
どんなに転んでも、蓮香には確認しなければならなかった
蓮香
なんで”なんでよ!!
蓮香
足!!前に出せって…なんで、私が行かないと…いけないのに!!
何度も体が傷つけられ、ボロボロになった身体はもううまく機能しなかった。
足に力が入らなくなり、ぴくぴく震えているだけ
蓮香
なんで…なんッ
竜胆
お、おい!!お前蓮香じゃんって
竜胆
どうしたんだよ!!これ
全身は青ざめあちこち殴られた跡のある体
強く握られた跡のある首
血で染められ削れてる爪
竜胆
どこにいたんだよ!!
竜胆
俺たちお前がいなくなったってなって探してて…
ココ
んッ…
ココ
やば、寝ちゃってたのかよ俺
ココ
って綺羅喜は!!
ココ
やば…どうしよ、、
ココ
とりあえず蘭達に連絡しないと
明石
あ”?
明石
なんでお前がここに?
ココ
え、あいや
ココ
(綺羅喜の付き添いしてたらいつの間にかいなくなってたなんていえねぇ…)
ココ
ちょ、ちょっと綺羅喜どこにいるかみてないか?
明石
いや、みてねぇが…
ココ
じゃ、いいんだ
ココ
あ”ーくそッ
ココ
あいつどこ行ったんだよ
竜胆
ってことがあったんだけど…
蓮香
ねぇ!!
竜胆
うおッ!!なんなんだよ
蓮香
車、車乗せて!!お願い
蓮香
(あ”ーなんで私こんな奴に頼んでるんだろ)
竜胆
えッ?お前外出許可されてねぇだろ
蓮香
お願い…お願いします
竜胆
ちょッ無理だって‼︎俺が怒られんだから
蓮香
ほんとに…おねッげほッがい
竜胆
おいって!!
竜胆
(なんなんだよちくしょう!!)
竜胆
はぁ、わかったよ
蓮香
ありがとう!!
蓮香
ほんとに、ありがとう
竜胆
行くぞ
蓮香
…あッ
竜胆
あ”ーくそッ乗れ!!
蓮香
ご、ごめ
竜胆
おいお前‼︎
竜胆
これ着とけ
蓮香
えッ?
竜胆
お前なんでそんな格好なんだよ、
蓮香
あ、ありがとう
竜胆
で、どこいけばいいんだよ
蓮香
…〇〇病院で
竜胆
は?病院?普通に俺らのとこ使えばいいだろ
蓮香
そういうことじゃないから
竜胆
あ、まてッ俺もついてくからな
蓮香
なんで、
竜胆
はぁ?お前逃げるかもだろ
竜胆
病院だとやりにくいし
蓮香
わかった
るいな
ちょッ、ちょっと‼︎蓮香ちゃん⁉︎
蓮香
はぁ、う”
竜胆
お前、そんな走って大丈夫かよ
蓮香
私のことは心配しないで
竜胆
どこに向かってんだよ!!
竜胆
おいッ聞けって!!
蓮香
…ッあとで話すから!!
5時45分
ガチャンッ
蓮香
遥希!!
蓮香
ッ…!!//
蓮香
う、嘘
竜胆
なんもねぇじゃねぇか
辺りを見渡しても、そこには誰もいなかった
ただ、冷たくて今にも辺りを凍らすような静かで鋭い風が吹き込んだ夕方の病室だった







