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無ノ井side

窓枠に手をおいた

その時だった。

ガラッ!

私の背後で誰かが勢いよく扉を開けた。

無ノ井

……轟、

そこにいたのは、

轟だった。

無ノ井

……どうかしたの?忘れ物?

め、ろ、

無ノ井

ていうか、ノックぐらいしなさいよ。

やめろ。

無ノ井

なにが?

飛び降りようとすんの。

無ノ井

。、

少なからず動揺した私に轟は続けて言う

死のうとすんの、やめろ。

無ノ井

…(へえ、)

勘がいいヤツ。

無ノ井

バレたちゃったか、

無ノ井

なんで気づいたの?

……思い出したんだ。

無ノ井

なにを?

体育祭ん時言ってたこと。

“ この世で1番嫌いで殺したいほど憎いヤツ ”

あれって、

お前自身のことか?

無ノ井

勘がいいのね。

無ノ井

正解♡

なんでだ。

無ノ井は自分のこと、嫌いなのか。

無ノ井

……。

無ノ井

親は亡くなってるってことは、

無ノ井

もう言ったよね?

……あぁ。

無ノ井

あれは私を庇ったからよ。

無ノ井

死ぬべき人じゃなかった。

無ノ井

その日から決めたの。

無ノ井

“ 最強 ”になるって。

無ノ井

親がいないんだもの。

無ノ井

私が私を守るしかない。

なんでそこまで最強にこだわるんだ

無ノ井

それが私の存在理由だからよ。

容姿端麗、才色兼備。

それは付属品に過ぎない。

誰もが私を認めるのは、

私が “ 最強 ” だから。

無ノ井

けど、それももう終わりね。

“ 最強 ”という言葉が

私に自信と誇りをくれた。

そして、それが私の重い鎖となった。

無ノ井

今の私は最強じゃない。

私は

最強だから無ノ井宵。

無ノ井は負けてねえだろ

無ノ井

守るべき存在に危害を加えようとした。

無ノ井

守るもの守れなかったら、

無ノ井

もうそれは負けなのよ。

たった一度負けただけだ。

無ノ井

そのたった一度で私は最強じゃなくなった。

無ノ井

もう凡人。

無ノ井

みんなと同じになったら、

無ノ井

同情されちゃうじゃない。

無ノ井

私はそんなもの要らないの。

無ノ井

同情なんて欲したら、全て失うからね。

無ノ井

……轟だって、同じような感じだったじゃない。

基本的になんでも出来て、

でもどこか孤独な君に。

私は親近感を抱いていたのかもしれない。

無ノ井

なんで変わっちゃったのよ。

共感者が欲しかった。

同情も、励ましもしない。

共感者が。

俺が変われたのは、

無ノ井と緑谷のお陰だ。

無ノ井

なんで私がそんな面倒な事すんのよ。

無ノ井

あほらし。

10年間、誰にもバレなかった

私の思い。

無ノ井

最期に1つ、聴かせて。

、。なんだ、

無ノ井

なんで止めようとしてくれたの?

…ヒーローになるためだ。

無ノ井

…そっか。

結局、コイツも夢を抱くただの人間。

存在出来なくなったなら、

消えてしまおう。

無ノ井、

無ノ井

…なに?

俺からも最期に1つだけ。

お願いがある。

無ノ井

…お願い?

あぁ。

すると、轟はこちらに手を差し出して、

こう言った。

この手を取ってくれ

その後は突き放してくれても構わない。

無ノ井

…、。

変なの。

それが最期のお願いかよ。

でも、

忘れないでほしい 

まだ、この手が届く範囲にいることを。

孤独じゃないってことを。

無ノ井

(馬鹿馬鹿しい。、)

でも、あと一押し、

私を揺るがすような言葉が、

君から出たらいいのにね。

俺が、

無ノ井に救われたように、

俺が無ノ井を救う。

無ノ井の、

ヒーローになる。

無ノ井

、!

はっと息を飲む。

今なんじゃない?

重い鎖から解き放たれるのは。

誰かに救われたいのなら、

今なんじゃない?

衝動に駆られて、

気づけば手を握っていた。

段差があるところから、

勢いよく飛び込んだものだから、

轟に受け止められるような形になった。

あんなクサイ台詞に踊らされるなんて、

私もまだまだね。

無ノ井

(けど、)

今はそれでいい。

10年分の思いが、感情が、

私の中を駆け巡って、

やがて雫となったのだった。

目を閉じる

瞼のずっと奥には幼い私と両親がいて、幸せな時間が流れてる。

でも、目に見えるものが全てじゃない。

両親が目の前で亡くなった時、

私は誰よりも早くそれを知ったんだ。

目を開ける。

私の鼓動がまるで、

この世界に存在してもいいといっているようで、

なんだか安心した。

帰り際

無ノ井

ありがとう。

?あぁ

君は【話を聞いてくれて】だと思ってるんだろうけど、

【私を救ってくれてありがとう】もだからね。

無ノ井、

無ノ井

ん?

その、、待ってる。

ヒーロー科で。

無ノ井

うん。またね。

あぁ。また。

たぶん、弱みを見せた私は弱くなってしまったかもしれない。

けどそれでいい。

今なら欠点でさえも愛せる気がする。

URABANASI

相澤side

コンコン

無ノ井

どうぞ〜

部屋の中からいつもよりはるかに軽い無ノ井の声が聞こえた。

相澤

(一体なにがあったんだか。)

部屋に入ってすぐ、俺はその場で頭を下げた。

相澤

この度は本当に__

無ノ井

先生頭上げてよ。

無ノ井

先生の正装とか初めて見た。ウケるねw

無ノ井は俺の謝罪を遮って話し始めた。

編入のことについて、聞きたかったのだが。

無ノ井

林間のことはもういいの。

無ノ井

ねえ、先生。

無ノ井

私、ヒーローになりたい。

無ノ井は少し照れながらも真剣な目で俺にそう言った。

無ノ井

どうしたらなれる?

相澤

…その答えは自分で探せ。

相澤

そのためにあるのが、

相澤

雄英高校ヒーロー科だ。

無ノ井はニッコリと笑って、

無ノ井

うん。改めてよろしくね。センセー。

と言ったのだった。

作者より

一輪の赤い薔薇に 青い薔薇を添える

作者

こんにちは作者です!

第1章完結!!

作者

ここまでのご愛読ありがとうございました!

作者

いや〜長かったですね。

作者

第2章では宵ちゃんの生家について触れていきます。

作者

ある人を参考にしたキャラが出てくるかも、!?

作者

お楽しみに。

作者

さて、

作者

区切りがいいので、

作者

作者は調子に乗って、

作者

質問コーナーでもしようかと思います。

作者

いくらでも・なんでも構いません。体重については控えさせていただきますが。←

作者

締め切りは6月1日午後7時まで!

作者

引き続き天上天下唯我独尊をよろしくお願いします。

作者

宵💌🥀

天上天下唯我独尊

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コメント

26

ユーザー

完結おめでとうございます! 好きな作者さんは!?

ユーザー

完結おめでとうございます!これからも頑張って下さい!

ユーザー

大好き☆ 完結おめでと♡ 宵様のオススメのアニメや漫画教えてください♡((

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