彼の死を実感してからというもの、私は抜け殻のような生活をしていました。
学校には、毎日通い、授業も受け、バイトも続けました。
しかし、いつも魂の入ってない抜け殻のような状態でした。
そして夜になると、彼との思い出の品々、
彼が写っている写真を眺めながら泣いていました。
そんな私を心配し、両親や友人が励ましに来たのですが、
私の心に、何も届きませんでした。
いっそ、死んで彼のところに行きたい。
と、本気で考えたことも、しょっちゅうありました。
しかし、それから1年後の彼の命日。
私は、一番最初に電話をかけてくれたかえでと一緒に、
お墓参りに向かいました。
そこで、やはりお墓参りに来ていたそうたの両親に会いました。
そうたのお母さんが、告別式で1度会っただけの私を覚えていてくれて、
話しかけてきてくれました。
そして、こんなことを言われました。
そうたのお母さん
そうたのお母さん
そうたのお母さん
そうたのお母さん
そうたのお母さん
そうたのお母さん
そうたのお母さん
そうたのお母さん
そうたのお母さん
そうたのお母さん
その言葉を聞き…私は周りの目も気にせず、号泣しました。
そんな私を、そうたのお母さんは抱きしめ、涙声で、
そうたのお母さん
と、繰り返しながら背中を叩き続けてくれました。
それを境に、私は抜け殻のような生活から抜け出す気力が
出るようになりました。
いつまでも悲しんではいけない。
私が泣くたび、そうたは困り果て、悲しんでいたじゃないか。
そうたは元気な私が、何より好きだったはず…。
そう思い、段々と以前の生活を取り戻すことができるようになった。
そして今、彼が亡くなって1年半。
私はなんとかやっています。
今でもどうしようもない喪失感や悲しみに襲われることがあるけど…。
そうたを悲しませないためにも、
笑顔で過ごせるように、日々努力をしています。
完